ランキング35位
1票獲得
ランキング71位
獲得票なし
リトロナクス (学名 Lythronax) はティラノサウルス科に属する獣脚類の属の一つ。日本では音声転写の関係によりライスロナクスと表記される例もある。学名はギリシャ語の lythron (血)、anax (王)に由来する。およそ8000万年前、現在のユタ州に生息していた。全長8m。体重2.5tまで成長すると推定されている。2013年11月現在までに記載されている中では、ティラノサウルス科のなかでも層序学的に最も古い地層から見つかっている(ティラノサウルスに対して最も祖先的というわけではない)。
● 形態
部分的な骨格が見つかっており、上顎骨の歯槽が11と、他のティラノサウルス類に比較して少ない(テラトフォネウス、ビスタヒエヴェルソルと同数)、下顎骨の側面が凹む、頸部神経棘が長い、頭骨の後部が幅広いなどの特徴がある。ホロタイプは右の上顎骨・左右の鼻骨・右の前頭骨・左の頬骨・左の方形骨・右の翼蝶形骨・右の口蓋骨・左の歯骨・左の板状骨・左の上角骨・左の前関節骨・背部肋骨・尾の血道弓が1つ・左右の恥骨・左の脛骨と腓骨・左の第二、第四中足骨からなる。この標本は1個体の成体のものだと考えられる。
近縁種との比較から、本種は全長8 m・体重2.5 t、鋭い歯の並んだ大型の頭骨をもっていたと推定される。吻は比較的短く、頭骨の長さの2/3以下である。頭骨は非常に幅広く、幅は長さの約0.4倍である。全体的に、頭骨の形態はティラノサウルス・タルボサウルスに似ている。上顎は頑丈で異歯性があり、前方の5本の歯は後方の6本の歯よりかなり大きい。他のティラノサウルス類のように長く伸びたピュービック・ブーツを持ち、これは恥骨の長さの約60%に達する。体部骨格の形態は他のティラノサウルス類に類似している。この年代測定によれば、2013年11月現在発見されている中では層序学的に最も古い年代に位置するティラノサウルス類である。
◎ 摂食
頭骨の形態からは噛み付き方、更には食べ方、獲物の狩り方までも推測することができる。本種の摂食様式は当時の他のティラノサウルス類とはかなり異なっていたようである。歯はかなり大きくて頑丈だが、同時に鋭い鋸歯を持っている。このことから、この歯は骨を砕く、肉を切り裂く双方の目的で用いることができたと推測される。
● 分類
大型化したコエルロサウルス類であるティラノサウルス科に属する。ティラノサウルス科のほとんどの属は、現在の北米とアジアから知られている。頭部骨格から303個、体幹の骨格から198個の形質を抽出して系統解析を行うと、本種はテラトフォネウスとともにティラノサウルス亜科に属するという結果が得られた。本種はマーストリヒチアンのタルボサウルスやティラノサウルス、カンパニアン後期のズケンティラヌスの姉妹群にあたる。
Loewen et al. in 2013による分岐図を以下に示す。
{{clade style=font-size:100%
◇ line-height:100%
label1=ティラノサウルス科
1={{clade
1=ゴルゴサウルス
2=アルバートサウルス
label3=ティラノサウルス亜科
3={{clade
1=ダイナソーパーク累層のティラノサウルス科
2={{clade
1=ダスプレトサウルス・トロスス
2={{clade
1=ダスプレトサウルス・ホルネリ
2={{clade
1=テラトフォネウス
2={{clade
1=ビスタヒエヴェルソル
2= }} }} }} }} }} }} }}
かつては、ティラノサウルス科の進化の過程では、ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の間で複数回の交流があったと考えられてきた。だが新しい研究では、ティラノサウルス類はアジア・北米北部・北米南部で独立に進化したと推定されており、本種は北米南部の系統に属すると推定されている。
「リトロナクス」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2023年11月29日10時(日本時間)現在での最新版を取得


好き嫌い決勝
好き嫌い準決勝
好き嫌い準々決勝
好き嫌い7位決定戦
好き嫌いTOP10圏内確定戦
恐竜の無作為ピックアップ
Powered by

