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乳汁(にゅうじゅう、ちしる、ちちしる)とは、乳(ちち、にゅう)、ミルクとも言われる、動物のうち哺乳類が乳幼児に栄養を与えて育てるために母体が作りだす分泌液である。特に母乳(ぼにゅう)と呼ぶ場合は、ヒトの女性が出す乳汁を指すのが慣例である。誕生後の哺乳類が他の食物を摂取できるようになるまでの間、子供の成長に見合った栄養を獲得できる最初の源となる。

● 概要
一般の食物は、本来は生体組織や種子などである。それに対しミルクは食糧として作られる唯一の天然物である。 ミルクは、分泌作用を持つ外分泌腺の一種である乳腺から引き出されている。この事から、授乳機構とは、原始的には卵の湿度を維持する役目が発達したものと考えられる。この仮説は、カモノハシ目(卵生哺乳類)の生態を根拠に立てられた。授乳の根本目的は、栄養摂取もしくは免疫による防御であったという考えが受け入れられている。そしてこの分泌物は、進化を遂げる時間の中で、その量を増やし、複雑な栄養素を含むようになった。また、ウサギの母乳から、子供を乳首に吸いつけさせるフェロモン (2-methylbut-2-enal, 2MB2) が発見された報告もある。生乳が含んでいる栄養成分は動物の種によって差異があるが、主に飽和脂肪酸・タンパク質・カルシウムそしてビタミンCを含む。牛乳は水素イオン指数 (pH) 6.4 - 6.8 を示す弱酸性である。 ウシの種が提供するミルクは、多くの栄養素を含む重要な食品である。国別ではインドが生産および消費のいずれも1位であり、ミルクの輸出入は行われていない。ニュージーランド、EU加盟15ヶ国、オーストラリアがミルクや乳製品の3大輸出国である。一方で輸入は中華人民共和国、メキシコ、日本が上位3位までに入る。ミルクは特に発展途上国において、栄養供給と食糧の安全保障の確立に貢献する重要な食品である。家畜の改良、酪農技術、およびミルクの品質は、貧困問題や世界的な食糧問題の解決に、大きく役立つものとも考えられている。

◎ 母乳以外のミルク
単語「乳」または「ミルク」は、色や食感が似ている動物由来ではない飲料を表す際にも使われる。豆乳 (soy milk) 、粥 (rice milk) 、アーモンドミルクやココナッツミルクなどがこれに該当する。また、植物に切れ目等の傷を入れた際に滲み出る樹液等,白色(または,橙黄色等も含む)液汁も「乳」と言う。 また、哺乳類以外でもこどもに与える栄養物を分泌する例はある。ハト目の親が若鳥に与えるため分泌する液体も素嚢乳 (crop milk) と呼ばれ、哺乳類のミルクとの共通性も見られる。熱帯魚として知られるディスカスは雌雄で子育てするが、その際に体表から分泌物を出し、これを子供が食べる。これは「ディスカスのミルク」といわれる。クモ類のヒメグモ科の幾つかのものは幼生に口から分泌物を出して与え、「スパイダーミルク」と呼ばれる。

● 需要
ミルクを消費する方法には、大きく2種類がある。ひとつは幼い哺乳類が授乳される自然な状態であり、もうひとつは人類が他の動物から得たミルクを加工して食品とする場合である。

◎ 授乳
ほとんど全ての哺乳類では、ミルクは赤ん坊に母乳栄養を与えるために直接または一時的に貯めた状態のものを飲ませる。インドは牛乳だけでなく水牛の乳の生産や消費も世界一である。 乳糖は、ミルクの他にレンギョウの花やわずかな熱帯性低木の中だけに含まれるもので、これを消化するために必要な酵素であるラクターゼの数は出生後に小腸の中で最も高くなるが、ミルクを恒常的に飲まなくなるにつれ徐々に減退する。人がヤギの生乳を乳児に与える事があるが、ここには危険が潜んでいる事が知られている。水電解質平衡異常、代謝性アシドーシス、巨赤芽球性貧血や数々のアレルギー反応などである。

◎ 乳製品
牛乳を元に様々な乳製品が作られている。脂肪を集めて得られたクリームからは生クリームやバター、逆に脂肪を取り除いた脱脂乳からは脱脂粉乳やスキムミルクなどが出来る。牛乳を濃縮したコンデンスミルク、発酵させたヨーグルト、凝固・発酵させたナチュラルチーズ.それに加熱などのプロセスを経て作られるプロセスチーズなどである。

◎ 消費量

国 ミルク(L) チーズ(kg) バター(kg)
     183.9    19.1    5.3
     145.5    18.5    1.0
     129.8    10.5    2.9
     122.9    20.4    3.3
     116.7    16.0    4.3
     119.1    9.6    1.0
     112.5    22.2    5.6
     111.2    12.2    3.7
     106.3    11.7    3.7
     94.7    12.2    3.3


● 供給
西洋諸国では、牛乳が産業レベルの規模で生産され、各種のミルクの中で最も多く消費されている。商業的な酪農ではが導入されており、先進国ではほとんどの牛乳を供給している。そこでは、牛乳生産に注力するためホルスタインのような乳牛が選択的に飼育される。アメリカ合衆国の乳牛のうち90%、イギリスの80%がホルスタインである、ヨーロッパ人の北米移住や1970‐1980年に行われたの商業的交雑以降、乳牛の品種改良のために行われる交配に利用されることが多い。

◎ 生産国
ミルクの最大生産国はインド、次いでアメリカに、ドイツとパキスタンが続く。 発展途上国の経済成長と、ミルクおよび乳製品の販売促進が相まって、近年これらの国におけるミルク全体の消費量は伸長している。それに伴い、成長市場をターゲットにした酪農系多国籍企業の投資も活発になっている。このような潮流にもかかわらず、多くの国でミルク生産事業体は依然として小規模なままに止まり、それのみの収入に頼っていられない状態にある。 以下の表は水牛のミルク生産量を国別に示す。
     59,210,000   非公式なデータを含む
     20,372,000   公式発表
     2,900,000    FAO調べ
     2,300,000
     958,603  公式発表
     241,500   FAO調べ
     220,462  公式発表
     200,000     FAO調べ
     32,000
     30,375  公式発表
  世界   86,574,539   公式発表


◎ 搾乳機
を行い搾乳機を使用する。



・ ミルキングパーラー
・ 搾乳ロボット

● 歴史
人類が他の動物の乳を定常的に飲むようになったのは、ユーラシアでは新石器革命期に家畜を飼い始めたこともしくは農業の革新が契機となった。この新たな食糧確保は、紀元前9000-7000年頃の西南アジアや、前3500-3000年頃のアメリカ州でもそれぞれ独立して発生した。ウシ・ヒツジ・ヤギといった重要な動物の家畜化は西南アジアで始まったが。当初、動物の家畜化は肉を得るために行われたが、考古学者が提唱した考えによると、酪農は、家畜から体毛を得たり労働をさせたりする行為の進展とともに、よりももっと後の前4000年頃に形作られたという。ただし、近年の発見はシェラットの説に反する。先史時代の土器に残る液体の痕跡を分析した結果、西南アジアにて酪農は初期農業段階で既に行われていたと判明し、その時期は前7000年頃と推定された。 西南アジア発祥の酪農は、紀元前7000年頃からヨーロッパに伝わり、前4000年以降にブリテン諸島やスカンディナヴィア半島まで伝播した。南アジアには前7000-5500年頃に伝わった。搾乳を始めたのは中央ヨーロッパブリテン諸島の農民たちと考えられる。牧畜や遊牧のような耕作よりも家畜に大きく依存する経済活動は、農業主体のヨーロッパ人集団がカスピ海近郊のステップ地帯に移動した紀元前4世紀頃に発達し、後にユーラシア大陸のステップ気候域に広まった。アフリカのヒツジやヤギは西南アジアから持ち込まれたものだが、ウシは前7000-6000年頃に独自に飼いならしたものと考えられる。ラクダの家畜化は紀元前4世紀の中央アラビアで興り、北アフリカやアラビア半島では酪農の対象となった。 1863年、フランスの化学者ルイ・パスツールは乳飲料や食品の中に潜む有毒なバクテリアを殺菌する低温殺菌法(パスチャライゼーション)を発明した。1884年、ニューヨーク在住のアメリカ人医師ヘンリー・サッチャーが、撥水紙のフタを持つ初のガラス製牛乳瓶「Thatcher's Common Sense Milk Jar」を発明した。含まれる成分は、これを口にする新生児の初期発育を助けるためのエネルギー源(脂質、乳糖、タンパク質)、非必須アミノ酸を生合成するためにタンパク質から供給される物質(必須アミノ酸とその仲間)、必須脂肪酸、ビタミン、無機元素、そして水である。

◎ 脂質
乳脂肪は膜で包まれた脂肪球の形で分泌される。それぞれの脂肪球はほとんどがトリアシルグリセロールであり、これをリン脂質やタンパク質などを成分とする複合膜が覆う。これらは乳化された状態にあり、各球が引っ付き合わないよう保ちつつ、ミルクの液体部分に含まれる各種の酵素と反応する事を防ぐ。97-98%がトリアシルグリセロールであるが、ジアシルグリセロールやモノアシルグリセロール、遊離コレステロールやコレステロールエステル、遊離脂肪酸、リン脂質もそれぞれ少量ながら含まれている。タンパク質や炭水化物とは異なりミルクに含まれる脂肪の構成は、発生の起源や授乳方法によって異なり、とくに動物の種族によっても差異が大きい。カゼイン状タンパク質は αs1-, αs2-, β-, κ- の4タイプに分類できるや、水に不溶のリン酸カルシウムのほとんどはミセルの中に捕らわれている。構造モデルの一つは「サブミセルモデル」と呼ばれ、小さなサブミセルが寄せ集まってミセルを作っているという考えである。これによると、ミセルの内側にはk-カゼイン含有量が少ないサブミセルがあり、これをk-カゼインに豊むサブミセルが覆いつつ、これらの間にリン酸カルシウムが存在する構造を持つ。

◎ 炭水化物と他の含有物質
ミルクは、ラクトース(乳糖)、グルコース、ガラクトース、その他のオリゴ糖など複数の炭水化物を含む。グルコースとガラクトースの2つの単糖が合成したラクトースはミルクに甘みを与え、カロリーの約40%を占める。ウシ属のミルクには平均4.8%の無水ラクトースが含まれ、脱脂粉乳の固形分のうち50%に相当する。ラクトースの含有率はミルクの種類によって異なり、他の炭水化物は強く結合してラクトースの状態でミルクの中に存在する。
・乳糖の割合は、カンガルーで7.6%、ネコで4.8%、イヌで3.1%、クジラで1.3%、ウサギで0.9%などバラツキが見られる。
成分 単位 ウシ ヤギ ヒツジ 水牛
  水分   g   87.8   88.9   83.0   81.1
  タンパク質   g   3.2   3.1   5.4   4.5
  脂肪   g   3.9   3.5   6.0   8.0
  炭水化物   g   4.8   4.4   5.1   4.9
  カロリー   kcal   66   60   95   110
  エネルギー   kJ   275   253   396   463
  糖質(乳糖)   g   4.8   4.4   5.1   4.9
  コレステロール   mg   14   10   11   8
  カルシウム   mg   120   100   170   195
  飽和脂肪酸   g   2.4   2.3   3.8   4.2
  モノ不飽和脂肪酸   g   1.1   0.8   1.5   1.7
  ポリ不飽和脂肪酸   g   0.1   0.1   0.3   0.2
このような成分構成は、種、個体、授乳期のどのタイミングかによっても変わる。以下、乳牛の種による差異を示す。
 ジャージー種  5.2
 コブウシ  4.7
 ブラウン・スイス種  4.0
 ホルスタイン種  3.6
これら4種の牛乳に含まれるタンパク質は3.3-3.9%、ラクトースは4.7-4.9%である。 飲用したミルクから人体が吸収するカルシウムの量に関しては、さまざまな見解がある。乳製品から得られるカルシウムは、ホウレンソウのような高いカルシウム-キレート物質を持つ野菜よりも、生物学的利用能が高い。その一方で、ケールやブロッコリーなどシュウ酸塩をあまり含まないアブラナ属の野菜と比較すると、得られるカルシウムの生物学的利用能は同等以下である。

◎ 医学的な研究
近年の評価では、ミルクの摂取には筋肉の成長を促進する効果があり、運動後の筋肉を回復させる事にも有効とする示唆がなされている。

◎ 乳糖不耐症
ミルクに含まれる二糖であるラクトースは、小腸で吸収するためには酵素のラクターゼによって構成をガラクトースとグルコースに分解されなければならない。しかし、すべての哺乳動物は乳離れの後にラクターゼの分泌が減衰する。その結果、多くの人間は成長後にラクトースを適切に消化できなくなる。ただしこれも人それぞれであり、ほとんどラクトースを消化できない人もいれば、ある程度は可能な者、さらにミルクや乳製品中に含まれるかなりの比率を問題無く吸収できる者もいる。人のラクターゼ分泌を制御する遺伝子はC/T-13910 である。 世界の5%程度の人々はラクトースを満足に消化できない乳糖不耐症を示す事が知られ、この傾向はアフリカやアジア系の人々の中でより顕著である。アメリカ人の3000-5000万が乳糖不耐症であると考えられており、その中にはネイティブ・アメリカンやアフリカ系アメリカ人の75%、アジア系アメリカ人の90%が含まれる。乳糖不耐症は北ヨーロッパ人にはあまり見られず、その他ではサハラ砂漠のトゥレグ族、西アフリカ・サヘル地域遊牧民のフラーニ、スーダンのベジャやカバビッシュ、ウガンダからルワンダ地域のツチ族などが知られる。他にも、北インドの人々も同様である。 聖書にもミルクを意図した言葉があり、カナンの地イスラエルを「乳と蜜が流れる地」と表現している。乳は蜜と並び「よきもの」の象徴である。コーランの「蜜蜂」には乳について述べた箇所があり、乳は家畜の中で飼料と血液の中間から生じ、人間に与えられる美味な飲み物だと言う (16-The Honeybee, 66)。伝統的に、ラマダーン明けには一杯のミルクと乾燥ナツメヤシの実を口にする。仏教では釈迦の説話に、断食修行後に口にした牛乳の美味が悟りを導いたとあり、牛乳から作られる醍醐を「仏の最上の経法」を指す用語に用いている。 人間の文化において乳 (milk) がいかに重要かという事は、数々の言語表現に使われることで説明できる。例えば、「the milk of human kindness」(人間的な思いやり)という用例がある。一方で、「他人を利用する」(to milk someone) という慣用句もある。 様々な意味のスラングでも用いられる。17世紀初頭には、精液や膣液の意味がつけられ、転じて自慰行為を指すようにもなった。19世紀には変性アルコールを水に混ぜて作られた安物の酒の名に使われた。他に、詐取する、騙す、他人に送られた電報を盗聴する、そして虚弱な者や腰抜けという意味もある。1930年代のオーストラリアでは、自動車の吸気ガスを指して使われもした。

「乳」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/
2024年4月28日4時(日本時間)現在での最新版を取得

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