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スコティッシュ・テリア(英: Scottish Terrier)はスコットランド原産のテリア犬。特有の性格、ブラックの毛色、および典型的なテリア・キャラクタで知られ、愛称はスコッティ。アバディーン・テリアという別名もある。スコットランド原産の5種類のテリア犬のひとつ(他はスカイ・テリア、ケアーン・テリア、ダンディ・ディンモント・テリア、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア)。19世紀にダンバートン伯ジョージが名付けた「最後まで抵抗する頑固者(diehard)」というニックネームもある。
● 説明
◎ 外観
・体格 - 筋肉質、丸い胸、コビー型
・体重 - 8 - 10キログラム
・体高 - 25 - 28センチメートル
・被毛 - ダブルコート、アンダーコートは密で柔らかい、オーバーコートは密で粗い
・毛色 - ブラック、ウィートン、暗色のブリンドル
・頭部 - 体格に比べ長め、明確なストップ、彫りが深い
・歯 - シザーズ・バイト
・眼 - アーモンド型、ダークブラウンかほぼブラック、落ちくぼんでいる、鋭敏で知性を表す
・耳 - 適度な長さ、尖った立ち耳
・尾 - 体格に見合った適度な長さ、立尾
・脚 - 適度な大きさ、筋肉質
・寿命 - 11 - 13年
小型犬であるが、弾力にとんだ筋肉質の体格。あご、まゆ、脚、腹は長くトリムされ(伝統的なトリムだと腹は地面をこする程度の長さ)、頭部、耳、尾、背は短くトリムされるのが一般的。
被毛色はブラック、暗色が多く、ウィートン、ブリンドルなどの毛色もときおり見られるが、一般的な色でないからといってソフトコーテッド・ウィートン・テリアやウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどと混同してはならない。
◎ 性質
スコティッシュ・テリアは他の多くのテリアと同様、あるいはそれ以上に警戒心が強く、敏捷、活動的である。独立心と自意識が強く、遊び好き、知的なことで知られ、その厳しい性格と並外れた頑固さから「最後まで抵抗する頑固者(diehard)」と呼ばれるほどである。
非常に愛情深い半面、とても頑固でもある。気難しい傾向のある犬種であるため、幼犬の頃からしっかりとしたしつけをしないと問題犬となることもある。時に超然とした、よそよそしい犬種と見なさることもあるが、家人にはとても忠実であり、その中でも少数の特定の相手に対して非常に深い愛情をそそぐことが知られている。また、騒々しい反面とても神経質であるともいわれている。
スコッティは優秀な番犬になる。必要なときにしか吠えない傾向にあり、これは見知らぬ人には概して無関心なためであるが、他の犬に対してはこの限りではない。もともとアナグマ狩猟犬として飼育されており、今でもリス、ネズミ、キツネなどを見かけるとその後を追いかけたり、地面を掘り返したりする傾向にある。このため、リードで繋いでから散歩させることが望ましい。他に影響があるといわれる悪性腫瘍は、肥満細胞腫瘍、血管肉腫である。
研究によればスコッティは他犬種に比べ膀胱癌の発症率が20倍といわれ、もっとも一般的なのは膀胱の移行上皮癌とされる。
遺伝的疾患としてはフォンウィルブラント病(Von Willebrands Disease)、頭蓋骨下顎骨骨症(Craniomandibular osteopathy)の二つがあげられる。Scotty Cramp、Luxating patella、Cerebellar abiotrophyも、時折本犬種に見られる疾患である。飼育者はフォンウィルブラント病の確認のためにDNA検査を受けさせたほうがよいだろう。なお、スコッティの平均寿命は11 - 13年である。
● 歴史
◎ 18世紀以前
スコティッシュ・テリアはハイランド原産のテリアとしては最古の犬種であると考えられているが、証明されているわけではない。ハイランド原産のテリアはスコッティ以外にも数種類あり、昔はすべて「スカイ・テリア」という名前でひと括りにされていたことが、本犬種の血統における混乱となった。16世紀初めに「スカイ・テリア」として記録されている犬が現在のスコッティの直接の先祖なのか、あるいはそうではないのか、さまざまな見解がある。とはいえ、スコッティがウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアと非常に近い犬種であることは間違いない。両犬種ともにパースのブラックマウント地方とラノッホ・ムーア(Moor of Rannoch)がその起源とされている。
スコッティは農場での害獣駆除やアナグマ、キツネなどの狩猟犬として、ハイランドで飼育されてきた。フランス語で「地面」を意味する「terra」をその語源とするほかのテリア(Terrier)と同じく、穴を掘ったり潜ったりすることが得意な生まれながらの「炭鉱夫」である。また、尾は丈夫になるように改良繁殖された。それは害獣やネズミを追いかけ、地面を掘り起こして獲物の巣穴に潜りこんだときに、飼育者がスコッティの尾をつかんで引っ張り出すことができるようにするためである。
スコティッシュ・テリアほどの古い犬種になると、その起源はあやふやで文書として残っていない。特徴がスコッティによく似た犬の最初期の記録は1436年のもので、ドン・レズリーの「スコットランドの歴史 1436年 - 1561年 ("The History of Scotland 1436-1561")」に記述されている。その200年後、画家のジョシュア・レノルズが本犬種に酷似した犬を可愛がっている少女の肖像画を描いている。スコッティに対するジェームズ1世の愛情と敬慕は、世界中で本犬種の人気を高めることとなった。19世紀後半になって、これらのスコットランド原産のテリアを分離しそれぞれ純血種として確立するため、改良繁殖を行うことが決定される。その結果、ダンディ・ディンモント・テリア(Dandie Dinmont Terrier)とスカイ・テリア(現在のスカイ・テリア(Skye Terrier)とは異なり、さまざまな特徴を持つスカイ島原産とされたテリアの総称)の二つのカテゴリに分類された。
1860年にバーミンガムで開催された ドッグショーでこれらのテリアのクラスが新設され。大西洋を挟んだ全てのチャンピオン犬が、スプリンターとその掛け合わされたオス犬の血を引いていることになる。
ゴードン・マレー大尉とS.Eシャーリーは、1879年に本犬種の特徴を確立することに重要な役割を受け持つことになるでドッグショーに出陳された。最初に本犬種のスタンダードとして記載されたのは、J.B.モリソンとD.J.トムソン・グレイによる草稿で、1880年にヴェロ・ショウの「Illustrated Book of The Dog」に記載、出版され、最終的に本犬種のスタンダードにおける特徴の決定と「スコティッシュ・テリア」という命名とに非常に大きな影響を与えた。このスタンダードでは本犬種の被毛は「グレイ、斑あるいはブリンドル」とされたため、1900年代までブラックは流行せず人気の色とはならなかった。1936年までにはアメリカで3番目の人気犬種となり、その流行は長くは続かなかったとはいえ、現在でも世界中の飼育者に広く親しまれ安定した人気を保っている。フランクリン・ルーズベルト合衆国大統領が、従姉妹であるマーガレット・スタックリーから譲り受けたファラという名前のスコッティを飼っていたことで有名である。ルーズベルトはファラをとても可愛がり、どこに行くにも一緒だった。ルーズベルトはファラの前にも数頭のスコッティを飼育しており、そのなかにダフィー、別名ミスター・ダフィーという名前の犬がいた。
・スコッティを飼育していた有名人
・君主、政治家
・ヴィクトリア英女王、合衆国大統領のセオドア・ルーズベルト、ロナルド・レーガン
・芸能人
・ハンフリー・ボガート、ベティ・デイヴィス、ジュリー・アンドリュース、ライザ・ミネリ、ドロシー・ラムーア、シャーリー・テンプル
・その他
・E.B.ホワイト、エヴァ・ブラウン
・架空のキャラクターなど
・ディズニー映画の『101匹わんちゃん』に登場するダック
・ディズニー映画の『わんわん物語』に登場するジョック
・ボードゲームのモノポリーのトークン(プレイヤーのコマ)
・スコッチ・ウイスキーのBlack & Whiteのボトルラベルイラスト(ホワイトの犬はウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア)
・ペットフードのチャムブランドのマスコットとしてパッケージやコマーシャルに登場
・アメリカのファッション・ブランド、ジューシークチュール(:en:Juicy Couture)のエンブレム
・ペンシルベニア州ピッツバーグのカーネギーメロン大学公式マスコットのスコッティ
・ジョージア州ディケータのアグネス・スコット大学公式マスコットのジョージア
「スコティッシュ・テリア」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
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