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浴衣(ゆかた)は、和服(着物)の一種。素肌の上に着るものであり、家庭でのくつろぎ着が起源である。
● 歴史
平安時代、貴族が風呂に入る際に着用した湯帷子(ゆかたびら)がその原型とされる。この当時の風呂は専用の衣服を着て入る蒸し風呂であり、そのための湯帷子は麻織物でできていた。
しかし、1980年代までは外出着としての着用は少なく、大半は日常着であった。
明治期には、浴衣に繻子などの半衿をかける例も記録されている。
昭和初期頃までは浴衣のことを「中型」「中紋」ということもあった。これは、反物の中でも浴衣にふさわしい柄は中型の紋様とされていたことによる。大型の紋様は布団などの寝具用、小型の紋様は外出着用とされていた。
● 現代
現代では、浴衣は夏季に身につけるおしゃれアイテムの一つとなっており、特に女性用の浴衣には、柄や色にも華やかなものが多くみられる。
日本ゆかた連合会の提案により、1981年(昭和56年)に乞巧奠(きっこうてん)の慣習と織女祭にちなんで、7月7日が「ゆかたの日」と制定されている。
● 素材
一般的には木綿地で、通常の単物用の生地よりもやや粗めに織った平織りのものが多い。
高級な浴衣生地には、小千谷縮(麻)や阿波しじら織(木綿)などの「縮織(楊柳)」がある。また、太さの異なる糸を用いて細かなワッフル状の織地をつくる「紅梅織」で作られた「綿紅梅」(木綿製)「絹紅梅」(木綿と絹の交織)などもある。
● 形態と着こなし
構造は単の長着と同一であり(長着各部の名称を参照)、和服の中でも最も単純かつ基本的で、反物も比較的安価であることから、家庭科の授業で和裁の基礎を学ぶ際には浴衣を縫うことが多い。
女性用の浴衣は、両袖の内側と両脇の一部に、身八つ口(みやつくち、みやつぐち)という開いた部分があるが、男性用の浴衣にはない。また、女性用の着物は元来長い丈のものをたくし上げて「おはしょり」を作って着るため、女性用の浴衣にもおはしょり部分があるが、男性用の浴衣にはない。
● 近年の浴衣事情
浴衣はもともと白地の木綿を藍で染抜くのが原則で柄も大胆なものが多かったが(右図参照)近年では洋服のようなデザインが好まれつつあり、華やかな色合いと柄のものなども多くなっている。生地も木綿ではなく、麻を混ぜたものやポリエステルなどを用いたものも多い。
反物から仕立てる場合は手縫いが一般的であるが、大量生産の既製品の多くはミシン縫いのものが主流である。そうしたものは衿の作りや縫いしろ、おくみなどが簡略化されており、一般的な和服の畳み方(本畳み)ではうまく畳めないことがある。
本来は素肌に着るものであるが、近年は外出着として着用されることも多くなり、肌着を着用することが多くなった。この場合は、浴衣向きに軽量化されたり吸汗性に優れた肌襦袢や、和装用の簡易スリップなどの肌着を着用することが多い。
女性の帯結びは男性より複雑であるため、近年は自分で帯を結べない者も多い。そのため、「作り帯」(すでに帯結びが仕上がった状態で固定されたもの)も多用される。
和洋折衷のデザインのものも多く販売されている。生地の柄や衿の合わせは従来の浴衣であっても、本来は浴衣には用いない伊達衿をあわせたり、伊達衿代わりにフリルやレースをあしらったもの、また、ミニスカートのような膝上丈のもの、パニエを使用するフレアスカートのようなものなど、固定観念を打ち破った個性的なデザインのものも登場し、特に若い世代に支持されている。また、通常の形であっても、一枚仕立てではなく上下に分かれた二部式のものも、着崩れしにくいことから人気である。さまざまな帯締めや帯留めを自由に用いたり、帯にリボンやビーズで装飾を施したものなど、多様なバリエーションが見られる。
男性では、薄手のシャツやカットソー、帽子やエンジニアブーツなどを合わせるなど、現代風アレンジを楽しむ者も増えている。
現代の生活では下駄を履き慣れないため、転んで怪我をする場合もある。さらに、現代では地面のほとんどが舗装されているため、下駄の音が響いて周囲の迷惑になることがある。このため、洋服用のサンダルなどを合わせる場合も多い。また、本来浴衣は足袋をはかずに素足で着るものであるが、鼻緒ズレなどを防ぐため、薄手の足袋をはく者もいる。
「浴衣」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2025年1月26日21時(日本時間)現在での最新版を取得
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