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掌の小説


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『掌の小説』(たなごころのしょうせつ)は、川端康成の掌編小説集。「てのひらのしょうせつ」とルビが付されている場合もあるが、川端本人は「たなごころのしょうせつ」としているため、雅馴を尊ぶその読み方が尊重されている。 川端が20代の頃から約40年間にわたって書き続けてきた掌編小説は「掌の小説」と総称されるようになり、最も短いもので原稿用紙1枚程度、最も長いものでも16枚ほどで、7枚くらいの長さの作品が多く、2枚から14枚に満たないものが大半を占めている。 執筆した掌の小説の総数は、1981年(昭和56年)10月刊行の全集では122篇であるが、「油」「明月」なども掌の小説とする126篇、「竹の声桃の花」などを加えた130篇、さらにその130篇に、分類の幅を広げ「雪国抄」や未発掘の作品などを加えた場合には148篇ほどになる。

● 『掌の小説』名称本
川端康成の掌編小説を収録した単行本はいくつか出版されたが、「掌の小説」という題名の単行本作品集は、1952年(昭和27年)8月に新潮社より新潮文庫版で刊行された『掌の小説百篇』(上・下巻)で、そこには上下巻合わせて100篇が収録された。 その後、1971年(昭和46年)3月15日に同じ新潮社より文庫版で『掌の小説』が刊行され、100篇を超える111篇が収録された。 翻訳版は、レーン・ダンロップとJ・マーティン・ホルマン訳の英語(英題:Palm-of-the-Hand Stories)や、ロシア語(露題:Рассказы на ладони)、フランス語(仏語:Récits de la paume de la main)などで出版されている。

● 執筆・発表の推移
※川端康成の作品や随筆内からの文章の引用は〈 〉にしています(論者や評者の論文からの引用部との区別のため)。 大正末期には掌編小説が流行し、川端のほかに岡田三郎や武野藤介なども掌編を書いていたが永続せず、ひとり川端のみが書き続けて、「洗練された技法を必要とするこの形式によって、奇術師とよばれるほどの才能の花」を開かせたとされる。 川端は日本の掌編を「コント」と呼ぶのは〈多少の不満を感じる〉として〈自分が極めて短い小説を書いた場合にも、自分ではコントと呼ばないことにしてゐる〉と述べ。この『感情装飾』の目次には〈掌の小説三十六篇〉(実際には35篇のため36篇は誤り)とすでに銘打っていた。 それから8年後の1938年(昭和13年)7月19日には、改造社より刊行の『川端康成選集第1巻 掌の小説』に77篇が収録され、表題中では初めて「掌の小説」という語が付された。川端存命中、最も多くの111篇をまとめて同時収録した作品集は、晩年の1971年(昭和46年)3月15日に新潮文庫で刊行された『掌の小説』である。 しかし12年後の1950年(昭和25年)に刊行された新潮社の第一次全集においてはこの評価を覆し、〈それらの標本の多くを私は今好まないのである〉、〈私の歩みは間違つてゐたやうに思はれる〉と自己嫌悪を述べているが、〈もつとも自作にたいする愛憎は動きやすいものである〉、〈自讃こそはむしろ読者にたいする忠実かもしれない〉とも語っていた。
・「第一期」 - 1921年(大正10年)から1935年(昭和10年)まで書き続けられた時期。21歳から36歳の頃の98篇。川端が17歳の時の1916年(大正5年)に執筆し1949年(昭和24年)に発表した「骨拾ひ」も、例外としてここに含まれている。それらの評価の中には低評価もあるが総体的には高く評価する者の方が圧倒的に多く。

◎ 戦前
川端と同じ新感覚派で「十行小説」(掌編の別名)を書いていた中河与一は、川端が同人誌『文藝時代』に「短篇集」として最初に発表した7篇(「髪」「金糸雀」「港」「写真」「月」「白い花」「敵」)を絶賛し。 同じ新感覚派で活躍していた横光利一は、1926年(大正15年)の川端の最初の作品集『感情装飾』が刊行された直後に、「時々は深さのために浅くなつたと云ふ作もちらちらしてゐる」としつつも、「何と不思議な感情の装飾であらう。剃刀の刃で造られた花のやうだ」と高評価している〉、〈少女や若い娘自らに、傑れた作家が殆ど絶無である。この渋川の見解が掌の小説群の本格的分類・分析の嚆矢となったが、川端にとって掌の小説が負っている「役割」に関し、「作者の異常で、病的とも思われる、生れながらの鋭敏な感性を、掌の小説という砥石が、絶えず、とぎすましてきたということができよう」と考察している、川端の「万物一如・輪廻転生」、「心霊学」、「身替りの母」といった主題の面から掌の小説群にも広く言及している、「川端のミニチュア好み、プロット半ばに作品を打ち切る癖をよく反映している」とも考察し。 松坂俊夫も、川端の自作解説を基本に、伊藤と渋川の分類を参考にしながら体系的な分類を試みている。吉村貞司は、新潮文庫の『掌の小説』解説中で大まかに5つのカテゴリーに分類し。執筆は祖父の死の2年後の1916年(大正5年)で、〈少し文章を整へながら写し取つて〉、1949年(昭和24年)に〈だいたい原文のまま発表〉したものである。 伊藤整は、『十六歳に日記』同様に、川端の「老成者じみた諦念と自己放棄的な淡泊さ」という「作家としての資格」の「核」がすでに少年時代からあったことが看取できる作品だと評している。 川端は〈少年のころの私には自分も結核にかかつて若死するといふおそれがあつた〉としている。 自伝的色彩を帯びたものには他に、長いこと童貞であった自身を描いた「月」などがある。

◎ 日向
川端自身と思しき人物が、祖父との思い出に初恋の少女の挿話に交えて、自身の「無言のまま人を凝視する癖」について語った作品である。この少女との挿話は、伊藤初代との婚約が成立した日が題材となって創作されたものである。 伊藤初代との幸福だったひとときの挿話と、常に日向の方角へ顔を向けていた盲目の祖父が気になってその顔をじっと見つめていた少年時代の自分の記憶を織り交ぜた「日向」について森本穫は、「自分の哀れな生い立ちによる祖父への愛情と、これから娘と始まる新生活への希望――。康成は、初代との恋が無惨な結果に終わったのちも、あのときの美しい情景を忘れることができなかった」として、それゆえに処女作品集『感情装飾』の巻頭に、その記念としてこの作品を置いたのだろうと解説し 伊藤初代との挿話を題材にした作品は、「日向」の娘につながる作品とも言い換えられており、ほかに、「弱き器」「火に行く彼女」「鋸と出産」「写真」「雨傘」「処女作の祟り」などがある、この作品で描かれている〈自由〉は、「道徳や規範」からの自由であって、野性的な澄子のような本能的に生きる〈自由〉の意味が込められている、2010年(平成22年)には4話オムニバス『掌の小説』の第2話として、「朝の爪」と取り混ぜ映画化されている。 あらすじとしては、バスに乗って町へ売られていく娘を、母親がせめてもの情けで、娘が好きになったバス運転手とはじめての一夜を過ごさせるが、そのために母は娘を売りに行けなくなるという物語で、「運転手の明るい人がらと、人生の底辺に生きる娘のよろこびとかなしみが、ギリギリと簡潔な表現で描かれている」と評されている、さらに、世界の掌編小説の傑作群として、メリメの『トレドの真珠』、ポオの『楕円形の肖像画』『妖精の島』、リラダンの『白鳥扼殺者』『ヴィルジニイとポール』、ラディゲの『花売娘』、ラフカディオ・ハーンのいくつかの小品、里見弴の『椿』『伊予すだれ』、堀辰雄の『眠つてゐる男』『死の素描』『風景』、ヤコブセンの『ここに薔薇あらば』、アポリネールの多くの小品と共に、川端の「有難う」「雨傘」「夏の靴」を挙げて、これらを網羅すれば、宝石函のような美しい「世界掌編小説全集」が出来上がると述べるほど高い評価をしている。 湯ヶ島などの伊豆に取材した作品は他に、「髪」「指輪」「お信地蔵」「冬近し」「胡頽子盗人」「処女の祈り」「神います」「母の眼」「馬美人」「踊子旅風俗」「玉台」「夏の靴」「海」「滑り岩」「港」などがある。

◎ 日本人アンナ
浅草を舞台にした作品で、スリの天才である白系ロシア人少女を、そのインスピレーションそのままのさわやかさで描いている。 川端が『浅草紅団』を書いた頃の作品で。一高生の頃、川端はアンナ・ルボウルスキイに惹かれていたという。 あらすじ的には、家の窓から見える、斎場のトイレで化粧直しをする喪服の女たちに不信を抱いている「私」が、トイレに化粧ではなく、ハンカチを目に当て純粋に泣きにやって来た少女を見て、女へのそれまでの悪感情が拭い去られた気持ちになるが、突然その少女が手鏡に向ってニイっと笑ってから出て行ったのを見て驚く話で、川端が下谷区上野桜木町36番地(現・台東区上野桜木)に住んでいた時にトイレの窓から見えたものを題材にしている。川端は、〈「化粧」は上野桜木町の私の家の厠の窓が谷中の斎場の厠の窓と向ひ合つてゐて、ここに書いたやうなことを私は見た〉と語っている。2010年(平成22年)には4話オムニバス『掌の小説』の第1話として、「死面」と取り混ぜ映画化されている、遠隔透視、物体隔動などの心霊現象を効果的に使い「イロニカルな愛の形とその悲痛さをえぐった秀作」として高い評価がなされている。 星新一は、この作品に魅入られて、自分が何度生れ変っても「とても書けない」作品だと絶賛している。 幻想的・神秘的な作品はほかに、「霊柩車」「屋上の金魚」「龍宮の乙姫」「女」「盲目と少女」「蛇」「不死」などがある、あるいは、夢の王国の作品として分類されている。2010年(平成22年)には4話オムニバス『掌の小説』の第4話として映画化もされている。

● 掌の小説130篇の目録
※順番は発表順。初出の掲載誌・掲載年月は川端康成主要作品を参照のこと。 ※新潮文庫『掌の小説』改版122篇に収録されていない作品は●印。 油 ● 男と女と荷車 日向 生命保険 ● 弱き器 火に行く彼女 鋸と出産 バッタと鈴虫 指環 時計 髪 金糸雀 港 写真 白い花 敵 月 落日 屋根の下の貞操 死顔の出来事 人間の足音 海 二十年 硝子 お信地蔵 滑り岩 有難う 万歳 胡頽子盗人 玉台 夏の靴 子の立場 心中 竜宮の乙姫 処女の祈り 冬近し 雀の媒酌 霊柩車 帽子事件 一人の幸福 神います 合掌 屋上の金魚 母 朝の爪 女 恐しい愛 歴史 駿河の令嬢 馬美人 百合 赤い喪服 ● 処女作の祟り 神の骨 スリの話 ● 夜店の微笑 門松を焚く 盲目と少女 母国語の祈祷 夫人の探偵 故郷 母の眼 三等待合室 叩く子 秋の雷 家庭 御会式小景 ● 時雨の駅 質屋にて 黒牡丹 日本人アンナ 雪隠成仏 貧者の恋人 笑はぬ男 士族 離婚の子 踊子旅風俗 顕微鏡怪談 望遠鏡と電話 金銭の道 鶏と踊子 化粧の天使達 白粉とガソリン 縛られた夫 舞踊靴 眠り癖 雨傘 喧嘩 死面 顔 化粧 妹の着物 舞踊会の夜 秋風の女房 愛犬安産 楽屋の乳房 眉から 藤の花と苺 ざくろ わかめ 十七歳 小切 さと 水 五拾銭銀貨 さざん花 紅梅 足袋 かけす 夏と冬 骨拾ひ 笹舟 卵 瀧 蛇 明月 ● 秋の雨 手紙 隣人 木の上 乗馬服 かささぎ 不死 月下美人 地 白馬 雪 めづらしい人 髪は長く ● 竹の声桃の声 ● ※なお、長谷川泉は、「林金花の憂鬱」「静かな雨」「詩と散文」「空家」「逗子・鎌倉―ロマンス以前―」「都会の手帳」「彼女等に就て」「或る夜浅草」(「浅草日記」)「女を売る女」「鉄の梯子」「騎士の死」「靴と白菜」「貞操の番犬」「浅草に三日ゐた女」「父となる話」「令嬢日記」「雨だれ」「雪国抄」を加えて、「藤の花と苺」「めづらしい人」の2篇を除いた146篇を掌の小説としている。

● 映画化

・『有りがたうさん』(松竹シネマ) トーキー映画 76分
 ・1936年(昭和11年)2月27日封切
 ・監督・脚色:清水宏
 ・出演:上原謙、桑野通子、築地まゆみ、和田登志子、ほか
 ・※ 原作「有難う」
・『掌の小説』
 ・2010年(平成22年)3月27日封切
 ・監督:坪川拓史、ほか
 ・※ 「笑はぬ男」と「死面」、「有難う」と「朝の爪」、「日本人アンナ」、「不死」原作の4話のオムニバス映画。

● おもな収録刊行本


◎ 単行本・選集

・『感情装飾』(金星堂、1926年6月15日)
 ・装幀:吉田謙吉。B6判函入
 ・収録作品:「日向」「死顔の出来事」「お信地蔵」「滑り岩」「屋根の下の貞操」「バッタと鈴虫」「髪」「港」「写真」「白い花」「母」「子の立場」「指輪」「時計」「落日」「人間の足音」「弱き器」「火に行く彼女」「鋸と出産」「敵」「有難う」「万歳」「盗人」「玉台」「夏の靴」「雀の媒酌」「朝鮮人」「二十年」「硝子」「冬近し」「心中」「龍宮の乙姫」「処女の祈り」「月」
 ・※ 初期の掌の小説35篇を収録。
・『僕の標本室』〈新興芸術派叢書〉(新潮社、1930年4月7日)
 ・B6判紙装本
 ・収録作品:「母」「神の骨」「日本人アンナ」「朝の爪」「望遠鏡と電話」「故郷」「踊子旅風俗」「死顔の出来事」「夏の靴」「時雨の駅」「神います」「夫人の探偵」「叩く子」「帽子事件」「黒牡丹」「心中」「朝鮮人」「男と女と荷車」「恐しい愛」「硝子」「油」「女」「金銭の道」「日向」「盲目と少女」「月」「一人の幸福」「三等待合室」「屋上の金魚」「金糸雀」「士族」「お信地蔵」「バッタと鈴虫」「家庭」「母国語の祈祷」「二十年」「馬美人」「笑はぬ男」「母の眼」「人間の足音」「霊柩車」「貧者の恋人」「有難う」「髪」「合掌」「離婚の子」「顕微鏡怪談」
 ・※ 『感情装飾』中の15篇(太字)に、後の新作32篇を加えた掌の小説47篇を収録。
・『川端康成選集第1巻 掌の小説』(改造社、1938年7月19日) - 全9巻本選集
 ・装幀:芹沢銈介(愛蔵限定版)、林芙美子(並製版)。
 ・四六判函入(愛蔵限定版)、四六判厚紙装(並製版)。口絵写真一葉
 ・月報(第4回):島木健作「川端さん」。付録:川端康成「第1巻あとがき」・「掌篇小説の流行」
 ・収録作品:「母」「夏の靴」「心中」「時雨の駅」「日向」「成仏」「有難う」「顔」「髪」「日本人アンナ」「死顔の出来事」「金銭の道」「金糸雀」「母国語の祈祷」「貧者の恋人」「帽子事件」「縛られた夫」「神の骨」「朝鮮人」「男と女の荷車」「女」「妹の着物」「胡頽子盗人」「白粉とガソリン」「雨傘」「叩く子」「馬美人」「油」「家庭」「夫人の探偵」「処女の祈り」「離婚の子」「化粧」「母の眼」「黒牡丹」「屋上の金魚」「神います」「港」「バッタと鈴虫」「お信地蔵」「望遠鏡と電話」「故郷」「笑はぬ男」「朝の爪」「盲目と少女」「死面」「踊子旅風俗」「眠り癖」「士族」「化粧の天使達」「鋸と出産」「と踊子」「秋風の女房」「写真」「門松を焚く」「月」「硝子」「楽屋の乳房」「恐しい愛」「万歳」「秋の雷」「二十年」「指輪」「顕微鏡怪談」「弱き器」「質屋にて」「眉から」「舞踊靴」「一人の幸福」「霊柩車」「滑り岩」「人間の足音」「三等待合室」「龍宮の乙姫」「藤の花と苺」「百合」「舞踊会の夜」
 ・※ 『僕の標本室』後の新作を加えた掌の小説77篇を収録。
・『短篇集』〈黒白叢書二〉(砂子屋書房、1939年11月20日)
 ・四六判函入(上製)、四六判紙装本(並製)
 ・収録作品:「夏の靴」「有難う」「髪」「朝鮮人」「馬美人」「神います」「お信地蔵」「滑り岩」「時雨の駅」「雪隠成仏」「帽子事件」「死面」「鶏と踊子」「母」「心中」「日向」「死顔の出来事」「貧者の恋人」「妹の着物」「雨傘」「油」「家庭」「盲目と少女」「舞踊会の夜」
 ・※ 『選集第1巻』から選んだ34篇を収録。
・『一草一花』(青龍社、1948年1月20日)
 ・B6判紙装本。付録:川端康成「あとがき」
 ・収録作品:「母」「日向」「心中」「母国語の祈祷」「馬美人」「死顔の出来事」「雨傘」「盲目と少女」「処女の祈り」「日本人アンナ」「百合」「踊子旅風俗」「死面」「舞踊会の夜」「有難う」「顔」「縛られた夫」「神います」「笑はぬ男」「月」「離婚の子」「屋上の金魚」「秋の雷」「バッタと鈴虫」「髪」「化粧」「鶏と踊子」「貧者の恋人」「妹の着物」「夏の靴」
 ・※ 『選集第1巻』から選んだ30篇を収録。
・文庫版『掌の小説百篇』〈上・下〉(新潮文庫、1952年8月30日・31日)
 ・解説:伊藤整(下巻)
 ・収録作品:
  ・〔上巻〕「拾ひ」「帽子事件」「バッタと鈴虫」「男と女と荷車」「日向」「弱き器」「火に行く彼女」「鋸と出産」「髪」「金糸雀」「港」「指輪」「時計」「写真」「月」「白い花」「落日」「夏の靴」「死顔の出来事」「人間の足音」「海」「二十年」「お信地蔵」「滑り岩」「玉台」「硝子」「冬近し」「万歳」「有難う」「胡頽子盜人」「母」「子の立場」「心中」「龍宮の乙女」「処女の祈り」「霊柩車」「雀の媒酌」「神います」「一人の幸福」「合掌」「屋上の金魚」「朝の爪」「駿河の令嬢」「処女作の祟り」「女」「歴史」「神の骨」「笑はぬ男」「夜店の微笑」「金銭の道」
  ・〔下巻〕「盲目と少女」「母の眼」「母国語の祈祷」「士族」「三等待合室」「故郷」「叩く子」「夫人の探偵」「貧者の恋人」「秋の雷」「家庭」「時雨の駅」「馬美人」「黒牡丹」「質屋にて」「日本人アンナ」「離婚の子」「踊子旅風俗」「顕微鏡怪談」「望遠鏡と電話」「鶏と踊子」「白粉とガソリン」「縛られた夫」「百合」「雪隠成仏」「雨傘」「死面」「顔」「化粧」「妹の着物」「眠り癖」「舞踊会の夜」「秋風の女房」「愛犬安産」「さと」「水」「わかめ」「十七歳」「小切」「ざくろ」「さざん花」「五拾銭銀貨」「紅梅」「足袋」「かけす」「夏と冬」「笹舟」「蛇」「卵」「瀧」
 ・※ 上・下巻50篇ずつ収録。
・文庫版『掌の小説』(新潮文庫、1971年3月15日。改版1989年、2011年、2022年)
 ・カバー装幀:平山郁夫。解説:吉村貞司
 ・収録作品:『掌の小説百篇』〈上・下〉に、「秋の雨」「手紙」「隣人」「木の上」「乗馬服」「かささぎ」「不死」「月下美人」「地」「白馬」「雪」の11篇を加えた111篇。
 ・※ 1989年の改版後は、「敵」「屋根の下の貞操」「恐しい愛」「門松を焚く」「化粧の天使達」「舞踏靴」「楽屋の乳房」「喧嘩」「眉から」「藤の花と苺」「めづらしい人」の11篇を追加した122篇を収録。
 ・※ 2022年1月改版は、小川洋子「引き返せない迷路」を付記。
・『川端康成 1899-1973』〈ちくま日本文学全集047〉(ちくま文庫、1993年1月20日)
 ・装幀:安野光雅。解説:須賀敦子「小説のはじまるところ」。付録:年譜
 ・収録作品:「葬式の名人」「有難う」「夏の靴」「心中」「木の上」「雨傘」「化粧」「貧者の恋人」「山の音」
 ・※ 2008年10月に〈ちくま日本文学026〉として再刊。
・英文版『Palm-of-the-Hand Stories』(訳:レーン・ダンロップ・J・マーティン・ホルマン)(Tuttle、1988年、2006年)
 ・付録:「Editorial Note」「Translators’ Notes」
 ・収録作品:日向(A Sunny Place)、弱き器(The Weaker Vessel)、火に行く彼女(The Girl Who Approached the Fire)、鋸と出産(A Saw and Childbirth)、バッタと鈴虫(The Grasshopper and the Bell Cricket)、指輪(The Ring)、髪(Hair)、金糸雀(Canaries)、港(Harbor Town)、写真(Photograph)、白い花(The White Flower)、死顔の出来事(The Incident of the Dead Face)、硝子(Glass)、お信地蔵(The O-Shin Jizo)、滑り岩(The Sliding Rock)、有難う(Thank You)、胡頽子盗人(The Silverberry Thief)、夏の靴(Summer Shoes)、子の立場(A Child's Viewpoint)、心中(Love Suicides)、処女の祈り(The Maidens' Prayers)、冬近し(Toward Winter)、雀の媒酌(The Sparrow's Matchmaking)、帽子事件(The Hat Incident)、一人の幸福(One Person's Happiness)、神います(There Is a God)、屋上の金魚(Goldfish on the Roof)、母(Mother)、朝の爪(Morning Nails)、駿河の令嬢(The Young Lady of Suruga)、百合(Yuriko)、神の骨(God's Bones)、夜店の微笑(A Smile Outside the Night Stall)、盲目と少女(The Blind Man and the Girl)、夫人の探偵(The Wife's Search)、母の眼(Her Mother's Eye)、秋の雷(Thunder in Autumn)、家庭(Household)、時雨の駅(The Rainy Station)、質屋にて(At the Pawnshop)、雪隠成仏(Lavatory Buddhahood)、笑はぬ男(The Man Who Did Not Smile)、士族(Samurai Descendant)、鶏と踊子(The Rooster and the Dancing Girl)、化粧(Makeup)、縛られた夫(The Bound Husband)、眠り癖(Sleeping Habit)、雨傘(Umbrella)、死面(Death Mask)、顔(Faces)、妹の着物(The Younger Sister's Clothes)、秋風の女房(The Wife of the Autumn Wind)、愛犬安産(A Pet Dog's Safe Birthing)、さと(Hometown)、水(Water)、五拾銭銀貨(The Silver Fifty-Sen Pieces)、足袋(Tabi)、かけす(The Jay)、笹舟(Bamboo-Leaf Boats)、卵(Eggs)、蛇(The Snakes)、秋の雨(Autumn Rain)、隣人(The Neighbors)、木の上(Up in the Tree)、乗馬服(Riding Clothes)、不死(Immortality)、地(Earth)、白馬(The White Horse)、雪(Snow)、雪国抄(Gleanings from Snow Country)

◎ 全集

・『川端康成全集第11巻 掌の小説』(新潮社、1950年8月20日) - 全16巻本全集
 ・装幀・題簽:安田靫彦。四六判厚紙装カバー附。口絵写真1葉。
 ・付録:川端康成「あとがき」
 ・収録作品:「骨拾ひ」から「蛇」までの78篇
 ・※ 『感情装飾』『僕の標本室』『選集第1巻』から漏れたものや、戦後の新作「紅梅」「足袋」「笹舟」「蛇」の4篇を加えた78篇を収録。
・『川端康成全集第6巻 掌の小説』(新潮社、1960年9月30日) - 全12巻本全集
 ・菊判函入。口絵写真2葉:著者小影、北宋汝官窯青磁皿
 ・月報(第8回):上林暁「川端康成朝臣」。大宅壮一「川端文学の秘密」。河上徹太郎「解説――川端文学の故郷」。川端康成「口絵解説」
 ・収録作品:「骨拾ひ」から「瀧」までの 100篇
・『川端康成短篇全集』(講談社、1964年2月10日)
 ・題簽:川端康成。A5判函入
 ・解説:中村真一郎。年譜作成:保昌正夫
 ・収録作品:「十六歳の日記」から「眠れる美女」までの136篇
・『川端康成全集第6巻 掌の小説』(新潮社、1969年10月25日) - 全19巻本全集
 ・カバー題字:松井如流。菊判変形函入。口絵写真2葉:著者小影、心字の歌(一休)
 ・月報(第7回):森茉莉「わからない人」。星新一「『心中』に魅入られて」。〔川端文学への視点(7)〕長谷川泉「三つの『南方の火』」
 ・収録作品:「骨拾ひ」から「瀧」までの100篇
・『川端康成全集第12巻 古都・片腕・落花流水』(新潮社、1970年5月10日)
 ・カバー題字:松井如流。菊判変形。函入。口絵写真2葉:著者小影、木米急須
 ・月報(第13回):河盛好蔵「フランス人の見た川端文学」。柏原兵三「『伊豆の踊子』のことなど」。〔川端文学への視点(13)〕長谷川泉「新潮社版全集の後記」
 ・収録作品:「古都」「片腕」「掌の小説(秋の雨、手紙、隣人、木の上、乗馬服、かささぎ、不死、月下美人、地、白馬、雪)」「落花流水(行燈、伊豆行、枕の草子、秋風高原)」「美智子妃殿下」「岸惠子さんの婚礼」「自慢十話」「『浅草紅団』について」「『雪国』の旅」「週刊日記」「宿駅」「パリ郷愁」「パリ安息」「ブラジルペン大会」「字のことなど」「美しい地図」
・『川端康成全集第1巻 小説1』(新潮社、1981年10月20日) - 全35巻本・補巻2全集
 ・カバー題字:東山魁夷。四六判函入
 ・月報(第22回):星新一「『心中』に魅入られて」(再録)。石浜恒夫「自由人」。川端秀子「川端康成の思い出(21)」
 ・収録作品:「骨拾ひ」から「めづらしい人」までの122篇

● 派生作品・オマージュ作品
※出典は
・田中慎弥の掌劇場(田中慎弥、2008年10月)
・炎と苗木 田中慎弥の掌劇場(田中慎弥、2012年2月)

「掌の小説」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/
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