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『喜劇 駅前漫画』(きげき えきまえまんが)は、1966年4月28日に東宝系で公開された日本映画。カラー。東宝スコープ。東京映画作品。95分。
● 概要
『駅前』シリーズ第15作。本作は「漫画ブーム」に因み、新開地を舞台に「漫画」をテーマにした内容となっている。その場所は語られていないが、マスオが100円札を拾おうとするシーン(実は音松と久太郎のイタズラ)に登場する駅名が「〜合ヶ丘駅」と書かれている事から、『喜劇 駅前団地』の舞台だった百合ヶ丘駅と思われる。
本作の最大の特色は、当時『週刊少年サンデー』(小学館刊)に好評連載され、テレビアニメも始まった『オバケのQ太郎』(藤子不二雄)と『おそ松くん』(赤塚不二夫)とのコラボを行っており、劇中、音松と久太郎が『オバQ』『おそ松』の漫画を読んだり、オバQのオモチャを作ったり、井矢見社長が『おそ松』のイヤミの口調や「シェー」を放つなどのシーンが存在、そして極めつけは、伴野の夢のシーンでオバQ軍団がオモチャ軍団と戦うというアニメが挿入されたり、坂井の夢のシーンで着ぐるみのオバQとP子が登場するというシーンが登場する。
劇中アニメは『オバQ』初のカラーアニメで、製作はテレビ版と同じ東京ムービー(Aプロダクション)、声優は曽我町子である。家族動員を考慮して、レギュラーと子役や、アニメとの掛け合いが盛り込まれている一方、シリーズの特色であったお色気シーンはカットされている。
助演は子役の蔵忠芳と頭師佳孝、そして日活時代にフランキー堺と共演した市村俊幸が出演する。
● スタッフ
・製作:佐藤一郎、金原文雄
・脚本:長瀬喜伴
・監督:佐伯幸三
・撮影:黒田徳三
・音楽:松井八郎、広瀬健次郎(アニメパートのみ。ノンクレジット)
・美術:小野友滋
・照明:今泉千仭
・録音:原島俊男
・スチル:橋山愈
・編集:諏訪三千男
・動画:東京ムービー(現:トムス・エンタテインメント)、Aプロダクション(現:シンエイ動画)
・漫画:『オバケのQ太郎』(藤子不二雄)、『おそ松くん』(赤塚不二夫)
● 出演者
・森田徳之助(童画家):森繁久彌
・坂井次郎(漫画家):フランキー堺
・伴野孫作(オモチャ工場主):伴淳三郎
・松木三平(紙箱屋):三木のり平
・伴野藤子:淡路恵子
・松木秋子:中村メイコ
・染子(藤子の従姉妹、甘味処店主):池内淳子
・森田由美:大空真弓
・伴野久太郎:頭師佳孝
・松木音松:蔵忠芳
・井矢見社長:山茶花究
・井矢見チビ太:中谷清昭
・ミミ子(坂井の弟子):黒柳徹子
・イタ子(坂井の弟子):横山道代
・マスオ(坂井の弟子):松山英太郎
・編集長:市村俊幸
・山木ルリ子(編集部員):旭ルリ
・犬をつれた男:人見きよし
・「いやみ湯」の番頭:左卜全
・Q太郎の声:曽我町子
・P子の声:水垣洋子(ノンクレジット)
● 同時上映
『奇巌城の冒険』
・原作:太宰治/脚本:馬淵薫/監督:谷口千吉/主演:三船敏郎/東宝・三船プロ作品
・三船主演作とのカップリングは最後。
● 参考資料
・「銀幕の天才 森繁久彌」(ワイズ出版) 74頁 2003年
・キネマ旬報
「喜劇 駅前漫画」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)
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