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砂(すな)は、砕屑物のうち、礫とシルトの中間(粒径が2 ミリメートル (mm) - mm (62.5マイクロメートル (µm)) の粒子)のものをいう。岩石が風化・侵食・運搬される過程で生じた岩片や鉱物片などの砕屑物(砕屑性堆積物)から構成され、サンゴ・貝殻などの石灰質の化石片を含むこともある。砂漠、河川の下流、河口、海岸、海底など、様々な下で観察される。
また、岩石を人工的手段で破砕した破砕物のうち、上記定義に該当する粒度のものを指す場合もある。
● 分類
地質学の分野においては、砂は粒度、構成鉱物、円摩度、成因、堆積環境等で分類される。
粒径による分類では、以下のように細かく分けられる。粗砂(2 mm - 0.2 mm)と細砂(0.2 mm - 0.02 mm)に分ける場合もある。
名称
英名
粒径
極粗粒砂
very coarse sand
2 mm - 1 mm
粗粒砂
coarse sand
1 mm - 1/2 mm (1,000 µm - 500 µm)
中粒砂
medium sand
1/2 mm - 1/4 mm (500 µm - 250 µm)
細粒砂
fine sand
1/4 mm - 1/8 mm (250 µm - 125 µm)
極細粒砂
very fine sand
1/8 mm - 1/16 mm (125 µm - 62.5 µm)
構成鉱物による分類では、主に石英、長石、岩片、有色鉱物に着目して行われる(石英砂など)。構成鉱物の比率は、砂の供給源となった母岩を推定する上で重要な手がかりとなる。量的に最も多いのは石英で、次に炭酸カルシウム (サンゴ・貝の破片等)である。
山砂や川砂、火山砂など、堆積環境や成因に着目した分類も行われる。
● 砂による地形
・ 砂漠 - 砂が広がり植物が極端に少ない地形。世界的に見れば砂より岩石や礫が多い。
・ 砂浜 - 砂の堆積する海岸。サンゴ礁などに見られる砂浜などはサンゴの破砕物である。
・ 砂丘 - 砂が丘状に堆積する地形。
・ 砂嘴 - 砂が海に堆積してできる、くちばし型の地形。
・ 砂州 - 砂が海に細長く堆積して出来る地形。
● 主な利用法
・ コンクリートなどの原料(細骨材)として用いられる。
・ 粘着式鉄道では砂撒き装置などを用いて空転や滑走を防止する。
・ 道路や歩道では凍結面に散布して滑り止め(摩擦の増加)に用いられる。
・ アルコール類の火災発生時に、窒息消火法による消火に使う。ただしかなりの量をかける必要がある。
・ 砂場や砂浜などで砂遊びをする。
・ 砂時計の中で使われる。
・ 芸術作品の素材とされることがある(砂絵・サンドアート・サンドパフォーマンス・砂アニメ)。
● 別名など
・ 鉄(鉄鉱石)や金が砂となったものは「砂鉄」「砂金」と呼ぶ。
・ 石英を中心とする砂(「珪砂」)には、音の出る「鳴り砂、鳴き砂」と呼ばれるものがある。
・ 砂と小石が混ざったものは「砂利」と呼ばれる。
・ 砂でできた堆積物が続成作用により岩石(堆積岩)になったものを「砂岩」と呼ぶ。
「砂」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年4月28日17時(日本時間)現在での最新版を取得
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