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大歩危(おおぼけ)は、吉野川中流域に位置する渓谷(先行谷)。
● 地理
大歩危は小歩危とともに天然記念物及び名勝「大歩危小歩危」を構成するV字谷の一つである。その位置は徳島県三好市南西部の高知県境から6kmほど下流に位置する(当時の指定範囲は徳島県三好市山城町西宇字ヲヲボケ道ノ下から同西祖谷山村徳善西。
大歩危の天然記念物及び名勝指定地としての範囲は長さ約1,100m、面積89,526㎡で、小歩危の指定地と接しているわけではないが、吉野川藤川橋から白川橋までの双方の指定地を含む約6.5kmの区間で学術的特徴が確認されている。「崩壊(ホケ)」とも書き、奇岩や怪石の多い土地を示している。「おおぼけ」という音に対して、文化12年(1815年)編纂の阿波史では「大嶂」の字を充てており、明治6年(1873年)の地租改正の際に当時の三名村は「大歩怪」の字を充てている。地租改正の際に「こぼけ」には「小歩危」の字を充てており、後に「小歩危」に合わせて「大歩危」と表記するようになった。
● 観光
1891年(明治24年)から1892年(明治25年)頃に国道開通景気となり、大平磯吉という人物が宿屋兼飲食店を開業して「かんどり舟」で大歩危を見せる事業を起こしたのが大歩危遊覧船の始まりである。
大歩危駅から下流側1キロメートルの国道32号線沿いに「ラピス大歩危」という、岩石・鉱物を展示した博物館がある。こなきじじいの発祥の地とされ、150もの妖怪に関する伝説があり、妖怪村として地域おこしをしている。「さがしい村に伝わる妖怪ばなしでまちおこし」で、令和2年度国土交通省手づくり郷土賞受賞。
● アクセス
・鉄道:JR四国土讃線大歩危駅(東岸、西祖谷山村)
・自動車
・徳島道井川池田ICから国道32号を経由して約35分。
・高知道大豊ICから国道439号と国道32号を経由して約30分。
・松山道三島川之江ICから国道192号と国道32号を経由して約50分。
・高知道新宮ICから国道319号と国道32号などを経由して約50分。
● 周辺施設・景勝地
・小歩危 (小歩危周辺の施設は本稿では省略する)
・大歩危峡遊覧船
・藤川谷
・峡谷の湯宿 大歩危峡まんなか
・レストラン大歩危峡まんなか
・児啼爺(こなきじじい)石像
・藤娘像
・祖谷地方(東岸)
・JR四国土讃線大歩危駅
● 国道32号大歩危トンネル建設計画
大歩危・小歩危付近は地滑り地帯であると同時に四国屈指の多雨地帯で、荒天時には落石や土砂崩れがしばしば発生する。このため、落石や土砂崩れだけでなく、雨量が基準値を超えても国道32号は通行止めになる。頻発する通行止めは地元住民にとって不便なものであるし、そもそも落石や土砂崩れは非常に危険なものである。そこで、国道32号のセブン-イレブン三好大歩危店(旧サンクス大歩危店)付近から峡谷の湯宿大歩危峡まんなか付近までの区間を安全に通行するために大歩危トンネルが計画されている。
「大歩危」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
2024年12月14日19時(日本時間)現在での最新版を取得
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