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ターキッシュアンゴラは、トルコの山岳地帯における自然発生種の猫の一品種。エレガントな外観と繊細なコートを持ち、敏捷で愛情深い中型の猫。アンゴラはトルコ共和国の首都アンカラの古い呼び名。その毛並みの美しさから、「トルコの生きる国宝」とも呼ばれる。
● 特徴
・ 被毛は繊細で、絹のように光沢があり、非常に柔らかく手触りが良いシングルコート。アンダーコートはない。
・ 頭部は緩やかな曲線のV字型。
・ 目はつり目がちでアーモンド型。目色は、ブルー、アンバー、グリーンゴールド、グリーン、オッドアイがある。
・ 耳は付け根が幅広く、両耳の付け根の間隔は狭く、頭部の高い位置に立った耳の先は尖っていて飾り毛がある。
・ 横顔は鼻から目の上までラインと、目の上から頭頂部までのラインから成る。
・ ボディはバランスの取れた優美で繊細な骨格に、無駄のないしなやかな筋肉。首は細長く、ボディも細く長いがシャム猫(サイアミーズ)やオリエンタルのようなチューブ状ではなく、胴の中央が卵を細長くした様にオーバル型。胸幅は狭く、前足より後ろ足がやや長く腰高。
・ コート(被毛)やボディの完成には3年程を要する。オスはメスより大きく成長する。
・ 鳴き声の音色は高い。囁く様な鈴声からカン高い声まで個体により様々。
ターキッシュアンゴラとターキッシュバンは、どちらもトルコを発祥地とするが、気質、外観の特徴ともに大きく異なる。これらの猫種を維持してきたブリーダーらの努力による長年の改良の結果、その差分は著しい進化を遂げた。
アメリカではターキッシュアンゴラ、または略称としてターキッシュ、ターキーと呼ぶ。
● 歴史
マヌルネコから進化した小型の猫が、タタール人により飼いならされたと推測されている。
純粋な原種は、フランスの歴史には16世紀まで遡って記載があり、1900年代初期、ペルシャ猫の繁殖プログラムに取り入れられ、トルコ国外でターキッシュアンゴラは姿を消した。その後、長毛の猫が単に「アンゴラ」と呼ばれた時代が長く続く。1950年代にトルコのアンカラ動物園で保存飼育されていたターキッシュアンゴラがアメリカ軍人により渡米、1968年にアメリカの愛猫家による血統登録団体CFA(The Cat Fanciers' Association, Inc.,)に登録され繁殖が続き現在に至る。
◎ 過去における日本国内の雑誌等に掲載されている間違った説明
日本語ではターキッシュアンゴラについての文献がほとんどなく、過去に出版された雑誌内に次の説明が公開されたものがあるが、原則として他の猫種をターキッシュアンゴラの繁殖には使わない。
。
● 様々な毛の色
当初はホワイトのみがCFAに登録されていたが、現在は多様なカラーとパターン(ラベンダー、チョコレート、ポインテッドを除く)のターキッシュアンゴラが作出され登録されている。
・ CFAではシャム猫やオリエンタルとの交雑を示す毛色(ラベンダー、チョコレート)や柄(ポインテッド)の猫は登録できない。
・ WCFも同様にポインテッドパターン、カラーではチョコレート、ライラック、シナモン、フォーンは除外されている。
・ TICAでは全てのカラーとパターンを認めている。
● 性格
自由奔放で陽気、気ままで束縛を嫌う。愛情深く遊び好きで活発。ヒトにすり寄って甘え、肩に乗ることを好む。
● 飼育
非常に繊細な毛質だが、アンダーコートのないシングルコートは、もつれにくく手入れはしやすい。しかし柔らかくもあり、毛玉ができることもある。毎日丁寧にコーミングして抜け毛を取り除く必要がある。
エレガントな外見に反して運動能力は高く、敏捷で高いところに登ることを好む。成猫になると落ち着いてくるが、十分に運動できる環境が望ましい。
「ターキッシュアンゴラ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年11月11日12時(日本時間)現在での最新版を取得
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