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拝島駅(はいじまえき)は、東京都昭島市と福生市にまたがる、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・西武鉄道の駅である。
所在地は、JR東日本が昭島市松原町四丁目、西武鉄道が昭島市美堀町五丁目である。
● 乗り入れ路線
JR東日本の各線(後述)と、西武鉄道の拝島線の2社4路線が乗り入れている。JR線と西武線の連絡改札は設置されておらず、乗り換えにはそれぞれの改札を通過する必要がある。
JR東日本の駅に乗り入れている路線は青梅線・五日市線・八高線の3路線であり、このうち青梅線を所属線としている。五日市線は当駅が起点で、一部列車は青梅線立川駅方面へ乗り入れている。青梅線・五日市線は駅番号として「JC 55」が与えられている。また西武拝島線は当駅が終点であり、駅番号として「SS36」が付与されている。
なお、JR貨物は青梅線の当駅から立川方のみ、第二種鉄道事業免許を有している。
● 歴史
・ 1894年(明治27年)11月19日:青梅鉄道(後の青梅電気鉄道)立川 - 青梅間開通と同時に開業。旅客および貨物の取り扱いを開始。南口に初代駅舎開設、瓦葺きの木造平屋で広さ16坪。
・ 1925年(大正14年)
・ 4月21日:五日市鉄道の拝島仮停車場が開業。
・ 5月15日:五日市鉄道拝島 - 拝島仮停車場間延伸開業、同時に仮停車場を廃止し、駅舎を南側の場所に移改築(2代目駅舎)。コントロールセンター設置。
・ 1976年(昭和51年)10月26日:南口駅舎を2階建てに改築(4代目駅舎)。
・ 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
・ 1991年(平成3年)1月27日:青梅線(2・3番線)ホームを拡張。日本では珍しい発泡スチロールを積み重ねる工法で施工された。
・ 1993年(平成5年)
・ 11月1日:北口に自動改札機を設置。
・ 11月11日:南口に自動改札機を設置。
・ 1996年(平成8年)3月16日:八高線の八王子 - 高麗川間が電化される。
・ 2001年(平成13年)11月18日:JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
・ 2005年(平成17年)
・ 月日不明:橋上駅舎化工事開始(5代目駅舎)。
・ 12月4日:八高線(4・5番線)ホームを拡張。
・ 2007年(平成19年)
・ 3月18日:西武鉄道でICカード「PASMO」の利用が可能となる。
・ 5月19日:地下連絡通路閉鎖。
・ 8月24日:橋上駅舎化に伴い自由通路の大部分が開通。同時にDila拝島も開業。JR東日本・西武間の乗り換え専用連絡通路は引き続き設置される。
・ 2008年(平成20年)3月15日:橋上駅舎化工事の進展に伴い、JR東日本・西武間乗り換え専用連絡通路を廃止。
・ 2009年(平成21年)5月31日:安全上の観点から市道北143号踏切を廃止。
・ 2010年(平成22年)3月:橋上駅舎化工事完了。
・ 2015年(平成27年)3月28日:八高線ホーム5番線にて昇降式ホーム柵の使用を開始(試行導入)。
・ 2016年(平成28年)12月4日:青梅・五日市線にて東京圏輸送管理システム(ATOS)を導入。
・ 2021年(令和3年)11月15日:1番線ホームを延伸及び拡幅。
・ 2022年(令和4年)1月6日:JR東日本の駅にブース型シェアオフィス「STATION BOOTH」が開設。
・ 2023年(令和5年)
・ 10月31日:みどりの窓口の営業を終了。
・ 11月1日:話せる指定席券売機を導入。なお、北口立川方出入口は昭島市に所在する。
駅舎は自由通路を備える橋上駅舎で、JR東日本・西武の改札口がある。ホーム番号は南側から順に付与されており、西武ホームはJRの連番で設定している。
また、当駅には2009年まで「市道北143号踏切」が設置されており、128メートルという長さから「日本一長い踏切」として知られていたが、安全上の観点から同年5月31日に閉鎖されている。
◎ JR東日本
単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、計3面5線のホームを有する地上駅である。
拝島営業統括センター(拝島駅、高麗川駅、青梅駅)管内の直営駅で、駅長を配置している。また、改札外に自動券売機・多機能券売機を試行導入していたが、のちに撤去されている。
当駅は昭島駅ともども、拝島大師の最寄り駅であり、当駅2・3番線ホームの立川方には「拝島大師下車駅」と記された柱が立っている。かつては柱の上に名物のだるまが載っていた。
○ のりば
1
五日市線
下り
秋川・武蔵五日市方面
一部列車は2番線
2
青梅線
下り
青梅・奥多摩方面
3
青梅線・中央線
上り
立川・新宿・東京方面
一部列車は1・2番線
立川駅から 中央線へ直通(新宿・東京方面行の列車)
4
八高線
下り
高麗川・高崎方面
八高線下りは高麗川駅から川越線川越方面へ直通
高崎方面は高麗川駅で乗り換え
川越線
川越方面
5
八高線
上り
小宮・八王子方面
一部列車は4番線
(出典:JR東日本:駅構内図)
・ かつて、青梅・武蔵五日市行きと高麗川(箱根ケ崎)・武蔵五日市行き、および「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速あきがわ」は当駅で連結・切り離しを実施していた。このため、停車時間が長くとられていた。なお青梅線は、上下とも関係なく当駅で時間調整のために長時間停車する列車が平日ダイヤ・土休日ダイヤ問わず設定されており、中には8 - 11分程度当駅に停車する列車、土曜・休日ダイヤには下り列車に限り、当駅で「ホリデー快速おくたま」と待ち合わせする列車が3本ある。この場合、「ホリデー快速おくたま」は1番線に発着する。
・また、八高線の列車も、青梅・五日市線の列車との接続便宜を図るため、3、4分ほど停車する列車がある。かつて「青梅ライナー」が運行されていた時期は、川越方面の列車が「青梅ライナー」を待つことが多かった。そのため、現在でも特急「おうめ」との接続便宜は図られており、青梅線・五日市線の列車が遅れると八高線の列車も遅れることがある。
・ 1・2番線の発車標は、武蔵五日市方面行きの先発発車時刻と発車番線を併記している。
・ 3番線と4番線の間に2本の待避線が、5番線と6番線の間に1本の留置線がある。この待避線に、平日は特急「おうめ」・休日は翌日の特急運用への夜間留置としてE353系9両1編成が毎日留置している。
・ 2014年現在、JR中央線の八王子または高尾発の臨時列車の連日運転時の留置先としてJR青梅線の立川駅から短絡線経由で側線まで乗り入れが行われている。
・ JR中央線と青梅線立川 - 青梅駅間は、2020年代前半(2021年度以降の向こう5年以内)をめどにE233系0番台(オレンジ帯の電車)へ2階建てグリーン車を2両連結させ12両編成運転を行う。そのため1。
・ 1番線ホームには1990年に五日市線の0キロポストが建植されている。
◎ 西武鉄道
島式ホーム1面2線を有する地上駅である。西武鉄道の新案内サインを最初に導入した。
○ のりば
6・7
拝島線
萩山・小平・西武新宿方面
(出典:西武鉄道:駅構内図)
◎ 橋上駅舎化事業
当駅では、2005年度(平成17年度)からホームの混雑対策および地域住民の南北通行の対策として、JR東日本・西武鉄道・昭島市・福生市により橋上駅舎化事業に着手した。2007年(平成19年)8月24日に一部が完成し、これに伴いJR東日本と西武の改札が分離され、コンコースと各ホームを連絡するエスカレーターとエレベーターが新設された。
西武鉄道側も2007年(平成19年)8月24日、改札外に3店舗が開業した(こちらも既存店舗は廃止)。
営業している店舗は以下の4店。
・ トモニー - コンビニタイプの売店(2012年7月28日開店)
・ 中華そばムタヒロ
・ ビアードパパ
・ ケンタッキーフライドチキン
かつてはジューサーバー(2008年11月閉店)、塩大福の豊寿庵(2012年閉店)、イタリアン・トマト カフェジュニア(2019年7月8日閉店)、おむすび権兵衛(2023年5月閉店)が営業していた。
改札外の駅構内自由通路の南口側には、ビューアルッテ (VIEW ALTTE) とりそな銀行のATMが設置されている。
◎ JR貨物管理・米軍横田基地線
(出典:)
当駅はJR貨物の貨物駅でもあり、専用線発着の車扱貨物を取り扱っている。
西武拝島線ホームから北口広場を挟んだ反対側には、JR貨物が管理する横田基地線(非電化単線)が玉川上水と五日市街道を橋梁と踏切で横断して、基地入口のフェンスまで約500メートル、さらにその先、基地内まで続いている。
1970年頃までは物資輸送用に使用されていたため第5ゲート前まで延びていたが、その後は燃料輸送のみとなり半分ほど撤去された。鶴見線安善駅に専用線が接続する鶴見貯油施設より週に数回燃料輸送のための貨物列車が鶴見線・浜川崎支線・尻手短絡線・武蔵野貨物線・南武線・青梅線経由で運行されている。
立川方から電気機関車により牽引されて来た貨車(タンク車)は、あらかじめ当駅に回送され待機していたディーゼル機関車に交換され、構内昭島方の横田基地線始点に引き上げられた後、八高線など複数の線路を転線し、西武拝島線と平面交差して横田基地へ向かう。
なお、途中の各踏切には『警告 在日米軍基地 立入禁止区域 基地司令官の許可なく此の区域に立入ることは、法律違反である。(略)不法な立入りは、日本国法律によって罰せられる。(刑事特別法第2条 昭和27年5月7日 法律第138号)』の制札が英語・日本語により記載されており、構外の線路は横田基地の一部である。
● 利用状況
・ JR東日本 - 2022年度の1日平均乗車人員は26,314人である27,526
−24.2%
2021年(令和3年)
29,774
8.2%
2022年(令和4年)
32,065
7.7%
◎ 年度別1日平均乗車人員(1953年 - 2000年)
1953年(昭和28年)
2,321
未
開
業
1954年(昭和29年)
2,356
1955年(昭和30年)
2,269
1956年(昭和31年)
2,631
1957年(昭和32年)
2,827
1958年(昭和33年)
3,107
1959年(昭和34年)
3,791
1960年(昭和35年)
4,938
1961年(昭和36年)
5,518
1962年(昭和37年)
6,354
1963年(昭和38年)
7,721
1964年(昭和39年)
8,987
1965年(昭和40年)
9,391
1966年(昭和41年)
9,902
1967年(昭和42年)
10,470
1968年(昭和43年)
10,704
2,894
1969年(昭和44年)
11,361
4,054
1970年(昭和45年)
10,929
4,619
1971年(昭和46年)
11,855
4,904
1972年(昭和47年)
13,877
5,342
1973年(昭和48年)
14,225
5,907
1974年(昭和49年)
15,466
1975年(昭和50年)
14,653
6,686
1976年(昭和51年)
15,468
6,904
1977年(昭和52年)
15,564
7,597
1978年(昭和53年)
16,701
8,652
1979年(昭和54年)
17,380
9,765
1980年(昭和55年)
17,564
10,775
1981年(昭和56年)
18,647
11,521
1982年(昭和57年)
19,129
12,162
1983年(昭和58年)
19,787
12,858
1984年(昭和59年)
21,181
13,625
1985年(昭和60年)
21,068
14,433
1986年(昭和61年)
23,482
15,263
1987年(昭和62年)
23,451
15,587
1988年(昭和63年)
24,553
16,096
1989年(平成元年)
25,734
15,781
1990年(平成2年)
26,811
15,882
1991年(平成3年)
27,716
16,336
1992年(平成4年)
28,471
16,225
1993年(平成5年)
28,688
16,405
1994年(平成6年)
28,507
16,003
1995年(平成7年)
28,227
15,555
1996年(平成8年)
28,633
15,537
1997年(平成9年)
28,084
15,458
1998年(平成10年)
27,512
15,389
1999年(平成11年)
26,653
14,885
2000年(平成12年)
26,337
14,562
◎ 年度別1日平均乗車人員(2001年以降)
各年度の1日平均乗車人員推移は下表の通り。
2001年(平成13年)
26,191
14,364
2002年(平成14年)
25,882
13,973
2003年(平成15年)
26,016
13,981
2004年(平成16年)
26,105
14,016
2005年(平成17年)
26,225
14,118
2006年(平成18年)
26,398
14,304
2007年(平成19年)
27,989
15,732
2008年(平成20年)
28,504
16,679
2009年(平成21年)
28,351
16,682
2010年(平成22年)
28,350
16,556
2011年(平成23年)
28,076
16,268
2012年(平成24年)
28,465
16,649
2013年(平成25年)
29,335
17,129
2014年(平成26年)
29,336
17,202
2015年(平成27年)
29,880
17,668
2016年(平成28年)
30,024
17,795
2017年(平成29年)
30,223
18,003
2018年(平成30年)
30,430
18,323
2019年(令和元年)
29,946
18,107
2020年(令和2年)
22,874
13,708
2021年(令和3年)
24,575
14,860
2022年(令和4年)
26,314
◇備考
● 貨物取扱
JR貨物の2008年度車扱貨物の取扱量は、発送7,200トン、到着が61,417トンである。コンテナ貨物の取扱はない。各年度の年間発着トン数は下表の通り。
rowspan 発送トン数
rowspan 到着トン数
rowspan 発送トン数
rowspan 到着トン数
rowspan 発送トン数
rowspan 到着トン数
1990年(平成2年)
15,452 119,640 15,452 119,640
1991年(平成3年)
15,508 130,668 15,508 130,668
1992年(平成4年)
16,972 131,096 16,972 131,096
1993年(平成5年)
17,856 135,022 17,856 135,022
1994年(平成6年)
20,492 156,154 20,492 156,154
1995年(平成7年)
16,712 138,464 16,712 138,464
1996年(平成8年)
16,532 133,146 16,532 133,146
1997年(平成9年)
135,608 135,608
1998年(平成10年)
14,940 128,520 14,940 128,520
1999年(平成11年)
14,664 124,134 14,664 124,134
2000年(平成12年)
15,152 128,758 12,152 128,758
2001年(平成13年)
8,152 69,802 8,152 69,802
2002年(平成14年)
8,628 73,678 8,628 73,678
2003年(平成15年)
11,932 101,932 11,932 101,932
2004年(平成16年)
10,424 89,556 10,424 89,556
2005年(平成17年)
10,792 92,242 10,792 92,242
2006年(平成18年)
8,644 74,460 8,644 74,460
2007年(平成19年)
7,200 61,200 7,200 61,200
2008年(平成20年)
7,200 61,417 7,200 61,417
● 駅周辺
南口側はかつて商店街だったが、駅舎の新築、地下駐輪場、国道16号に接続する道路整備等の大規模な工事が行われ、多くの店舗が閉鎖した。
北口側は住宅地と在日米軍横田基地があり、国道16号周辺の整備がここでも行われている。武蔵野橋もその一つである。
◎ 道路・各種施設
○ 南口
○ 北口
◎ 店舗
○ 南口
○ 北口
・ 新東京ダイヤモンドボウル(福生市)
・ 湯楽の里 昭島店(昭島市)
● バス路線
拝島駅(南口・昭島市)
1
立川バス
2
Aバス
西ルート:昭島駅南口
3
西東京バス
4
「菅21」「菅22」は一部5番のりばから発車
5
立川バス
拝島駅北入口(北口・福生市)
-
立川バス
立15-2・立15-3:立川駅北口
◇ 備考
かつては、「拝島駅」バス停は南口から東へ少し離れたところにあったが、駅前再開発により2016年3月に南口駅前広場が整備完了、同年3月26日より南口バスロータリーの使用を開始し、バス停留所の位置を変更した。またこれに伴い、同年4月1日よりAバス西ルートが拝島駅へ乗り入れ開始、南口ロータリー内に「拝島駅」停留所を新設した。
その長さから危険性も指摘されており、駅舎の橋上化で新設された自由通路に自転車を4台搭載可能なエレベーターが2009年(平成21年)5月20日に完成し、自転車を押して自由通路を往来できるようになった。
その後、倉庫前踏切は「拝島構内踏切」と名称を変更し稼動し、関係者以外通行ができない。
● 隣の駅
◇ 東日本旅客鉄道(JR東日本)
: 青梅線
:
・ 特急「おうめ」停車駅
:: 特別快速「ホリデー快速おくたま」(土休日のみ)
::: 西立川駅 (JC 51) - 拝島駅 (JC 55) - 福生駅 (JC 57)
:: 通勤特快(平日上りのみ)・青梅特快・通勤快速(平日下りのみ)・快速・各駅停車(以上はいずれも青梅線内は各駅に停車)
::: 昭島駅 (JC 54) - 拝島駅 (JC 55) - 牛浜駅 (JC 56)
: 五日市線
:: (青梅線)昭島駅 (JC 54) - 拝島駅 (JC 55) - 熊川駅 (JC 81)
: 八高線
::: 小宮駅 - 拝島駅 - 東福生駅
◇ 西武鉄道
: 拝島線
:: 拝島ライナー・急行・準急・各駅停車(いずれも拝島線内では各駅に停車)
::: 西武立川駅 (SS35) - 拝島駅 (SS36)
「拝島駅」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
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