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雑炊(ぞうすい)は日本料理で、醤油や味噌などの調味料で味を付け、肉類や魚介類、キノコ類、野菜などとともに飯を煮たり、粥のように米から柔らかく炊き上げた料理である。卵をかけ回して食べることもある。おじや、こながき、糝(味噌水、みそうず)とも呼ばれ、冬の季語でもある。
米で作られることが一般的だが、脱穀したソバの実を使ったそば米雑炊(徳島県)や大麦を使った麦雑炊(東京都八丈町)も存在する。
● 概要
米飯の保温や再加熱が容易でなかった時代には、冷や飯の再利用方法のひとつとして味噌汁などと混ぜたりして家庭でも頻繁に作られていた。現在では鍋料理の残り汁を利用した締めや、体調不良時の栄養補給として粥と同じように用いられることが多い。
● 由来
室町時代までは「増水(ぞうすい)」と呼ばれていた、水を入れてかさ増しした米飯が存在し、室町時代の国語辞書である『下学集』にも記載が残っている。
しかし、江戸時代以降に他の具材を加えるようになったことから、「雑に炊く」と書く「雑炊」が当て字で「ぞうすい」と表記されるようになった。
● 種類
・ まる雑炊 - 主にすっぽん鍋の後に残る出汁に飯を入れ、炊いたもの。
・ ふぐ雑炊 - 主にふぐ鍋の後に残る出汁に飯を入れ、炊いたもの。
・ とり雑炊 - 主に水炊き鍋の後に残る出汁に飯を入れ、炊いたもの。
・ かに雑炊 - 主にかに鍋の後に残る出汁に飯を入れ、炊いたもの。
・ すきやき雑炊 - 主にすきやき鍋の後に残る出汁に飯を入れ、炊いたもの。
・ しゃぶしゃぶ雑炊 - 主にしゃぶしゃぶ鍋の後に残る出汁に飯を入れ、炊いたもの。
家庭料理として作る場合には、汁物の残りや煮物の汁など、さまざまなものを利用することがある。
● ジューシー
沖縄では雑炊(雑炊飯)の転訛でジューシー(ジューシーメー)と呼ばれる。生米から炊き上げる通常の炊き込みご飯も水分の多い雑炊も共にジューシーと呼称される。厳密にいえば、炊き込みご飯はクファジューシー(硬い雑炊)、雑炊はヤファラジューシー(柔らかい雑炊)と区別される。
クファジューシーは特徴は炊き込み時ににラードやマーガリンを加えることである。具材は三枚肉、ヒジキ、ニンジン、シイタケ、こんにゃくなどが定番である。ヤファラジューシーには三枚肉などの豚肉や、フーチバー(ヨモギの葉)、カンダバー(サツマイモの葉)。
「雑炊」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年12月9日10時(日本時間)現在での最新版を取得
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