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サルスベリ(百日紅・猿滑、学名:)は、ミソハギ科サルスベリ属の落葉小高木。別名は、ヒャクジツコウ。なお、ミャンマーにも〈猿が滑る木〉という意味合いの名を持つミャウッチョー(
◇)という木が存在するが、これはヤナギ科(旧イイギリ科)のビルマラーンスウッド(
◇ 学名:)やミソハギ科ではあるがサルスベリとは別属の (シノニム:)のことを指す。
● 分布・生育地
中国南部原産。世界の熱帯各地に分布する。日本へは江戸時代以前に渡来したと言われている。日本では植栽樹として、庭や公園、寺社などで見られる。
● 形態・生態
広葉樹の小高木。熱帯地域ではない日本などでは落葉樹である。樹皮は見るからに滑らかな表面をもち、全体に淡褐色で、所々がはげ落ちて白く、濃淡が混じった斑模様になる。特に幹の肥大成長に伴って、特に夏に古い樹皮のコルク層が剥がれ落ち、新しいすべすべした感触の樹皮が表面に現れて更新していく。一年枝は細く、はっきりした稜がある。混み合って植栽された幹は曲がることが多く、枝も細かく曲がる。
葉は通常2対互生(コクサギ型葉序)、対生になることもある。葉身は倒卵状楕円形、葉先はくぼむことが多い。春の芽吹きの時期はやや遅く、新葉は樹皮の色に似て赤味を帯びる。秋に紅葉し、濃い赤色から橙色を中心に、条件がよいと鮮やかに色づく。
花期は7 - 10月。花は紅色または白色で、円錐花序になり、がくは筒状で6裂、花弁は6枚で縮れている。花は開花したその日で萎んでしまう一日花であるが、蕾が次々と開花するため、百日紅の別名どおり100日近く咲き続ける。
果期は8 - 11月。果実は円い蒴果で、先が6つに割れて、翼がある種子を飛ばす。果実は種子を飛ばしたあとも遅くまで枝に残っている。
冬芽は小さな卵形で先端は尖り、枝の先端に仮頂芽がつき、側芽は対生するか、ときにずれてコクサギ型互生となる。仮頂芽と側芽はほぼ同じ大きさで、芽鱗2 - 4枚に覆われている。冬芽わきにある葉痕には、弧状の維管束痕が1個ある。
● 人間との関わり
花が美しく、耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好まれて庭や公園、街路樹などに植えられる。種子から栽培する「あすか」という一才物の矮性種もある。材は硬くて重い特性から、線路の枕木など土木用途で使用される。
サルスベリの花言葉は、「雄弁」「活動」「世話好き」「愛嬌」などとされる。
「サルスベリ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年10月13日10時(日本時間)現在での最新版を取得
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