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ザブングルグラフィティ


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だから、ラグやジロンが一番生意気で、キザな奴だからとても嫌いになったから。

『戦闘メカ ザブングル』(せんとうメカ ザブングル)は、1982年(昭和57年)2月6日から1983年(昭和58年)1月29日まで、名古屋テレビを制作局として、テレビ朝日系で毎週土曜17:30から18:00(JST)に全50話が放送された、日本サンライズ制作のロボットアニメである。英語表記は、'。日本サンライズ創立10周年記念作品。

● 概要
富野喜幸が名義を富野由悠季と改め、『伝説巨神イデオン』以来2年ぶりにテレビアニメの監督として復帰した作品である。かつて自身の出世作『機動戦士ガンダム』が放映されたのと同じ放送枠において、本作の後、『聖戦士ダンバイン』、『重戦機エルガイム』、『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムΖΖ』まで1年もののテレビアニメとして連続5作品を送り出すことになる(さらに『ΖΖ』と並行して劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の制作も進めた)。 前番組『最強ロボ ダイオージャ』が放送開始した1981年の春には、リアルロボット作品として『機動戦士ガンダム』の評価が定まってきており、放送終了後に発売されたガンプラなど、関連商品が歴史的な大ヒットを記録していた。同年秋にはリアルロボット作品として同じサンライズ制作の高橋良輔監督による『太陽の牙ダグラム』のテレビ放送が始まり、このプラモデルの販売も好調だった。ただし、前例踏襲の熱血合体ロボ路線である『ダイオージャ』の後番組がリアル路線ではメインターゲットである低年齢視聴者の抵抗が大きいと判断され、本作はリアルさにおいて『ガンダム』『イデオン』のシリアスラインと『ダイオージャ』の中間をターゲットとしたアニメと企画されていた。 当初は『エクスプロイター』という仮称で鈴木良武・吉川惣司監督を中心としたシリアスな宇宙もののロボットアニメ企画として進められており、準備設定画も存在している。吉川が多忙を理由に監督を辞し、代わりに富野が監督に抜擢されてからはキャラクターデザインなどを除いて一新され(富野もまた多忙で、劇場版『ガンダム』など複数の仕事を掛け持ちして追われていたため、デザイン変更までは追いつかなかった)、西部劇のような世界にガソリンエンジンで動き、自動車のようなハンドル(ステアリングホイール)とアクセルペダルで操縦する巨大ロボットウォーカーマシン(以下WM)が登場する、派手なロボットアクションを前面に出した作品となった。そうした設定は富野が一夜で考案し、その後も完成後のコンテや脚本を次々に書き換えてしまうことが相次ぎ(日常会話調のいわゆる「富野節」にセリフ回しや展開を改変してしまうことも含め)、特に脚本家である鈴木との間に確執が深まっていき(富野批判とも取れる後日談が雑誌インタビューなどに文面で残っている)、本作以降は同じ作品で仕事を共にする機会はなくなっている。 富野は登場人物が悲惨な結末となるいくつかの作品を以前に制作しており、「皆殺しの富野」の異名がファンサイドでも定着する始末であったため(シリアスや残酷な描写が青年層には受けても子供離れや玩具売上低迷に繋がることも多かったため)、低年齢層への訴求も重視している本作は「誰も死なない作品とする」との決定のもとに制作され、このコンセプトは翌年制作の『銀河漂流バイファム』にも受け継がれた。実際には物語上で恨みや仇という関係を作るため、脇役やゲストに相応の死者を出している一方、物語に大きく関わる者は戦闘で敗者となる者でもほぼ死ぬことはなく、戦闘後に逃げ出す姿が描かれた。作品そのものは非常に明るいコメディタッチで描かれており、仇役であるティンプ・シャローンやキッド・ホーラといった敵役のキャラクターたちもどこか憎めないよう描かれている。そのようなコミカルな描写は、暗い作風でスポンサー企業からクレームが付いた『Ζ』の続編『ΖΖ』においても導入されている。 主人公・ジロンの顔はコンパスで描いたように丸くデザインされたため、作中でも「どマンジュウ」「メロン・アモス」などのあだ名で呼ばれている。このデザインについて湖川友謙は、後に発行されたムック内では「前々から暖めていたものであり、必ずしもコメディを意識して用意したものではない」と語っていたが、その後の研究本では「コメディを意識して」と発言している。全キャラクターについて瞳に共通した特徴があり、「虹彩のない単色の丸い瞳にハイライトの白線が斜めに1本入っている」のみの単純なデザイン(通称「ネジ目」)となっている。なお、企画段階ではキャラクターの服装は世界観にあわせて変遷したものの、顔は『エクスプロイター』の時から一貫して「ネジ目」だった。 本作では宮崎駿の作品が意識された。出渕裕によると、ジロンがジャンプして着地する際に足がしびれるなど、『未来少年コナン』からの影響が指摘されており、富野自身も『コナン』を模倣するところから始めたと証言しており、『ルパン三世 カリオストロの城』をまねろとも指示している。出渕は「富野さんの中ではやはり、宮崎さんがやっているものに対して一種の憧れというか、こういうのをやりたいっていうのがあったと思うんですよ」と語っている、後年の『ガンダム Gのレコンギスタ』の放送終了後の雑誌コメントでは「自分は宮﨑駿のような天才にはとうとう及ばなかった」という趣旨を明言している。 本作は、単なるロボットアニメとは異なり、いくつもの新機軸と言えるアイディアを盛り込んでいた。その一つに「主人公メカのザブングルが物語の途中で破壊され、新型機のウォーカー・ギャリアに乗り換える」という、いわゆる主役機の交代劇がある。それまでにも「ゲッターロボからゲッターロボGへ」など、主人公が主役ロボットを乗り換える事例は存在したが、それらはあくまで物語の一旦完結を経た後継作品の中での出来事だった。物語の途中で、番組タイトルとなっている機体から別の名称を持つ機体への乗り換えは、当時のロボットアニメでは異例の出来事だった。これは本作品が宇宙劇から西部劇への変更により、主役メカのデザインがどうしても世界観に馴染まないために行なわれた措置だった。結果的に、このような主役機途中乗り換えの商品展開は翌年以降の後番組の作品でも流用され、現代に至るまで引き継がれている。 なお、ザブングルは当初から2機が登場し、もう1機は他のキャラクター(主にエルチ・カーゴ、ラグ・ウラロ)が使用して最後まで活躍した。提供スポンサーのクローバーによると、2機のザブングルは合体する予定だったという。番組後半はこの合体したザブングルの商品が投入される予定だったが、代わりに前述のギャリアが発売された。しかし、ギャリアの玩具の売上が芳しくなく、富野はスポンサーから苦言を呈されることになった。ギャリアは富野自身がデザインに注文を付けた形で商品化されていたために追求の対象となり、ギャリアの1/100スケール プラモデルはシリーズ全体の売上低下が理由となって商品化が中止された。提供スポンサーのバンダイの会報誌には苦情が殺到し、ギャリアに関する投稿が続くなど混乱した(詳細はウォーカー・ギャリアを参照)。 ザブングルとギャリアを合成して再設計した新型WM・ブラッカリィが敵側の戦力として登場し、ザブングルやギャリアを苦戦させるという展開が見られる。さらに、主人公たちの乗艦である大型母艦アイアン・ギアーは同型艦が二度に渡って登場し、1隻目のグレタ・ガリーとの戦闘では大破したアイアン・ギアーを捨てて乗り換え、2隻目のギア・ギアとは双方巨大WMに変形しての格闘戦を繰り広げている。 『ガンダム』では、人型のロボットが登場するためのSF的な理由付けが設定されていた。本作にもその理由付け設定があり、「破壊された地球から逃げ出した人々(イノセント)の“再び二本の足で大地を踏みしめたい”という願い」から生まれたことになっている。

● ストーリー
かつて地球と呼ばれた惑星ゾラはどこまでも砂漠が広がる星となっていた。「イノセント」と呼ばれる支配階級の人々がドーム都市に住み、「シビリアン」と呼ばれる庶民階級の人々がその外に住んでいた。シビリアンたちは、ロックマン(ブルーストーン採掘業者)、ブレーカー、運び屋、交易商人などを営んで生活していた。 ゾラには「泥棒、殺人を含むあらゆる犯罪は三日逃げ切れば全て免罪」という「3日限りの掟」が存在した。しかし、シビリアンの少年ジロン・アモスは両親を殺したブレーカーのティンプ・シャローンを、掟の三日を過ぎても追いかけ続けていた。ジロンは目的を果たすために戦闘用ウォーカーマシン「ザブングル」を手に入れようとするが失敗し、その持ち主である交易商人「キャリング一家」のお嬢様エルチ・カーゴや無法者集団「サンドラット」の女リーダーであるラグ・ウラロたちとランドシップ「アイアン・ギアー」に乗り込み、行動を共にすることになる。アイアン・ギアーの派手な活動はやがてイノセントにも注目されるようになる。やがてアイアン・ギアーのクルーたちは反イノセント組織「ソルト」と合流していく。 「イノセント」の本来の支配者である貴公子アーサー・ランクはジロンたちに共感し、真実を告げる。「シビリアン」とは、将来的に地球(ゾラ)を託すために「イノセント」によって人工的に創りだされた種族であった。大異変により環境が激変し、それまでの地球人の体のままでは生存できなくなってしまったのだ。「イノセント」たちは「シビリアン」を穏健に支配育成し、いずれはゾラを譲るつもりだった。しかし、対立する「イノセント」の大物カシム・キングはこの計画を反故にし、「シビリアン」を支配し続けようとしていた。 カシム・キング一派はエルチを拉致して洗脳し、アーサーやジロンたちを抹殺させようとする。ジロンたちは何とかエルチを救い出し、アーサーの助力を得て洗脳を解く。シビリアンたちはあちこちで暴動を起こしてキングの勢力に対抗し、これを圧倒するに至る。窮地に陥ったカシムはICBMで反撃しようとするが、その誘爆で死亡する。しかしこの過程でエルチは負傷し失明してしまう。シビリアン側の勝利が確定した後、エルチは洗脳の所為とはいえ仲間を裏切った罪悪感から荒野に独りザブングルを駆り飛び出すが、迎えに来たジロンの呼びかけに応え、仲間と共に生きていくことを決意する。

● 登場人物


● 登場メカ
登場キャラクターは古今東西の様々な銃器を使用する。例えば、ジロンは「ボーマーサイトを装備したカスタムタイプのブローニング・ハイパワー」、ティンプは「コルト・ピースメーカーを二挺拳銃で」など。これらはオリジナルではなく、イノセントがコピーして製造し、シビリアンに支給したものである。WMやLSに装備されている火器も同様で、特に12.7mmM2重機関銃と20mmFlak38対空機関砲は多用されている。 移動手段は基本的に車輪、ホバークラフト、歩行(WM)のいずれか。砂漠などの不整地が多いため、車輪は少数派である。飛行機械はほとんど存在しないが、実在する爆撃機フライング・ガン・シップ「ミッチェル」(ノースアメリカンB-25J爆撃機)などが登場する。外観はオリジナルの通りで米軍のマーキングまで再現されているが、イノセントがドームの外に出る際の移動手段として使用されている。機内はドーム内と同様に彼らの生命が保たれるようになっており、内装も作り変えられている。最終回で飛行機だけでなく、飛行船や気球等ドームから逃げ出すイノセントたちが乗る機体が大量に登場している。
◇ ウォーカーマシン : 惑星ゾラにおいて使用されている歩行メカ。WMと略される。大小様々なタイプがあり、そのほとんどは二足歩行(六本脚のウォーカー・タンカーなども存在するが、一般的なWMのカテゴリーに含まれるか否かは不明)。当初はブルーストーン採掘でも使用する汎用作業機械という位置づけだったが、ザブングルやウォーカー・ギャリアは文字通りの戦闘メカであり、他にも戦闘用に特化したタイプが登場する。
◇ ランドシップ : 惑星ゾラにおいて使用されている陸海両用浮上式航行艦。LSとも略される。基本的には大型のホバークラフトで、大きさ・形状とも様々なクラスが存在する。ほとんどが武装しており、中でも巨大WMに変形できるアイアン・ギアー級は絶大な戦闘力を誇る。
◇ ホバギー : オートバイに相当する小型ホバークラフト。誰でも操縦できる一般的かつ手軽な移動手段として使用されている。ウォーカー・ギャリアはWMにホバギーの特色を取り入れた設計となっている。ソアラなどイノセントの用いるホバーヘリはシビリアン用とは飛行性能が段違いで、高空を高速飛行可能な本格的飛行メカになっている。

● 用語

◇ 惑星ゾラ : ヒトに良く似た人類が住む地球に良く似たどこかの惑星。天変地異により失われた文明の遺物が点在する。
◇ シビリアン : ゾラの大地で暮らす人々で、イノセントやハナワンやトラントランと並びゾラにおける人種の呼称。ジロンたちもシビリアンである。荒廃したゾラの大地に適合する強い生命力を持つ、イノセントが三番目に創り上げた強化人類の完成形。シビリアンは社会性をイノセントにコントロールされており、事実上支配されている。
◇ トラントラン族 : 人類再生のため、過酷なゾラの環境に合わせてイノセントが最初に遺伝子操作で創り上げた強化人類。知能面が低いので失敗作とみなされた(しかし、劇中ではかなりの奸智を示している)。群落を作って野生化している。武器としてトマホークを持ち、頭に羽根飾りを着けて身体にボディペインティングを施すなど、北米のインディアンを思い起こす風俗をしている。
◇ ハナワン族 : トラントランの失敗を踏まえて創られた二番目の強化人類。知能面は強化されたが肉体面は虚弱であり、日光に目と皮膚が耐えられないため、マッド・シーへ追われて海洋民族となった。戦闘時は半魚人の様な潜水服を着用する。
◇ 三日限りの掟 : シビリアン達の間に深く浸透している鉄の不文律。「盗んだものでも三日経てば自分のもの」で、「これを破ったものは、後ろから撃たれても文句は言えない」とされる。誰がいつ定めたのかははっきりしていない。 : 多くのシビリアン達はこれを受け容れていたが、イノセントのエージェントのティンプ・シャローンによって、両親を殺害されたジロン・アモスがティンプを仇敵として四日目以降もつけ回すようになり、そういったジロンのこだわりにより、三日限りの掟に疑問を覚える人々が徐々に増えていく。
◇ イノセント : ゾラの各地に点在するポイントと呼ばれるドームの中で暮らす人種の呼称。シビリアンに対する支配階級であり、ドーム外の環境に適応できず、外気に触れると短時間で死亡する(薬の服用である程度は回避できる)。シビリアンには製造することが出来ない物資を支給してくれることから、援助をしてくれる絶対的な存在として認知されている。シビリアンには理解できない優れた科学力を持ち、その決定は絶対的なものと考えられており、一般的に「死なないと」信じられていた。シビリアンに、ブルーストーン(BS)本位の経済活動を行わせている。また、シビリアンの社会に騒乱を引き起こすことによる社会性の進歩を観察している。
◇ ロックマン : ブルーストーンを採掘する人々、鉱夫。時々巡回してくる交易商人のバザーでBSを様々な製品や日用品と交換し、次のバザーまでまたBSを採掘するという生活をしている。
◇ ブレーカー : 壊し屋。ウォーカーマシンなどを用いた戦闘から、強盗や殺人、用心棒など暴力行為を行う職種。交易商人に雇われている者が多い。なお、「日雇いブレーカー」というセリフはビデオソフト化の際カットされた。
◇ 運び屋 : ランドシップによって各地を渡り歩き、開催するバザーによって収益を得る交易商人の総称(狭義では、交易手形を持たない商人を指す)。
◇ 交易商人 : イノセントに交易手形を与えられ、大型LSを所有する運び屋。イノセントの交易ポイントに出入りが許される存在でエルチの父、キャリングをはじめ、様々な商人がイノセントと繋がりを持っていた。ビッグマンやカラス一家のように、勢力家ともなると単艦ではなくLS艦隊を擁する者も珍しくない。
◇ バザー : 各地を巡回する交易商人が定期的に開く取引市場。基本的には青空市で、開催されると周囲のシビリアン達が集まってくる。ロックマンが採掘するブルーストーンをイノセントが生産する製品と交換する取引が主だが、その他にも日用品である食料や衣料の売買。WMやLSの修理/中古屋と言ったサービス業。果ては酒場や宿屋、劇場と言った娯楽施設まで並び立ち、にわか仕立ての町となる。これらは交易商人自身が行う他に、主催した交易商人の許可を得た店舗(移動式)が営業している場合が多い。 : シビリアンには通貨(紙幣やコイン)が存在しないため、取引方法はブルーストーンの他、金などの貴金属(秤量貨幣として「ギャラント」との重量単位が用いられる)、生産物を持ち寄った物々交換などである。 : 一応、バザーの開催地には交易商人によるテリトリーがあるが、利益拡大を狙って他の交易商人が縄張りを荒らすことも珍しくないため、交易商人はブレーカーを雇い入れて治安維持や出入りに備えているのが普通である。交戦は後の商売に差し障るのでバザー会場を巻き込まないのが仁義だが、破られる場合もある。
◇ 町 : シビリアンで定住している者は少ないが、食糧の自給や補給の関係で小規模な町(大部分は鉱山町)は存在する。水源と耕作地があり、LSやWMに燃料を供給するスタンドや修理屋。武器屋(中古屋)が併設され、雰囲気は開拓時代の西部劇そのままである。大抵、こうした町はバザー会場にもなるが、周辺のブルーストーンが掘り尽くされて廃坑になると引き払われ、ジロンとティンプが対決したような破棄されたゴーストタウンになってしまう。
◇ 交易ポイント : イノセントのドーム都市でもシビリアンと接触/交易用に設けられた物。LSを収納可能なドックを複数持ち、ブルーストーン上納と引き替えに製品を渡す。取引は特別な場合を除いてイノセントが直接行わず、アンドロイドや機械を介して無人で行われる場合が多い。ブラン他の無人WMや自動兵器で厳重に警備されている。
◇ マッド・シー : 文字通り泥の海。海洋民族のハナワン族が住んでいる。海洋のほとんどが干上がったゾラでは、海は伝説に近い存在である。
◇ サンドラット : 少年、少女達によるブレーカー集団。リーダーはラグ・ウラロ。名は「砂鼠」との意味。 : WMを所有しておらず、ホバギーを操ってロックマンやブレーカーを襲撃して生計を立てていたが、ジロン・アモスとの出会いによって大きく運命が変わる。
◇ ブルーストーン : 略してBS。青い希少鉱石。純度によって価値は上下する。イノセントはシビリアンに対しブルーストーンを上納させることで様々な生活物資を物々交換で与え、それによってシビリアンに経済社会を形成させている。実際には誤りだが、シビリアンの間では「緑(植物)のあるところにはブルーストーンは存在しない」が常識となっていた。 : 納められたBSが何に使われるかは、本放送期間中に『アニメック』誌でも話題になっており、珍説として「WMのガソリンは添加剤としてBS入りだから、ガソリンエンジンでは考えられない高出力を発揮する」や「ザブングルの青い機体は、BSが精製された装甲で出来てるから強靱」との推測もあったが、本編では何も語られず、Drマネが入れ歯に使っていた程度であった。 : 鈴木良武による小説版では、「単なる変成岩の一種にすぎず、転用できる価値の無い信用通貨のようなもので、上納されたブルーストーンはシビリアンには知らされていないがこっそり廃棄されていた」と語られる。また『ザブングル記録全集 第1冊』に富野由悠季が寄せた「ザブングルの塊」文中でも、「何の価値もないもの」と語られている。
◇ 光の昇天 : コンピュータコア他、ハイテク工業製品の製造施設はゾラではなく衛星軌道上、または月面にある工業プラントにあると設定されており、イノセントの交易ポイントから大気圏外へ向けて打ち上げられる定期便が受け取りに行く。宇宙往還機発射の模様は「光の昇天」と呼ばれ、シビリアンはイノセントの儀式であると解釈していた。
◇ ソルト : イノセントの支配体制に疑問と不満を持って、打倒イノセントをもくろむシビリアンの組織。「シビリアンによる自由と独立」をスローガンに掲げる。リーダーはカタカム・ズシム。組織規模は大きく、劇中後半ではゾラの勢力均衡を傾ける要となる。ソルトの頭文字である「S字を模した稲妻を握った手」が旗印。

● スタッフ

・ 企画 - 日本サンライズ
・ 原案 - 矢立肇
・ 原作 - 富野由悠季、鈴木良武
・ 連載 - テレビマガジン、テレビランド、冒険王
・ キャラクターデザイン- 湖川友謙
・ メカニカルデザイン - 大河原邦男
・ 音楽 - 馬飼野康二
・ チーフ作画監督 - 湖川友謙
・ 美術監督 - 池田繁美
・ 総監督 - 富野由悠季
・ プロデューサー - 森山涇(名古屋テレビ)、普入弘(創通エージェンシー)、中川宏徳(日本サンライズ)
・ 動画チェック - 小林利充、遠藤栄一
・ メカニカルゲストデザイン - 出渕裕
・ 撮影監督 - 斉藤秋男
・ 編集 - 井上和夫、布施由美子
・ 音響監督 - 藤野貞義
・ 制作 - 名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ
・ 著作権表記 - (C) 創通・サンライズ

● 主題歌・挿入歌
下記各曲を収録したEPレコードの発売元は、いずれもキングレコード。
◇ オープニングテーマ - 『疾風ザブングル』 : 作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - 串田アキラ
◇ エンディングテーマ - 『乾いた大地』 : 作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - 串田アキラ
◇ 挿入歌 :
◇ 『HEY YOU』 :: 作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - MIO :
◇ 『わすれ草』 :: 作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - MIO

● 各話リスト
サブタイトル、脚本、演出、作画監督の出典→
話数放送日サブタイトル脚本ストーリーボード演出作画監督
 第1話  1982年
2月6日  命をかけて生きてます  五武冬史   斧谷稔  鹿島典夫  湖川友謙
 第2話  2月13日  ザブングルはもらったよ  伊東恒久  藤原良二  佐々門信芳
 第3話  2月20日  みーんな当て外れ  荒木芳久    菊池一仁  金山明博
 第4話  2月27日  なんで掟を破るのさ  五武冬史  斧谷稔  加瀬充子  山田政紀
 第5話  3月6日  3人そろってシャクの種  伊東恒久    鹿島典夫  中内一行
 第6話  3月13日  あんたジロンの何なのさ  荒木芳久  加瀬充子  藤原良二  佐々門信芳
 第7話  3月20日  信ずるものは浮かばれる  吉川惣司    菊池一仁  金山明博
 第8話  3月27日  ミスにはミスがない  伊東恒久  滝沢敏文  加瀬充子  山田政紀
 第9話  4月3日  花は野に咲けマリア花  荒木芳久  康村正一  鹿島典夫  佐々門信芳
 第10話  4月10日  女の勇者はこわいです  五武冬史  山崎和夫  関田修  篠田章
 第11話  4月17日  追いかけて、追いかけて  荒木芳久  鈴木行  加瀬充子  坂本三郎
 第12話  4月24日  謎また謎のイノセント  伊東恒久    菊池一仁  金山明博
 第13話  5月1日  あとは野となる大破壊  吉川惣司  小椋十三  関田修  山田政紀
 第14話  5月8日  ティンプ、悪あがき  五武冬史  斧谷稔  鈴木行  佐々門信芳
 第15話  5月22日  泥まみれ、やけっくそ  伊東恒久  高橋資祐  加瀬充子  篠田章
 第16話  5月29日  哀歌かなしく  荒木芳久  滝沢敏文  菊池一仁  坂本三郎
 第17話  6月5日  役者やのオで大勝負  吉川惣司  小椋十三  関田修  金山明博
 第18話  6月12日  家出がなんで悪いのさ  五武冬史    鈴木行  山田政紀
 第19話  6月19日  コンドルよ、とべ  荒木芳久  鹿島典夫  加瀬充子  佐々門信芳
 第20話  6月26日  アコンは伊達男か?  伊東恒久    関田修  篠田章
 第21話  7月3日  惚れて、惚れられて  吉川惣司  斧谷稔  菊池一仁  坂本三郎
 第22話  7月10日  破れかぶれのラグ  荒木芳久  大地瞬  鈴木行  金山明博
 第23話  7月17日  ラグよ帰れ 我が胸に  吉川惣司  大貫信夫  加瀬充子  山田政紀
 第24話  7月24日  死闘、激闘、泣きカラス  伊東恒久  鈴木行  関田修  佐々門信芳
 第25話  7月31日  捨て身と捨て身の大戦闘  荒木芳久  大地瞬  鈴木行  篠田章
 第26話  8月7日  イノセント大乱戦  五武冬史    菊池一仁  坂本三郎
 第27話  8月14日  うたえ 戦士の歌を  伊東恒久  小椋十三  関田修  湖川友謙
 第28話  8月21日  弱味みつけたイノセント  吉川惣司  今川泰宏  加瀬充子  金山明博
 第29話  8月28日  イノセントだって必死  荒木芳久  大地瞬  鈴木行  山田政紀
 第30話  9月4日  頭にきたらおしまいよ  伊東恒久  滝沢敏文  菊池一仁  佐々門信芳
 第31話  9月11日  女の心をあやつれば  五武冬史  鈴木行  関田修  篠田章
 第32話  9月18日  俺の勝手はあんたの勝手  吉川惣司  大地瞬  加瀬充子  坂本三郎
 第33話  9月25日  ゴタゴタ果てしなく  荒木芳久  小椋十三  鈴木行  湖川友謙
 第34話  10月2日  ファットマン思いはるかに  伊東恒久    滝沢敏文  金山明博
 第35話  10月9日  軍隊みつけた  荒木芳久  今川泰宏  関田修  佐々門信芳
 第36話  10月16日  忍びこみ大作戦  五武冬史    菊池一仁  山田政紀
 第37話  10月23日  女いろいろ万華鏡  吉川惣司  大地瞬  加瀬充子  篠田章
 第38話  10月30日  エルチ、舞う  伊東恒久    鈴木行  坂本三郎
 第39話  11月6日  個人プレーじゃ駄〜目   荒木芳久    滝沢敏文  金山明博
 第40話  11月13日  カタカム、やぶれかぶれ  今川泰宏  関田修  佐々門信芳
 第41話  11月20日  カタカムは終った  伊東恒久  大地瞬  菊池一仁  遠藤栄一
 第42話  11月27日  グレタ吠える  吉川惣司    加瀬充子  山田政紀
 第43話  12月4日  ヨップ捜せば大混戦  五武冬史    鈴木行  篠田章
 第44話  12月11日  アーサー様・お大事に  荒木芳久    滝沢敏文  佐々門信芳
 第45話  12月18日  太陽に向って立て  吉川惣司    関田修  坂本三郎
 第46話  12月25日  アーサー様がんばる  伊東恒久    菊池一仁  金山明博
 第47話  1983年
1月8日  エルチ目覚めよ  荒木芳久  今川泰宏  加瀬充子  篠田章
 第48話  1月15日  永遠のアーサー様  吉川惣司    鈴木行  佐々門信芳
 第49話  1月22日  決戦 Xポイント   伊東恒久  大地瞬  関田修  金山明博
 第50話  1月29日  みんな走れ    菊池一仁  坂本三郎


● 放送局


◎ 関西での放送について
第27話「うたえ 戦士の歌を」は、本放送当時の関西地方では未放送となった。 夏の高校野球(全国高等学校野球選手権大会)主催局である朝日放送の中継延長のため第27話(8月13日放送予定)の放送は休止となり、代替放送も行われなかった。 『無敵鋼人ダイターン3』から『勇者王ガオガイガー』まで続く朝日放送での金曜日夕方のサンライズ作品放送枠は、高校野球中継の影響により代替放送されることが多く、また初期(『ガンダム』や『ザブングル』等)は次回予告編の放送もカットされる事例が見られたが、代替放送も行われなかったのは、本作品のみである。 このような放送状況から映画『ザブングル グラフィティ』では、トロン・ミラン登場時に、「幻のトロン・ミラン(関西地区で)」とのテロップが表記された。 本放送から35年後の2017年10月2日深夜(3日早朝)のサンテレビにおいて第27話「うたえ 戦士の歌を」が関西地方の地上波放送局での初放送が行われた。

● 映像ソフト

・ ビデオソフト
 ・ TVシリーズは日本ビクター(現JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より全13巻。
 ・ 映画版は東芝映像ソフト。
・ LD
 ・ TVシリーズは全50話を収録したLD-BOXでタキコーポレーション。
 ・ 映画版は未発売
・ DVD
 ・ TVシリーズは全50話を収録したDVD-BOX1・2でタキコーポレーション。 再発売はflying DOG。
 ・ 映画版はバンダイビジュアル。

● 関連作品


◎ ザブングル グラフィティ
1983年7月9日に公開された、テレビ版を編集して新作カットを加えた劇場版。配給:松竹、スタンダードサイズ、映倫番号:111114。併映は高橋良輔監督の『ドキュメント 太陽の牙ダグラム』、『チョロQダグラム』。 当初から併映前提で制作され、上映時間が90分以内という制約があったため、主要な物語を詰め込む総集編とせず、楽屋落ちを織り込んだ回想形式の作品となった。セル塗りを途中で止め、あえて動画を直接撮影したシーンに、「これが動撮だ 間に合わないとこうなっちゃう」とテロップが入れられた部分があった。 ラストはエルチとジロンを中心に皆が走る所までは一緒だが、死亡したと思われたアーサー・ランクが登場し、失明したエルチに対して治療を申し出るというものになっている。この改変について、富野は「誰も死なない作品」とするとの決定の元に制作されたこともあり、「TV版でのアーサーの死とエルチの失明が作品全体のムードに対して、後味の悪い物として、心に引っかかっていたため」とコメントしている。
○ 劇場版スタッフ

・ 製作 - 伊藤昌典
・ 企画 - 山浦栄二
・ 原案 - 矢立肇
・ 原作 - 富野由悠季、鈴木良武
・ 監督 - 富野由悠季
・ キャラクターデザイン- 湖川友謙
・ メカニカルデザイン - 大河原邦男
・ 美術 - 池田繁美
・ メカニカル設定 - 出渕裕
・ 音楽 - 馬飼野康二
・ 録音 - 藤野貞義、東京テレビセンター
・ 構成演出 - 菊池一仁
・ 編集 - 布施由美子
・ 効果 - 伊藤道広
・ 調整 - 甲藤勇、泉山行輝
・ 撮影 - 旭プロダクション、斉藤秋男
・ 技術協力 - 三沢勝治
・ 音響制作 - 千田啓子
・ 音楽出版 - 名古屋テレビ音楽出版、サンライズ音楽出版(指田英司)
・ タイトル - マキプロダクション
・ 渉外 - 伸童舎
・ 現像 - 東京現像所
・ 制作主任 - 冨永恒雄
・ 演出協力 - 鈴木行、関田修、滝沢敏文、加瀬充子、今川泰宏
・ 制作協力 - 内田健二、中川一敏、目崎一彦、渡辺努、杉島邦久、福田倫子
・ 製作協力 - 名古屋テレビ、創通エージェンシー
・ 協力 - 講談社
・ プロデューサー - 中川宏徳
○ 劇場版主題歌

◇ オープニングテーマ - 『疾風ザブングル』 : 歌 - 串田アキラ
◇ エンディングテーマ - 『GET IT』 :: 作詞 - 売野雅勇 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - MIO
◇ 劇場版イメージソング :
◇ 『Coming Hey You』 :: 作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - MIO

◎ その他

・ ソノラマ文庫から、鈴木良武による小説版(全2巻)が発行された。ジロンの一人称で描かれている。エルチが発掘された『ガメラ』の関連資料をもとに舞台演劇化したり、イノセントが性愛に関することに過剰に反応する描写などのコメディ色も強い作品である。ザブングルは変形合体機構を持たず、固定火器を持った機体となっているが、冒頭のホーラたちの離反時に武器弾薬が持ち逃げされたため、一発も弾を撃つことがない。後に、DVDボックスの付録として復刻された。
・ サイバーコミックスから伊藤明弘による、本作TVシリーズの後日譚となる漫画『BLUE GALE』が連載されたが、未完に終わっている。2001年11月にダイトコミックス(大都社)より『伊藤明弘版権物作品集 Blue Gale』(ISBN 488653726X)として刊行された。
・ 『コミックボンボン』に連載された成井紀郎の漫画『ひみつ指令0059』では、ティンプがシリーズ後半の悪役キャラとしてレギュラー出演している。
・ ツクダホビーから『戦闘メカ・ザブングル』『BLUE GALE ブルーゲイル』『WORKER GARIA ウォーカーギャリア』の3作品が、ボードウォー・シミュレーションゲームとして発売された。
・ 2003年にプレイステーション用ゲーム『戦闘メカ ザブングル THE レースインアクション』がSIMPLEキャラクター2000シリーズの第17作としてバンダイから発売された。
・ 『スーパーロボット大戦シリーズ』『スーパーロボットスピリッツ』『バトルロボット烈伝』『サンライズ英雄譚』シリーズなど、多くのロボットアニメが共演するテレビゲーム作品にも登場している。特に『スーパーロボット大戦Z』シリーズでは、エルチの視力とアーサー生存から『グラフィティ』の後日談という扱い。
・ 玩具やプラモデルも数多く発売された。ウォーカーマシン商品化を参照。
・ 本作の音楽は、本作と同じく馬飼野康二が音楽を担当したテレビアニメ『ベルサイユのばら』からの流用が多い。
・ サンライズのテレビ作品としては、本作まではオープニング・エンディングのテロップには手書きのものが残されていた。次作『聖戦士ダンバイン』以降は、すべて写真植字テロップとなっている。

● 漫画
本作の放送40周年を記念した特別連載として、『戦闘メカ ザブングル アナザー・ゲイル』のタイトルで2022年9月27日発売の『月刊スピリッツ』(小学館)11月号より漫画の連載を開始。漫画は放送当時から本作のファンであった田中むねよしが担当。原作には富野由悠季と鈴木良武がクレジットされている。

「戦闘メカ ザブングル」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/
2024年3月19日16時(日本時間)現在での最新版を取得

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