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ビーグルは、イギリス原産のセントハウンド(嗅覚ハウンド)犬種のひとつである。
● 概説
ローマ時代から存在し、ウサギ狩りを業としてきた。ショードッグとしても人気があり、最近では家庭犬としての改良がなされている。小型で扱いやすい気質であることなどから、研究所などで実験動物としても飼育されている。また、優れた嗅覚を活かし、空港などで「検疫探知犬」として、持ち込み禁止の食品や物品を嗅ぎ分ける「ワーキングドッグ」等としても活躍している。有名なキャラクター・スヌーピーのモデルでもある。また、ウォレスとグルミットのグルミットもウォレスや他の登場人物によってビーグル犬とされている。
● 歴史
ビーグルはイギリスのスポーツであるウサギ狩りに用いられていた。古代ギリシアでウサギ狩りに用いられていた犬の末裔とも言われる。犬名は古フランス語の「開いた喉」に由来するとも、ゲール語の「小さい」(beag)に由来するとも言われる。
ビーグルは他の犬種に比べると決して俊足ではないが、豊富な体力と獲物を追いながら延々鳴き続ける「追い鳴き」と呼ばれる習性を持つ。またハンターが馬に乗らなくても良く、徒歩で狩猟ができることも好まれた。猟では群れ(パック)で動き、ハンターはラッパの音を使ってビーグルに指示を出した。ウサギはビーグルの目を惑わすために岩から岩へと跳ねうつったり、急に方向をかえたり上手に逃げ回る。それをビーグルたちはよく通る高い声で仲間たちと連絡を取り合い、ウサギたちを追いつめていく。その啼き声から、ビーグルには「森の鈴」、「森のトランペッター」、「草原の声楽隊」などの愛称が付けられた。日本においては猪猟の勢子犬などに起用されることもある。
ビーグルは地域によって容姿やサイズがかなり異なる。ドワーフ・ビーグル(Dwarf Beagle)、ミトン・ビーグル等とも呼ばれ、大型のハウンドも入ることができない険しい場所でも狩りができ、また馬の鞍の横に下げた袋の中に入れられるように小型化した種である。ワイアーヘアのビーグルはイギリス北部によく見られ、寒い気候に対応するために、スムースコートのビーグルに、ワイアーヘアのテリアを掛け合わせて作り出されたと推測されている。また、 耳が垂れているため、蒸れて、外耳炎になりやすい。運動量はかなり必要である。また、身体の割に声の大きさが非常に大きい。嗅覚は鋭く、麻薬探知犬としても活躍している。
● 飼育
ビーグルは毛が短いものの、オーバーコートとアンダーコートをもつ「ダブルコート」の犬種のため毛量が多く、換毛期には抜け毛が多くなるため、ブラッシングは必須。
「ビーグル」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年9月8日21時(日本時間)現在での最新版を取得
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