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かとうさり
ふたご座(ふたござ、双子座、Gemini)は、黄道十二星座の1つ。トレミーの48星座の1つでもある。
β星は、全天21の1等星の1つであり、ポルックスと呼ばれる。α星カストルは、ポルックスに準じる明るさである。ポルックスの近く(北西)に位置する。β星(ポルックス)とα星(カストル)と、それにγ星とμ星で、星座はほぼ長方形を形作る。
ふたご座と向かい合う極はいて座である。
冥王星は、δ星のそばで1930年に発見された。
● 主な天体
◎ 恒星
1等星のβ星(ポルックス)以外に、α星(カストル)、γ星の2つの2等星がある。
以下の恒星には、国際天文学連合によって正式な固有名が定められている。
・ α星:カストル (Castor) は、ふたご座で2番目に明るい恒星。カストルAとカストルB、カストルCの三重連星で、これら3つの星すべてが2つの星から成る連星である。従って、カストルは6重連星ということになる。カストルBまでは簡易な望遠鏡で見ることができるが、3つめ以上の星を見分けるのは難しい。通常は3つ(6つ)合わせて2等星として扱われる。
・ β星:ポルックス (Pollux) は、ふたご座で最も明るい恒星で、全天21の1等星の1つ。
・ γ星:アルヘナ (Alhena) は、ふたご座で3番目に明るい恒星。
・ δ星:ワサト (Wasat) は、黄道からわずか0.2度に位置しており、黄道の位置を知る目安となる。
・ ε星:メブスタ (Mebsuta)
・ ζ星:メクブダ (Mekbuda)
・ η星:プロプス (Propus)
・ μ星:Tejat
・ ξ星:Alzirr
・ ο星:積水 (Jishui)
・ ゲミンガ:全天で最も強力なガンマ線源の1つ。中性子星と考えられている。
◎ 星団・星雲・銀河
・ M35:散開星団。ふたご座で最も明るい星団・星雲類であり、全天で5番目の大きさの散開星団である。地球からの距離2,800光年。この星団はふたご座の星座の西の端の近く、η星の北西に位置する。
● 流星群
・ ふたご座流星群:三大流星群の一つ。カストル付近を放射点とする。
● 神話
ギリシア神話の双子ディオスクーロイ(Dioskouroi、ラテン語形:ディオスクーリー Dioscuri)が星座になったといわれる。この双子はスパルタ王妃レーダーの息子で、兄のカストールの父はスパルタ王テュンダレオース、弟のポリュデウケース(ラテン語名ポルクス Pollux、一般に、ポルックス)の父は大神ゼウスであったとされる。そのため、ポリュデウケースは不死であった。メッセーネー王アパレウスの双子の息子イーダースとリュンケウスとの争いでカストールが死ぬと、ポリュデウケースはゼウスに2人で不死を分かち合いたいと願った。ゼウスはその願いを受け入れ、2人を天に上げて星座とした。
ただしエラトステネースの伝えではディオスクーロイの父親に言及しておらず、2人の間に差を設けていない。彼らは兄弟愛にかけては何者にも負けず、どちらが上であるかについてもほかの何事につけても争うことがなかった。その絆の強さに感心したゼウスが彼らをふたご座にしたという。
この2つの星は、ギリシャだけではなく、バビロニア、エジプト、フェニキア、日本でも兄弟として扱われている。
● 呼称と方言
日本では、カストルとポルックスをアステリズムで捉える方言が伝わっている。ガニノメ(蟹の目)のように、この2星を眼に見立てているものが多い。
「ふたご座」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年10月11日17時(日本時間)現在での最新版を取得
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