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「その後の仁義なき戦い」(そのごのじんぎなきたたかい)は、1979年5月26日に公開された日本映画。東映京都撮影所製作、東映配給。監督は工藤栄一。主演は根津甚八。音楽は柳ジョージ&レイニーウッド。
● 概要
「仁義なき戦いシリーズ」最終編。東映自身が「仁義なき戦いシリーズの番外編的な位置付け」と紹介しているが、当初は「新仁義なき戦い」シリーズの一作として製作を予定した映画だった。しかし間が空いたことで『仁義なき戦い』とはかけ離れた内容になった。これは脚本の松田寛夫と神波史男が「仁義なき戦いシリーズ」枠から離れようとしたことと、『まむしの兄弟 二人合わせて30犯』以来五年ぶりの監督作品だった工藤栄一も『仁義なき戦い』から離れようと意図的なキャスティングや演出を行ったためである。
新旧の世代交代に伴う暴力団の内部抗争に翻弄される若者の友情と裏切りに焦点を当てている。
● 出演
・ 相羽年男:根津甚八
・ 根岸明子:原田美枝子
・ 根岸昇治:宇崎竜童
・ 水沼啓一:松崎しげる
・ 和田元司:ガッツ石松
・ 年男の母:絵沢萠子
・ 池永誠三:花紀京
・ 伊佐国男:岩尾正隆
・ 大場建:片桐竜次
・ 大場登:立川光貴
・ 前田刑事:有川正治
・ 藤岡伸子:橘麻紀
・ 尾沢刑事:宮内洋
・ 金井刑事:秋山勝俊
・ 若い衆A:友金敏雄
・ 客B:大木正司
・ 江口守弘:広瀬義宣
・ 刑事:蓑和田良太
・ 客A:阿波地大輔
・ 山崎新一郎:鈴木康弘
・ 下田正明:笹木俊志
・ 金光元:福本清三
・ 年男の母の情夫:白井滋郎
・ 医者:山田良樹
・ 石田伝一:小峰隆司
・ 谷敏明:司裕介
・ 古川保:勝野賢三
・ 柿沼真治:志茂山高也
・ 士居勝利:大矢敬典
・ 若い衆イ:細川純一
・ 若い衆ロ:池田謙治
・ マネージャー:峰蘭太郎
・ 客:宮城幸生
・ 鮫島茂男:疋田泰盛
・ 大場淳:松林龍蔵
・ 若い衆B:山部薫
・ 若い衆C:佐野浩二
・ 若い衆ハ:小谷浩三
・ 中学時代の年男:吉岡靖彦
・ 若者E:小坂和之
・ 若者D:奔田陵
・ 老婆:岡嶋艶子
・ 竜野芳子:星野美恵子
・ 中年の女:丸平峯子
・ 看護婦:桂登志子
・ 女B:美松艶子
・ 女A:富永佳代子
・ 飲み屋の店主の妻:佐名手ひさ子
・ 松永松恵:森愛
・ 女C:西田治子
・ 若い娘:谷岡さとみ
・ 津川の女:榊淳
・ 釜本の情婦:石田久美
・ 老人:石原須磨男
・ 和田のじいさん:村居京之輔
・ 竜野忠:小松方正
・ 木暮吉光:林彰太郎
・ 小西則夫:曽根晴美
・ 花村秀夫:藤村富美男
・ 石黒光喜:佐々木孝丸
・ グループサウンズ:ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
・ クラブの歌手:バーブ佐竹
・ 拳銃の密売人:泉谷しげる
・ 藤岡英信:小池朝雄
・ 津川武志:成田三樹夫
・ 浅倉広吉:金子信雄
・ 池永安春:松方弘樹
・ 池永里子:松尾嘉代
・ 釜本博:山城新伍
・ 飲み屋の客:萩原健一(友情出演)
・ 高木進吾:山﨑努
● スタッフ
・ 監督:工藤栄一
・ 原作:飯干晃一
・ 企画:日下部吾朗
・ 脚本:神波史男、松田定夫
・ 音楽:柳ジョージ&レイニーウッド
・ 撮影:中島徹
・ 録音:溝口正義
・ 照明:海地栄
・ 編集:市田勇
・ 助監督:鈴木秀雄、平野勝司、長岡鉦司
・ スチール:中山健司
● 製作
◎ 企画
企画は岡田茂東映社長。1976年末の映画誌のインタビューで「(1977年)秋に『その後の仁義なき戦い』をやろうと思っている」と話しており、タイトルも最初から決めていた。「新仁義なき戦いシリーズ」の最終作、『新仁義なき戦い 組長最後の日』の公開は1976年4月のため、当初は「新仁義なき戦いシリーズ」の流れで『その後の仁義なき戦い』を製作する予定だった、ある程度シリーズを踏襲する内容であったが。工藤復活のアドバルーンを上げるため、当時ぴあと並んで若者必携の情報誌『シティロード』の主催で、1979年4月21日から一週間、五反田東映で「帰って来た映像の刺客工藤栄一監督名作上映会」が催されるなど気運を盛り上げた。根津甚八、宇崎竜童を選んだのは工藤。根津は状況劇場を退団後の初仕事。宇崎は『曽根崎心中』の演技を東映から評価され、1978年晩秋に出演オファーされた。重要な役どころと聞かされ異存があるわけなく、自ら工藤に「出してくれ」と売り込みに来たもの。萩原健一もクランクイン後に、工藤に「出してくれ!」と押しかけ、「お前の役はない」と言っているのにしつこいので、工藤が急遽シナリオを書き直して萩原の役を作った。松崎しげるの出演経緯は分からないが、その後松崎が役者づく切っ掛けになった作品である。
◎ 脚本
原作クレジットの飯干晃一はチンピラ三人という設定のみ出した、原田が貯金を全部はたいてプロデュースし映画化に奔走していた『海に降る雪』にも最初に根津に出演交渉に行く程で。
◎ ロケ
福岡県北九州市ロケが2日。1979年5月後半、滋賀県大津市瀬田川河畔ロケ。
虫明亜呂無は「『その後の仁義なき戦い』は工藤栄一の傑作である。ヒットしなかったのは題名と内容がそぐわなかった」と評し、ヤクザ映画ではなく、青春映画として売らなければいけなかったと批判した。岡田茂東映社長は、題名と内容が一致しないというこれらの批判に対し、「あるいはそうかも知れない。かといって180度転換して、どんなタイトルにしたら客が来ますか? 評論家先生は答えてくれませわね。当たるシャシンはこちらのチエと努力で生み出さにゃ仕様がない。長い間、ハードで稼いで来たからなかなか思い切れないが、仕立て方もよほど頭を切り換えていかなきゃいけないというのは事実ですね。切り換える今は過渡期でしょう。過去の栄光をいたずらに追う保守だけではこの過渡期は越えられませんね。まあ今のウチは何にもないというのが正直な現状です。ともかく儲けさせなきゃ劇場もついてきてくれませんわね。ハード路線で王座を占めて来た東映が「宇宙戦艦ヤマト・フェスティバル」や『銀河鉄道999』で息をついたり、『酔拳』という香港の喜劇アクションで客を湧かそうという陣立てですから、そんなことで客が引けるかという向きもあるけど、これは時代の流れが変わって来たということです。いま次第にハードからソフトに変わりつつある。現実はそう動いて来ています。東映調と一風変わったものが出て戸惑った向きもありますが、変えた効果は出てると思います。角川春樹さんとの提携も一応の成果を挙げた。一方、東映独自の、われわれが十分戦えると思った『総長の首』『その後の仁義なき戦い』がシャシンの出来がいいのにもかかわらず、あの程度の数字に止まったというのは、やはりハードも限界が来たと言わざるを得ない、残念ながらね。東映としてはハードをまったく捨てるわけにはいかないですからね、このハード路線をいつか、どういう形で、どういうタイトルで復活さすか、大きな課題というわけです」などと述べている。
● 同時上映
『俺達に墓はない』
・脚本:田中陽造 / 監督:澤田幸弘 / 主演:松田優作
● ビデオ
1997年2月21日
その後の仁義なき戦い
LD
LSTD-01344
2005年7月21日
その後の仁義なき戦い
DVD
DSTD-02462
2015年5月13日
その後の仁義なき戦い
Blu-ray
BSTD-02462
※DVDは2014年7月11日に「東映 ザ・定番」という継続的な廉価版として再発売されている。Blu-rayは2018年5月9日に廉価版として再発売されている。
「その後の仁義なき戦い」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
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