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「うれしいひなまつり」は、サトウハチロー(「山野三郎」名義で紹介されることもある。それに河村が曲をつけ、1936年(昭和11年)2月にレコードが発売されている。
楽しい行事を歌った曲で、題名にも「うれしい」とあるにもかかわらず、西洋音楽的に分類すれば短調である。ただし、唱歌の多くは日本古来のヨナ抜き音階を用いて作曲されており、短調の曲も多い。
一方で、歌詞の中に官女から嫁いだ姉を連想するくだりがあるが、これについては、嫁ぎ先が決まった矢先に18歳で結核で亡くなったサトウハチローの姉のことを歌っているものであり、この曲が短調なのはハチローの姉へのレクイエムだからであるとの解釈もある。
サトウハチローが作詞した楽曲の中では最もよく歌われるものの一つともいわれ、日本では広く知られた曲となっている。
● 曲
● 歌詞の事実誤認
この歌の歌詞には下記の事実誤認があるとされる。
・ 歌詞に「右大臣」とあるが、身分の高い右大臣であれば三人官女より上にあるはずなので、正しくは大臣ではなく「随人」。
・ 「赤い顔」なのは向かって右にあるので(仮に大臣だとしても)「右大臣」ではなく左大臣。
● 替え歌
1944年(昭和19年)1月にキングレコードから、この曲に加藤省吾作詞の全く異なる歌詞がつけられた「うれしいひな祭り」が中根庸子の歌で発売された(『日本年中行事童謡集』収録)が、無断で「替え歌」を作られたことにサトウハチローが激怒し、発売停止に追い込まれた。
また子供の間では「ぼんぼり」を「爆弾」に置き換えた替え歌が登場した。
● 録音した歌手
・ ロス・パンチョス(1961年に「Pobres Huerfanitos」(邦題:「悲しきみなしご(うれしいひなまつり)」)の曲名でカバー。1962年に日本限定で発売されたLP『パンチョス日本を歌う -日本バンザイ-』(日本コロムビア、規格品番:YS-229)にも収録)
・ 玉川さきこ、岸田今日子(ムーミン)、高木均(ムーミンパパ)、高村章子(ムーミンママ)(1970年発売のシングル『ムーミンのひなまつり』収録)
・ 桑名貞子(1973年発売『ピョンピョン・リズム NHKテレビ「なかよしリズム」から』)
・ アラレちゃん=小山茉美(1982年2月発売のシングル『アラレちゃんのひなまつり』収録)
・ 河村順子(1988年)
・ ドリーミング(初出は1991年発売『アンパンマンがえらんだこどものうた〜おつかいありさん』)
・ 森みゆき(1992年2月発売『たのしいどうようベスト60』)
・ 川田孝子(1995年8月発売『懐かしの童謡歌手たち SP録音復刻盤~川田正子・孝子』)
・ 紺野あさ美(モーニング娘。、現テレビ東京アナウンサー)、松浦亜弥、石井リカ(2002年発売『ザ・童謡ポップス2〜春のうた集〜』に収録)
・ 馬場祐美、若草児童合唱団(2005年3月発売『きせつのうたベスト はる・なつ・あき・ふゆ』収録)
・井上かおり(2006年3月発売『子どもとお母さんのための童謡 ないしょばなし』収録)
・ 美輪明宏(2006年11月発売『日本の詩を唄う』収録)
・ 林原めぐみ(2007年4月発売『林原めぐみ たのしいどうよう』収録)
・ アンパンマン(声優:戸田恵子)(2008年2月発売『アンパンマンとはじめよう きせつのうたをうたおう ぽかぽかはるだよ』収録)
・ 山野さと子、森の木児童合唱団(2011年12月発売『こころの童謡』/シリーズ名:『日本聴こう』収録)
「うれしいひなまつり」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年9月15日19時(日本時間)現在での最新版を取得
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