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背中の板がカッコいい
尻尾の棘がカッコいい
ステゴサウルス(学名:)は、後期ジュラ紀(約1億5,500万 - 約1億5,000万年前)、現在の北米大陸に生息していた、体長7メートルから9メートルほど。恐竜のなかでも特に有名な属のひとつである。ステゴサウルスを含む剣竜類の化石は複数個体がまとまって発見されることがあり、群れで行動していたとする説の根拠のひとつとなっている。オスニエル・チャールズ・マーシュがエドワード・ドリンカー・コープと繰り広げた化石戦争のときに発表した一種である。
● 名前
学名は「Stego = 屋根に覆われた、Saurus = トカゲ」の意味である。発見された当初は完全な標本がなく、亀の甲羅のように骨質の板で背中が覆われていたと考えられたためである。中国語名は「劍龍」(ジェンロン)であるが、日本語の剣竜類と関係なく、ステゴサウルスこの一種類だけを指す。
◎ 特徴
背中に骨質の板が、互い違いに立ち並んでいるのが特徴。使用目的には諸説あるが、表面と内部に多くの血管の跡と思われる痕跡が発見されたことから、アフリカゾウの大きな耳のように、熱を放射し体温を調節するのに役立っていたとする説が有力。かつては肉食恐竜に対する武器や防具とする説もあったが、薄く強度に劣るため、その役には立たなかったとされている。最新の研究では、成体となったあとにも板が成長していることが判明しており、仲間同士におけるディスプレイだったとする説が提唱されている。武器としては尾の先にある2対の長大なスパイク「サゴマイザー」が役立ったようで、これによる傷跡とおぼしき窪みがついた化石も見つかっている。喉の部分には、小さな骨片で構成された装甲板が存在したようである。
頭は小さく、脳のサイズはクルミ程度である。背中の脊髄が通る管の途中に大きな空洞があり、以前はここに小さな脳を補うための「第2の脳」を持っていたと考えられたが、現在では鳥類にもあるグリコーゲン体(神経に栄養を供給する)が位置していたとされている。なお、実際のところステゴサウルスの知能がどの程度であったかは、詳しく分かっていない(現代医学では、脳の大きさは知能の指標にならないとされている。脳機能も参照)。
また、背中の板は雌雄で異なり、雄は半円形の板で、雌は五角形の板の形をしているという説もあり、こちらはDINO A LIVEなど一部で支持されているが、雄とされている個体はヘスペロサウルスとする説もあり、議論が続いている状態にある。しかし現在では、ヘスペロサウルスとステゴサウルスはわずかに生息時代が異なっていたため、ただの他人の空似ではないかとする見解もある。
● 種
ステゴサウルスはこれまでさまざまな種が提唱されてきた。しかし、ほとんどの種は、種として分類するのに有効な形質がないために、2008年に Stegosaurus armatus, Stegosaurus mjosi(=ヘスペロサウルス), Stegosaurus homheni(=ウエルホサウルス)の計3種に統一された。なお、尾のスパイクが8本あるといわれるステゴサウルスの骨格は、2個体以上の個体を混ぜて作ったものであるということがわかっている。そのため、ステゴサウルスの尾の棘は4本しかないとされている。
● 生態
ステゴサウルスの足跡化石のすぐ近くに他の鳥脚類の足跡化石が発見されたことから、ステゴサウルスは他の鳥脚類と混合の群れを作り、天敵であるアロサウルスやケラトサウルスなどの肉食恐竜から身を守った可能性が指摘されている。また、他の植物食恐竜の糞を食べたとする説も有名だが、こちらに関しては提唱した平山廉氏による持論であり、北海道大学の小林快次氏も「アレは説ではない妄言の類」と言及している。
● 画像
● 登場作品
特徴的な形態から、数多くの映像作品に登場し、またデザイン的なモチーフとされている。中でも背中の骨板は、怪獣ゴジラの背びれのデザインの元になったことで知られている(シリーズ第1作『ゴジラ』、第22作『ゴジラvsデストロイア』にはステゴサウルスの骨格標本が登場する)。
その他の詳細は英語版の記事を参照。
「ステゴサウルス」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年12月13日5時(日本時間)現在での最新版を取得
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