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Jドリーム(ジェイドリーム)は、塀内夏子による日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて1993年3・4合併号から1999年44号まで連載された。
プロサッカーの世界を描いた作品で、主人公・赤星鷹の活躍を中心に序盤はJリーグの世界が描かれ、以降は日本代表のワールドカップ予選での激闘が描かれる。
● 作品背景・キャラクター造形
作者の塀内は高校サッカーを描いた前作『オフサイド』の終了後、「ずっとアマチュアスポーツを描いてきたから、今度はプロスポーツが描きたい」という希望があり、プロ野球を題材とした作品を構想していた。一方、1990年代初頭の日本サッカー界はプロアマ混在の状況から完全プロ化へと移行しようとした時期でもあり、日本代表がAFCアジアカップで優勝するなど成績面でも変化が現れ始めた時期でもあった7月22日生まれ。身長169cm / 体重54kg。
: 所属クラブ : 浦和レッドダイヤモンズ - レアル・マドリード - アトレティコ・マドリード - パンプローナ - サラゴサ - サラマンカ(3部) - ラ・マンチャ(アマチュア) - 浦和レッドダイヤモンズ
: 幼少の頃に母親が鷹の元を去る前に「すぐ戻るからこれで遊んでなさい」と言われ渡されたのがサッカーボールであった。母からすればただ目についた土産屋でおもちゃのボールを買い与えただけであったが、鷹は母の言いつけを守り、母の帰りを待ちながらボールを蹴り続けたのがサッカーを始めたきっかけとなる。その後母が帰ってくることはなく鳶職の父親の手で育てられる。自分は母に捨てられたのだと思っていたが、後に母は病気で治療に専念するために一旦鷹と離れ離れの生活を選び、しかしその後死亡したことが判明する。父親の仕事の関係で全国を転々し成長するにつれ父親と共に鳶職として働くようになる。鳶職のバランス感覚と、友達がほとんど出来ず一人で延々とボールを扱っていたことが卓越したボールテクニックを培うことに繋がる。高校サッカーの強豪校に入学するが短期間で退学し、Jリーグの各クラブのプロテストを受験するがいずれも不合格となる。しかし浦和レッドダイヤモンズのテスト後に偶然出会った本橋との賭けサッカーが、レッズ関係者の目に留まり同クラブに入団する。
: レッズ入団後はエースの本橋譲二からレギュラーポジションを奪取した後に、16歳の若さで日本代表に抜擢され、FW・MFとして活躍。しかし日本代表がW杯予選で敗れた後に姿を消す。
: その後スペインで保護され、日本ユース代表のキャプテンとしてワールドユース選手権ではチームを優勝に導いた。その活躍が認められ、スペインのレアル・マドリードに移籍するが出場機会に恵まれずレンタル移籍に出され、移籍先を転々とした後に浦和レッズに復帰。フランスW杯のアジア予選では日本代表の不動のエースとして活躍した。キャプテンとしての手腕は確かなようで選手も自ら各クラブチームの練習場に趣いてスカウトするような一面もある。ボールコントロールやゲームメイクに長けている反面、フィジカルやスタミナなど体力面に不安があり、度々ウィークポイントとして露呈してしまう、完全燃焼編では激闘の連続に、徐々に疲弊していく様子が描かれている。
: 性格は感情的で自分勝手。思い通りに行かないと癇癪を起こし拗ねたり、他人の荷物や手紙を覗くなど素行は悪い。余り物を非常食として取っておくだけにとどまらず、嘘吐きで拾った物を盗んだりもする。これはその日暮らしだった父親の影響で培ったシビアさによるもので、サッカーの試合においてもずる賢こいプレイを多くの場面で発揮するなど狡猾な一面を見せる。
◇ 北村大地(きたむら だいち)
: ポジションはFW。180cm。
: 所属クラブ : 神命電機 - 浦和レッドダイヤモンズ - パルマ
: 元々はJFLの神命電機(架空企業)の選手だったが、借金返済のために(実家の父親が営んでいた養豚場が火事で全焼したことが原因で生まれた多額の借金が残っていたため)プロ転向を決意しレッズに入団した。レッズ入団後は鷹とのコンビでゴールを量産し、日本代表でも強靭な外国勢にフィジカルで負けないパワーで活躍し、アメリカW杯のアジア最終予選では得点王に輝いた。その活躍が認められ、飛翔編以降はイタリア・セリエAのパルマに移籍して活躍。気弱な性格から鷹との力関係は年上ながら弱く、その性格が災いして詰めの甘さや精神的な脆さを見せていたが、UAE戦での鷹の退場で克服して以降、いざピッチに立てば覚悟を決め強い精神力も見せるようになる。特に年上の立場となる完全燃焼編では、時に動揺する若いメンバーを牽引する存在に成長している。作中の日本代表の得点の大部分が北村のゴールで描かれているほど、絶対的な得点源として活躍する。
◇ 富永朗(とみなが あきら)
: ポジションはGK。岐阜県出身。
: 所属クラブ : 筑波大学 - ジェフユナイテッド市原
: 北村の良き相談相手であり、トラブルメーカーである鷹のお目付け役でもある。一度離婚しているが、再婚はしていない。無印編ではJリーグブームに浮かれる若い選手達に苦言を呈し冷やかに見守る。腰に爆弾を抱えているが、長年代表の正キーパーとして活躍。無印編では上條、完全燃焼編では浜本と熾烈なポジション争いを展開した。アメリカ大会最終予選、フランス大会最終予選の両方でレッドカードを受けている。前者はミスからの退場だが、後者は浜本へ後を託す形で自ら覚悟しての退場劇であった。
◇ 嶋泰明(しま やすあき)
: ポジションはDF(左サイドバック)。日本代表。
: 所属クラブ : 順天堂大学 - 清水エスパルス
: 富永とはユニバーシアード代表の頃からの親友。アキレス腱断裂から復帰し27歳で日本代表に初選出された。度重なる怪我や代表落選にさらされながらも諦めない強い精神力があり、完全燃焼編ではチームの危機的状況から立ち直らせることに貢献した。その後、若手の吉川にレギュラーを譲るも、第三代表決定戦では柳木の負傷退場の緊急事態に前半途中からボランチとして出場し、未経験のポジションながら無難に役割を果たすなど、どんな形であれチームへの貢献に全力を尽くす。
◇ 小林宏(こばやし ひろし)
: 浦和レッズのトレーナーで、日本代表のトレーナーも兼務する。初回から最後までを通して作品に登場する数少ない人物の一人。鍼治療が得意で、本橋・富永を始めとして小林の鍼治療にお世話になっている代表選手は数多い。代表には少なくとも10年以上トレーナーをしている計算になる。鷹の才能を早くから評価しているが、「鷹はワールドカップ出場の役目を果たしたら、自分たちの下から去ってしまうのではないか」とたびたび悲観的になる。
◇ 竹中裕子(たけなか ゆうこ)
: 鷹の小学校4年生の時の担任で、鷹の初恋の人。1992年秋の時点で28歳。鷹の境遇に同情し、彼が他校へ転校した後や大人になってからも気にかけてくれている。無印編・完全燃焼編におけるヒロイン的存在。後に四国の男性と結婚した。
◎ 浦和レッドダイヤモンズ
◇ 本橋譲二(もとはし じょうじ)
: ポジションは守備的MF。元日本代表。背番号10。
: 作品序盤の重要人物。メキシコW杯やソウル五輪のアジア予選ではあと1歩のところで本大会出場を逃すなど、日本代表の苦難の時代に中心選手として活躍していたが、度重なる怪我で代表を離れている。鷹との賭けサッカーの中で、その非凡な才能にいち早く気づく。しかし1992年のJリーグヤマザキナビスコカップ・対ヴェルディ川崎戦において、試合中の相手選手との接触プレーで右膝の靭帯を断裂し鷹と交代。そのまま引退に追い込まれた。作中では選手の世代交代の象徴として描かれている。
◇ 福田正博(ふくだ まさひろ)
: ポジションは攻撃的MF。日本代表。背番号9。
: 浦和のヤングエース。本橋が鷹から賭けサッカーを持ち掛けられた際に立ち会い、3度目の対戦では鷹から3対2のミニゲームの相方に指名され、その非凡さに気づく。土田尚史らとともに作品序盤に実名選手として登場し。
: 所属クラブ : ヴェルディユース - ヴェルディ川崎
: 日本ユース代表のキャプテンとして苦しく厳しいAFCユース選手権で優勝を果たしたが、そこに突然鷹がキャプテン扱いでやってきたため一時はチームを二分するほどの険悪な雰囲気となる。しかし互いの実力を認め合った後は和解し、その後ワールドユース選手権・フランスW杯予選では鷹とのコンビで活躍する。鹿児島県出身で故郷の母と姉を常に気に掛ける一面もある。FWとして出場したワールドユースやW杯1次予選では得点もするが、MF出場時は鷹に次ぐ第2のゲームメイカーとしてアシスト役や鷹のフォローに徹する。スピードに乗ったドリブルも得意。
◇ 中居真(なかい まこと)
: ポジションはFW。背番号は16番。3月16日生まれ。身長173cm / 体重53kg。
: 所属クラブ : 城西一高 - 柏レイソル
: 鷹の子分的な存在の俊足FW。友達がおらず常に苛められていたため精神面が弱い一方で、空気が読めない欠点があり、調子に乗って周りに失礼な言動をしてしまう事もある。100mを10秒台で走るという俊足と、フィールド全面を走り回る運動量の豊富さが武器だが、一方でテクニックは拙くボールコントロールが苦手。とある無名高校のサッカー部員に過ぎなかったが、高校の隣りのグラウンドで合宿をしていたユース代表の鷹の目に偶然留まり急遽代表に招集された。自ら鷹のパシリを志望すると、鷹からパスに走る使命を与えられ、自分を必要としてくれた鷹に全幅の信頼を寄せるようになる。ワールドユースでの活躍が認められ大会後に柏レイソルからオファーを受ける。当初は鷹と一緒に居たい気持ちから鷹の口利きでレッズに入団する事を望んでいたが、「鷹から独り立ちする機会だ」と小林に説得されレイソルへの入団を決心する。FWとして物語の本筋となるワールドユース(飛翔編)で4試合、フランスW杯最終予選(完全燃焼編)には5試合出場しているが、ゴールを1度も決めていない。代表戦唯一のゴールはフランスW杯1次予選の最終戦で1得点したとセリフで示されるが、その得点シーンは描かれていない。
◇ 立浪誠(たつなみ まこと)
: ポジションはDF。背番号は4番。11月7日生まれ。身長187cm / 体重92kg。
: 所属クラブ : 名古屋グランパスエイト - アヤックス - 名古屋グランパスエイト
: 鷹の2歳年上。
: 所属クラブ : リーベル・プレート - 名古屋グランパスエイト
: 立浪と同学年。
: ヴェルディ川崎所属で、迫丸の一歳年上。
: 元々FWだったが、中居の加入で右サイドバックにコンバートされる。新たに加入した選手を見下したりポジションを変えられたことを僻んだりと性格は悪い。ドリブルが得意だと自負しているが、それが活かせた場面は描かれていない。それでもワールドユース大会、フランスW杯予選では全試合フルタイム出場して右サイドバックを全うした。背番号はFW時代の名残で9番。
◇ 坂井真二(さかい しんじ)
: ポジションはDF。背番号は3番。ヴェルディ川崎所属。身長182cm / 体重74kg。
◇ 森田雄一(もりた ゆういち)
: ポジションはMF。清水エスパルスの選手で、背番号は7。身長172cm / 体重62kg。
: セリエA・パルマ所属で、北村とはチームメイト。19歳ながらトップチームで活躍しており、イタリアユース代表でも中心的存在。鷹とはライバルであるが、お互いの実力を認め合っている。登場初期は性格が悪い描写もあるが、孤立しがちなビアンキを温かく受け入れてあげるなど、優しい面もある。
◇ サルバドーレ・ビアンキ
: セリエA・カリアリ所属のFW。176cm(と選手名鑑に載せているが、ロッシ曰く本当は173cmくらい)。貧困層出身で試合観戦ができず、ラジオで試合を聞きプレーを想像してきたため、かかとや尻を使うなど、常識に捉われないシュートをする。「サッカーはだまし合い」の感性は鷹とも共通し、イタリアユース代表では決勝の日本戦においてマーク役の立浪を翻弄する。友人には犯罪者(ヤク中・ポンビキ・泥棒)も多く、自身も時計を盗んで刑務所に入っていた。収監時代に警察チームと、自身のいる囚人チームの試合を見たカリアリのスカウトが、面白がって契約した(本人談)。ワールドユースでは鷹と得点王を争ったが、1点差で得点王を逃す。日本人女性との交際歴があり、日本語を喋ることができる。
◇ パオロ・ヴェルデ
: セリエA・ACミラン所属のGK。198cm。ミランのトップチームの正GKでもある。イタリアユース代表では同じミランの選手で構成するDFラインを強力なリーダーシップで統率する。英語も話す。
◎ アルゼンチンユース代表
◇ ビーベ
: アルゼンチンユース代表のMF。168cm。本名はアンドレア・リナレス。本国では「マラドーナ2世」の異名を取るゲームメーカー。テクニックでは鷹と同等以上の技術を持つが、意図的に相手GKの怪我を誘発するようなシュートを放ったり、ミスをした選手を名指しで批判し交代させる王様的な性格(監督もビーベには逆らえない)。同国のヒムナシアに所属していたが、ワールドユース大会終了後にリバープレートへ移籍した。
◇ フローレンス・ディアブロ
: アルゼンチンユース代表のFW。破壊力と突破力あふれるセンターフォワード。所属するリーベル・プレートではリーダー的存在。浜本曰くがさつで粗暴な性格で、自分に従わない浜本とはしばしば対立した。
◎ その他
◇ アンジェリーナ・ロッシ
: アレッサンドロ・ロッシのいとこ。ワールドユース選手権中の休みの日に北村のところに遊びに行こうとした鷹と偶然出会い、鷹に恋をする。その後日本ユース代表の帰国の際に空港で鷹と再会。飛翔編におけるヒロイン的存在である。
◇ 久保田(くぼた)
: 柏レイソルコーチで、後に同監督。中居のスピードに魅せられ彼を入団させるが、成績不振のために解任される。後に代表のトレーナである小林に対して中居を育てきれなかった心情を吐露している。
「Jドリーム」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
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