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は、商品の販売やサービスの提供などの取引に対して課される租税である。
日本における消費税は、諸外国の付加価値税(value-added tax, VAT)に相当する税制度である。付加価値税(消費税)はフランスで1959年に初めて導入され、その後160カ国以上で導入された。OECD加盟国で付加価値税(消費税)を導入していないのは州ごとに税制が大きく異なり、売上税(sales Tax)と物品税(excise tax)が導入されているアメリカ合衆国のみである。州税と地方税の合計である売上税の税率は各州の市ごとに0%~10%と異なっている。ただし、フランスによる1950年代の付加価値税を真似た各国は制度導入時の国内の反対論に妥協し、後に専門家から事務コストの高さから単一税率にすべきと批判される軽減税率を導入した。
消費税が社会保障の安定財源とされる背景には、他税との比較において、現役世代といった特定世代に負担が集中しない点、税収が景気などの変化に左右されにくい点、経済活動に中立的である点から適していることにある。
日本国では1989年の消費税法制定で導入され、消費税税率1%の上下で約2.6兆円の税収が増減する。事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、資産の貸付け及び役務の提供、商品の販売や運送、広告など、対価を得て行う国内の取引のほとんどは課税の対象となり、外国から製品を輸入する場合も課税される。
OECD諸国における消費税
米国 0 0 0
カナダ 5 4.5 13.2
チェコ 7.7 3.1 11.3
豪州 10 3.5 12.4
日本 10 4.9 14.9
韓国 10 4.2 15.1
コスタリカ 13 4.5 19.7
ニュージーランド 15 10.4 30.6
メキシコ 16 4.2 23.8
イスラエル 17 7.1 23.9
ルクセンブルク 17 5.7 14.9
トルコ 18 4.6 19.2
チリ 19 8 41.1
コロンビア 19 5.4 28.7
ドイツ 19 6.5 17.2
OECD平均 19.2 6.7 20.2
オーストリー 20 7.4 17.6
エストニア 20 8.9 26.7
フランス 20 7 15.4
英国 20 6.5 20.1
スロバキア 20 7.4 21
ベルギー 21 6.4 15
チェコ 21 7.4 21.3
スペイン 21 6.3 17.1
リトアニア 21 7.9 25.6
ラトビア 21 8.7 27.5
オランダ 21 7.4 18.5
イタリア 22 6 14.1
スロベニア 22 7.5 20.2
アイルランド 23 3.4 17.2
ポーランド 23 7.8 22.4
ポルトガル 23 8.4 23.8
フィンランド 24 9.2 22.1
ギリシャ 24 7.8 20.1
イスラエル 24 8 22
デンマーク 25 9.8 20.8
ノルウェー 25 9.1 23.6
スウェーデン 25 9.2 21.6
ハンガリー 27 9.8 27.1
日本の低負担・中福祉への提言
日本は2015年度時点でOECD加盟国の中でデータのないトルコを除いた33カ国のうち、国民負担率は27位である。NHKによると先進国中、フランスは68.2%、1位のルクセンブルクは93.7%などヨーロッパでは高く、日本の国民負担率は全体で下位であり、 日本はいわゆる「低負担・中福祉」の国と報道している。高齢者向けになっている社会保障を「全世代型」の社会保障を目指している日本政府の方針を伝えている。民主党政権下の政府税制調査会専門家委員会委員を務めた三木義一青山学院大学法学部教授は日本は低負担中福祉となっていることについて、「高福祉高負担、低負担低福祉のどちらか又は中間の中負担中福祉なのかを日本は選ぶ必要がある」と指摘している。三木は「増税が必要な局面では、政治家が前面に出てその必要性を訴えなければ国民の理解も深まりません。それなのに、与党も野党も選挙での人気取りのために、社会保障の充実と減税を同時にアピールするような都合のよい主張が目立ちます」と日本経済新聞とともに日本にはびこる財政ポピュリズムを批判している。
2018年時点のOECD加盟国の(標準)消費税率平均は約19.6%で、時事通信社によると高福祉・高負担の代表国のスウェーデンの消費税率は25%と国民負担率負担が高い半面、大学までの学費が無料など恩恵は大きい。国民負担率33.1%で低福祉・低負担とされる米国では政府が徴収する消費税がなく、市や州が税率を定めて小売売上税(地方税)を課している。日本は中福祉・低負担国であり、福田慎一東大教授は、増税による応分負担または、国債と併せると歳出の58%を占める上に膨張し続けている社会保障費約36兆削減の選択の議論が必要だとしている。木寺元は日本の消費税が他国より低い理由に取引高税失敗とシャウプ勧告で官僚主導時代に一般消費税の導入自体が遅れたこと、一般消費税導入を目指した時の自民党政権が選挙に負け続けたことで、「相当な覚悟がないと消費税には手を出せない」という空気が政界で支配的となったからと解説している。
デンマークの歳入内訳
2017年のデンマーク歳入の構成は、OECD(データ対象: 2017)によると所得税52.9%で半分以上を占めている。残りは消費税31.8%、法人税7.2%資産課税(固定資産税、相続税など)3.9%、 社会保険料:0.1%、 その他:4.1%である。
● 各国の制度・C効率性
◎ 消費税(付加価値税)の導入年度・最低標準税率義務化年度
・ 1954年 - 前年にフランス大蔵省の官僚モーリス・ローレが考案し、世界で最初に旧付加価値税制度を導入
・ 1964年 - フィンランドで導入
・ 1967年 - デンマークで導入
・ 1969年 - スウェーデンとオランダで導入消費税の税率が全て一律なため、世界で最も課税ベースが広く、経済に対して最も中立的な付加価値税であるのでC効率性は世界最高の96.4%となっている。1999年にニュージーランド政府は最小のコストで安定した税収を得るためには、課税ベースの拡大と単一かつ定率の消費税だとの方針を確認している。1986年の軽減税率無しの10%の消費税導入に日本のような国民の反発はなかった。背景として、ニュージーランドでは社会保障費の制度を中負担中福祉にすることや低所得者への対応を消費税による税収から後で再分配する方が小売店も役所の負担が軽減されて効率的との政府の方針を国民が受け入れたためである。2006年に付加価値税収の総税収に占める割合は24.4%である。
アメリカ合衆国議会では何十年にもわたって、VATの導入について議論が持たれてきたが、法人税・所得税に代表される直接税に比べて、消費税・付加価値税など間接税が優れているとは見なせないという理由で、国全体での採用は見送りとなっている(アメリカの国税における直間比率は9対1)。
VATの場合は特に、輸出に還付金が渡され輸入には課税される点、法人税引き下げとセットにされやすい点など、議論の焦点となってきたことが、アメリカの公文書に多く残っている。
※ 中華人民共和国
中華人民共和国において付加価値税(VAT)は「増値税」と呼ばれている。増値税は1984年に17%で導入された。現在では納税人と商品に対し、それぞれ違う税率が適用される(例えば、農産物や自己販売の中古品は免税、現代サービス業納税人には6%、図書・ガスには9%、一般の製品には13%)。なお、中国では値段はほぼ全部税込価格である。増値税が中国の総税収の60%以上を占めている。
○ 日本
財政ポピュリズムによる導入の遅れ
日本では財政ポピリュズムを訴える社会党や日本共産党など野党が消費税導入を政争の具にし、導入しようとした自民党の政権は敗北し続けたために、財政不足を理解する与野党の合意で即座に導入された諸外国より遅れに遅れ、フランスにおける1959年の世界初導入から三十年後の1989年(平成元年)4月1日に3%で初めて消費税が導入された。これは2019年の時点の日本の左派ポピュリズムでも共通する「耳当たりのよい政策を掲げる一方で、安定財源をいかに確保するのかという意識が欠如している点」が経済成長期やバブル景気末期より前に導入出来なかったことで、積み重なる赤字国債を招いた。実際に自民党からの政権交代に成功した細川連立政権、民主党連立政権は両方とも理想論を捨てないといけない立場となると、国民福祉税導入や消費税増税など野党時代に批判してきたやり方で赤字国債削減を行おうとした。この消費税(VAT)導入に伴う間接税の整理によって、パチンコ場等などの娯楽施設を対象とした地方税の娯楽施設利用税・トランプ類税・物品税等などの間接税が廃止され、酒税やたばこ消費税などが改定された。税の用途は、社会保障と少子化対策として規定されている(2012年法改正)。
諸外国との比較
日本のVATはOECD 諸国中で3番目に低く、OECD平均である19%の半分にすぎない。C効率性は65.3である。日本のVAT率が、OECD平均を下回っている理由について、木寺元はシャウプ勧告、フランスで世界初導入された付加価値税が世界に広がったり、自民党が与党だったとしても一般消費税導入・税率引き上げを目指す度に歴代政権が選挙に負け続けたために「相当な覚悟がないと消費税には手を出せないという空気が政界(自民党内部)では支配的となった」ことが消費税の導入自体を遅らせたからだと指摘している。
高齢者社会保障費費用問題と増税
その後、2014年4月1日に日本の消費税率は5%から8%に上げられた。また、2019年10月に8%から10%への消費税率引き上げと同時に、複数税率(8%の軽減税率)が導入された。安倍政権は増収分を赤字国債返済と「3~5歳までの子どもの保育料の無償化」、待機児童解消などに用いた。 安倍首相(当時)は当初案だと増収分で肥大する高齢者向け社会保障費による赤字国債返済に回す割合が多いこと、現行の社会保障費の使い道が高齢者向けの政策に偏っていることを問題視し、「もっと現役世代に振り向けるべきだ」と指摘し、上記のように子供向けの割合を増やす形で使い道を変えた。
2020年度において、消費税21.0兆円、所得税19.2兆円、法人税11.2兆円と、歳入の租税及印紙収入において消費税が最大の歳入になっている。なお、国債発行による歳入である公債金は、2020年当初予算において90.2兆円にまで肥大化し、国債の利払い費用だけで9兆円にも及んでおり、さらに3回の補正予算による追加で、公債金の総額は112.6兆円に達している。
財政破綻、Debt crisis、日本の福祉、日本の医療も参照のこと。
「消費税」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2023年12月10日3時(日本時間)現在での最新版を取得






























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