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笹谷峠(ささやとうげ)は、宮城県と山形県とを結ぶ最古の峠である。標高906m。
● 歴史
延喜式において、多賀城から秋田城へと向かう道として開削されたと言われており、山形側の最上郷(現在の山形市域)に「最上駅」が置かれたとされているが、最上駅の場所について諸説あり遺構も見つかっていないことから、史実として確定していない。
平安時代になると、沿道の有耶無耶の関や阿古耶の松が歌に詠まれるようになり、文献的に当道の存在を確認することができる。「笹谷峠」は、阿古耶姫の悲恋伝説にまつわる「ささやき峠」が語源であると伝承されているが、伝説はフィクションであり、実際には笹が多い現地の植生によるものと考えられる。
江戸時代には仙台城と山形城を結ぶ最も主要なルートであり、「笹谷街道」と呼ばれ、参勤交代にも使われた。山形藩領では関沢(関根とも)に番所が置かれた。仙台藩領では川崎宿(現在の川崎町川崎)で2つに分岐し、宮宿(現在の蔵王町宮)で奥州街道(現在の国道4号)に至るルート(明治期以降は「羽前街道」と呼ばれる)と、仙台城の城下町とコナーベーションしていた長町宿に至るルートとがあった(後者は一部を二口街道と重複)。
1893年(明治26年)に山形県側、1895年(明治28年)に宮城県側が改修され、馬車の往来が可能になった。これが現在の国道286号に継承されている。
● 現状
国道286号が通っており、四輪自動車での通行も可能である。但し、現在はわずか1車線の狭隘区間で、車重と車長の制限があることに加え、冬期は閉鎖される。自動車用代替路として、峠の下を貫通する山形自動車道の笹谷トンネルがある。1994年に宮城県側で起こった災害のため、2002年(平成14年)に復旧工事が終了するまでの8年間もの長期間、通行止めであった。
古来からの道は、宮城県側はひとつ南隣の尾根に、山形県側は現道を縫うような形で残っており、こちらは遊歩道として整備されている。
峠には明治・大正・昭和を生きた歌人斎藤茂吉の歌碑もある。峠から登山道を南に少し入った場所には、山形県立山形工業高等学校山岳部が管理する山小屋(通称「山工小屋」)があり、蔵王連峰縦走ルートにとって重要なポイントである。
● 関連作品
・ 源俊頼「すぐせやな 名ぞいなむやの関をしも へだてて人に ねをなすからん」(散木奇歌集)
・ 斎藤茂吉「ふた國の 生きのたづきの あひかよふ この峠路を 愛しむわれは」
・ 西島三重子『笹谷峠』(歌謡曲。詞:佐藤順英、曲:西島三重子)
「笹谷峠」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2025年3月25日10時(日本時間)現在での最新版を取得
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