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『サッカーの憂鬱 裏方イレブン』(サッカーのゆううつ うらかたイレブン)は、能田達規による日本のサッカー漫画である。『漫画サンデー』(実業之日本社)にて不定期連載された。タイトルからも分かるように、サッカーにまつわる裏方たちの仕事や苦労、歓びなどを採り上げたものであり、他のサッカー漫画とは異なった視点から描かれている。2巻まで刊行。
● 概要
作者の能田はそれまでも『ORANGE』、『オーレ』など国内サッカーリーグを舞台としたサッカー漫画を描いてきた。
◇ CASE.2 広報担当
: 主役は宮崎サンガイア広報担当の藤原(女性。名前不詳)。広報の一日という形で、その八面六臂の仕事ぶりと彼女が抱えるジレンマ(サッカー好きで広報担当になっても、仕事に忙殺されサッカーを見る暇も作れないこと)を説いた内容。最終的には毎日やめたいと思いながらも、サポーターの笑顔が忘れられずに思いとどまっているという内容で締めくくられている。
◇ CASE.3 ホペイロ 〜用具係という仕事〜
: 主役は横須賀ブリッツ所属の新米ホペイロ、相川(男性。名前不詳)。上司の真田慎吾からホペイロの存在意義と役割を教わりながら、ホペイロという仕事を細かく解説した内容。
◇ CASE.4 クラブ営業マン
: 主役は会津ホワイティの営業担当、内藤剛(つよし)。2部リーグ下位に甘んじる地方クラブにおける営業活動の現状を踏まえつつ(クラブが弱いとスポンサーも付いてくれない、など)、営業とは何をする仕事かを説いた内容。営業サイドのロジカルなセールストーク(どういうベネフィットがあるのか)、またスポンサーの視点(スポンサーはサッカーから何をビジネスとして見出しているか)なども描かれており、最終的にスポンサー契約につながったのはクラブの勝敗ではなかった点などを含んでいる。
◇ CASE.5 サポーター
: 主役は大学生の倉本マサミ、文化人類学専攻。彼女はコアサポーターではなく、卒業論文のテーマとして姫路ホワイツにおけるサポーターの生態調査を行っていた。最終的に彼女自身がコアサポーターになるという展開であるが、その中でサポーターとクラブのつながりや彼らの理念などを説いている。なお、このサポーターというケースについては、能田が扉で補足を入れており、「職業ではないが、サッカー文化を形成する仕事に相違はない」という理由で、また自身も愛媛FCのコアサポーターである点からも、敢えてケースとして採用したと述べている。
◇ CASE.6 フィジカルコーチ
: 主役は諏訪ドラクーンの専属フィジカルコーチ、山辺秀行。フィジコ(フィジカルコーチのこと)の日本国内における現状(ライセンスが存在しないことから、権限が弱いことなど)や彼らの役割を説いた内容となっており、選手のパフォーマンスを向上させる存在として不可欠だと締めくくっている。なお、この話はヴァンフォーレ甲府のフィジカルコーチ・谷真一郎が取材協力を行っているが、作者の能田によれば甲府側から逆オファーを受けたのだという。
◇ CASE.7 なでしこ
: 主役は女子サッカー選手兼OLの三村ケイ子。女子リーグプロ2部手前の奈良レディースの主将を務め、クラブを昇格に導く。なでしこジャパンの活躍を通して、国内女子サッカーの栄光と、それと裏腹な現状(多くの中学校に女子サッカー部が存在しないなど育成地盤が脆弱であることや一過性のブーム依存で、社会人チームの撤退が多かったり、クラブ運営が不安定であること、またプロアマ混淆の状態であり、選手のモチベーションに較差が見られることなど)を説いた内容となっている。
◇ CASE.8 9 第3ゴールキーパー
: 第1巻CASE.5の続編にあたる。西田は0円提示(戦力外通告)によって、プロ引退、または移籍を余儀なくされるも、新天地の宮崎サンガイアで正ゴールキーパーの椅子を掴む。そして、ここでは第3ゴールキーパーというより、ゴールキーパーというポジションの役割を丁寧に説いた内容、またGKを通じて、サッカーを生業とすることの難しさを説いた内容(金銭、家庭問題など)ともなっている。後半は天皇杯決勝のシーンであり、そこで迎えたPK戦におけるゴールキーパーのあり方と難しさを説いた内容となっている。
● 書誌情報
・ 能田達規 『サッカーの憂鬱 裏方イレブン』 実業之日本社〈マンサンコミックス〉、全2巻
・ 2012年1月28日発売 ISBN 978-4-408-17371-9
・ 2013年5月29日発売 ISBN 978-4-408-17445-7
「サッカーの憂鬱 裏方イレブン」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
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