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暗殺(あんさつ、英: assassination)とは、政治的影響力を有する人物を秘密裏につけ狙い、殺害することであり、テロリズム行為の一形態にも分類される、そのような重要人物を密かに、あるいは不意に襲って殺害することである。必ずしも通常の殺人と暗殺を完全に区別できるものではなく、個人的動機の強い暗殺もありうるが、その場合にも政治的な緊張感の高まりや政治的不安といった要素は共通している。
また、暗殺のターゲットとなる要人は、国家元首や政府首班などが普通であるが、対立政党の党首や財界の指導者などが対象となる場合もある。assassination は麻薬の一種であるハッシシを飲んだ人を意味するhashshāshǐnが語源であり、ハサン・サッバーフが部下にハッシシを与えて政府要人を殺害させたことに由来する。なお、ケンブリッジ英英辞書では、assassination は、要人の殺害と定義しており、政治的目的に限定していないが、英語圏の『オックスフォード現代英語辞典 (OALD)』および米語圏における『ウェブスター英語辞典』は、特に政治的目的での殺害のことを言うと定義している。
● 分類
暗殺には、権力者が加害者側のものと権力者が被害者側のもの、白色テロと赤色テロなど様々な区別がある。古くは、紀元前336年のピリッポス2世の暗殺や、紀元前44年のガイウス・ユリウス・カエサルの暗殺が著名である。
・ 1930年11月14日 - 濱口雄幸暗殺未遂事件。犯人は佐郷屋留雄。東京駅にて。
・ 1931年10月 - 秘密結社「桜会」によるクーデター未遂事件(十月事件)。首相若槻禮次郎、外相幣原喜重郎らの斬殺を図る。
・ 1932年1月8日 - 昭和天皇暗殺未遂事件(桜田門事件)。犯人は朝鮮人、李奉昌。
・ 1935年11月1日 - 国民党政府行政院長汪兆銘暗殺未遂事件。抗日テロリストにより銃弾三発を受け重傷。一命をとりとめたものの、44年この時の傷が元で死亡した。
・ 1943年3月13日 - アドルフ・ヒトラー暗殺未遂事件。ドイツ軍参謀本部ヘニング・フォン・トレスコウ少将の伝令将校ファビアン・フォン・シュラーブレンドルフによる爆破暗殺未遂。この頃からヒトラー暗殺計画は進行する。
・ 1944年7月20日 - ヒトラー暗殺未遂事件。首謀者はドイツ陸軍のクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐。エルヴィン・ロンメル元帥も関わったとされ、自殺を強要されている。直後にヒトラーの追及が始り、多くの将官・将校が処刑された。
・ 1948年4月9日 - コロンビアの首都ボゴタでホルヘ・エリエセル・ガイタンが暗殺される。ボゴタ暴動の契機となる。
・ 1950年11月1日 - アメリカ合衆国のトルーマン大統領暗殺未遂事件。シークレットサービスによって阻まれた。
・ 1959年12月~70年 - キューバ フィデル・カストロ革命評議会議長暗殺未遂事件(フィデル・カストロ暗殺未遂事件、ブルータス作戦・パティー作戦・リボリオ作戦・AM-LASH作戦)。CIAが政権転覆を狙う。
・ 1968年1月21日 - 朴正煕韓国大統領暗殺未遂(青瓦台襲撃未遂事件)。北朝鮮の特殊部隊31名が朴大統領暗殺を企てソウル市内に侵入、銃撃戦により阻止される。
・ 1974年8月14日 - 昭和天皇暗殺未遂事件(虹作戦)。犯人は東アジア反日武装戦線。
・ 1974年8月15日 - 朴正煕韓国大統領暗殺未遂、夫人死亡(文世光事件)。犯人は在日韓国人・文世光。
・ 1975年7月17日 - 皇太子夫妻暗殺未遂事件。沖縄・ひめゆりの塔参拝中の明仁親王と美智子妃の夫妻に対し、沖縄解放同盟と共産主義者同盟(戦旗派)〔西田派〕の活動家が火炎瓶を投擲(ひめゆりの塔事件)。
・ 1981年3月30日 - アメリカ合衆国 ロナルド・レーガン大統領暗殺未遂事件。
・ 1981年5月13日 - サン・ピエトロ広場でローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が銃撃され、重傷を負ったが奇跡的に回復した。犯人はトルコ人のメフメト・アリ・アジャ。
・ 1983年10月9日 - ビルマ(現・ミャンマー)ラングーンでの全斗煥韓国大統領一行の暗殺未遂事件(ラングーン事件)。閣僚を含め、計25名死亡。北朝鮮工作員の犯行。
・ 1984年5月30日 - ニカラグアのラ・ペンカで元コントラ活動家のエデン・パストラが爆弾テロにより負傷、ジャーナリストら4人が巻き添えで死亡(ラ・ペンカ爆破事件)。1990年のコスタリカ当局の発表では、犯人はCIAの工作員であるフェリペ・ヴィダルとジョン・ハル。1993年の『マイアミ・ヘラルド』紙の反論では、犯人はサンディニスタ政権に雇われたアルゼンチン人のヴィダル・ロベルト・ガギネ。
・ 1988年6月18日 - トルコのトゥルグト・オザル首相暗殺未遂。犯人は右翼団員のカルタル・デミラー。
・ 1990年1月18日 - 本島等・長崎市長暗殺未遂事件(長崎市長銃撃事件)。犯人は地元の右翼団体「正氣塾」幹部、田尻和美。昭和天皇の戦争責任発言をめぐっての犯行。
・ 1990年11月7日 - ソビエト連邦大統領ミハイル・ゴルバチョフが赤の広場でパレード観閲中に狙撃を受けるも銃弾が外れたため無事。
・ 1991年 - 伊丹十三暗殺未遂事件。ミンボーの女の公開に抗議しての犯行とみられる。
・ 1993年 - 池田大作サリン襲撃未遂事件。創価学会を敵視したオウム真理教の犯行。
・ 1994年5月9日 - 弁護士・滝本太郎暗殺未遂事件(滝本太郎弁護士サリン襲撃事件)。オウム真理教の犯行。
・ 1994年9月20日 - 江川紹子ホスゲン襲撃事件。オウム真理教の犯行。
・ 1994年12月20日 - 駐車場経営者VX襲撃事件。オウム真理教の犯行。
・ 1995年1月4日 - オウム真理教被害者の会会長VX襲撃事件。オウム真理教の犯行。
・ 1995年3月30日 - 警察庁長官・國松孝次暗殺未遂(國松長官狙撃事件)。未解決。
・ 1995年6月 - エジプト・ホスニー・ムバーラク大統領暗殺未遂。
・ 1996年10月30日 - 御嵩町長襲撃事件。未解決。
・ 1998年9月25日 - カンボジアのフン・セン首相暗殺未遂。
・ 2002年9月6日 - アフガニスタン・ハーミド・カルザイ大統領暗殺未遂。
・ 2003年5月30日 - ミャンマー・アウンサンスーチー暗殺未遂。
・ 2003年6月10日 - ハマース報道官アブドゥルアズィーズ・アッ=ランティースィー、イスラエル軍ヘリの空爆を受けるが軽症で助かる。しかし、翌2004年4月17日に同様の攻撃を受け、殺害。
・ 2003年12月17日 - パキスタン・パルヴェーズ・ムシャラフ大統領暗殺未遂。
・ 2003年12月6日 - イラク・連合国暫定当局 (CPA) のポール・ブレマー米文民行政官暗殺未遂。
・ 2004年3月19日 - 中華民国(台湾)の陳水扁総統が銃撃される。2005年に狙撃者が自殺を遂げた。総統選直前から陳が劣勢にあったための自作自演という説が出回っていたが(選挙結果は陳の勝利)、真偽は未だ不明。選挙賭博を行っていた黒金(台湾の政治やくざ)との関係を指摘する声もある。
・ 2004年9月5日 - ウクライナの大統領候補、ヴィクトル・ユシチェンコ毒殺未遂事件。単にひどい蕁麻疹が出ただけとも言われていて、本当に毒を盛られたかも不明。
・ 2005年5月10日 - アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領暗殺未遂。グルジア訪問中手投げ弾を投擲されるが不発で未遂に終わる。犯人はグルジア人ウラジーミル・アリュトゥーノフ容疑者。7月20日にグルジア特殊部隊により銃撃戦の末拘束される。
・ 2007年6月21日 - ボリス・ベレゾフスキーの殺害計画で、ロシア人男性が逮捕される。プーチン政権によるものと疑われているが、詳細不明。
・ 2008年8月27日 - バラク・オバマ暗殺計画が発覚。白人至上主義者がアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局に逮捕される。
・ 2008年11月18日 - 元厚生事務次官宅連続襲撃事件
・ 2012年8月15日 - 大津市教育長・沢村憲次暗殺未遂。さいたま市の大学生が逮捕される。大津市の中学校で起きたいじめ自殺問題に対する対応に憤ったことによる犯行と思われる(大津いじめ自殺事件)。
・ 2013年1月19日 - ブルガリアの首都ソフィアで権利と自由運動の党党首アフメド・ドアンが壇上で演説中に男に拳銃を突きつけられるが不発で未遂に終わる。犯人であるトルコ系ブルガリア人のオクタイ・エニメーメドフはその場で取り押さえられ逮捕された。
・ 2022年8月12日 - 小説「悪魔の詩」の作者、サルマン・ラシュディが刺される(サルマン・ラシュディ刺傷事件)。
・ 2022年9月1日 - クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル暗殺未遂事件
・ 2023年4月15日 - 岸田文雄首相が和歌山市雑賀崎漁港にて演説を始める直前に爆発物が投げ込まれるも、岸田は直後に避難したため未遂に終わる(岸田文雄襲撃事件)。
・ 2024年5月15日 - スロバキア首相であるロベルト・フィツォが銃撃され、一時重体となる(ロベルト・フィツォ銃撃事件)。
・ 2024年7月13日 - アメリカ元大統領であるドナルド・トランプが演説中に銃撃を受け、右耳を負傷したが命に別状はなく、容疑者はすぐにシークレットサービスに射殺される(ドナルド・トランプ暗殺未遂事件)。その2ヶ月後の9月15日にも、トランプを狙撃しようと試みた男が逮捕される。
・ 2025年3月14日 - 政治団体・NHKから国民を守る党党首の立花孝志が、選挙演説中にナタのような物を持った男に襲撃され頭部を負傷した。
● 国家による暗殺
現代において、国家・組織による暗殺を公に宣言している国・組織と元首(超法規的殺人(英語版)も参照)。
・ イラン - ルーホッラー・ホメイニー (小説『悪魔の詩』の著者サルマン・ラシュディとその訳者に対して。その宣言はファトワーと言い、宣言者にしか撤回できない。ホメイニーの死去によってその宣言は永久に解かれる事は無くなった。)
・ アメリカ合衆国 - ブッシュ大統領 (イラク戦争に際し、フセイン大統領とその政権幹部に対して。)
・ イスラエル - シャロン首相、アビ・デヒテル (Avi Dichter) 警察相 (パレスチナの過激派組織の幹部に対して。デヒテルは選挙で選ばれたハニーヤ首相も対象に挙げている。さらに1948年の建国以来、国策として超法規的殺人を実行していたが、2000年代から「 標的を絞った予防行為 」という用語を用いての標的暗殺作戦を政府が公式に認めるようになった。)
・ フィリピン - ロドリゴ・ドゥテルテ大統領(フィリピン麻薬戦争における超法規的殺人。)
・ ブラジル - ジャイール・ボルソナロ大統領(リオデジャネイロ州知事のウィルソン・ヴィツェルとの政治キャンペーンにおいて、リオの犯罪者を一掃する全面戦争を公約に掲げ、 警察官による超法規的殺人が急増した。)
● 有名な暗殺疑惑
・ 976年11月14日(開宝9年10月20日) - 宋皇帝趙匡胤(太祖)。
・ 当時太祖は病床に伏せっていたが、弟である晋王・趙匡義が見舞いに駆けつけるなり太祖の死が公表された。太祖の遺言で晋王は跡を継いで皇帝となったが、太祖には実子がいたために、その遺言や死の経緯に疑義が持たれた。この疑惑は宋朝一代の後も長く囁かれ、千載不決の議と呼ばれる。
・ 1718年11月30日 - スウェーデン王カール12世。
・ ノルウェーの要塞で狙撃されたものの、ノルウェー側の関知しない銃撃であった為。味方からによる狙撃の説もある。また1994年以降、暗殺説が浮上している。しかしながら黒幕が不特定な為、暗殺説否定も根強い。
・ 1946年6月9日 - タイ国王ラーマ8世。
・ 宮殿で銃の暴発により死亡とされているが、状況に不明な点が多く、当時の警察が検死結果から他殺説を示唆するなど、暗殺説がある。一説には旧日本軍参謀辻政信が関与していたともいわれるが、当時辻は中国にいたとされ、真相は謎のままである。なお、現在でもタイ国内でこの事件について触れるのはタブー(不敬罪にあたる可能性があるとして)となっている。
・ 1983年1月9日 - 中川一郎衆議院議員
・ 中川の死から5日後の1983年1月14日、東京のソ連大使館からモスクワに宛てたKGBの暗号電報に、ソ連のスパイであり、テレビ朝日専務だった三浦甲子二の話として「中川は明らかに他殺だ。CIAの手先に消された」と記されていたことが明らかになっている。ほか、「鈴木宗男はCIAと結託して中川を収賄疑惑に引き込んだ」との記述も確認されている。
・ 1991年7月11日 - 筑波大学助教授五十嵐一(悪魔の詩訳者殺人事件)
・ 筑波大学内で刺殺された。犯人は捕まらなかったが『悪魔の詩』翻訳者であることからムスリムによる暗殺という見方が強く、あるイスラム教国からの留学生が容疑者としてたびたびメディアに取り上げられた。
・ 1996年4月14日 - 相撲界の八百長を告発した高鐵山孝之進と橋本成一郎が同じ病院で同日に全く同じ病気で死亡したため、日本相撲協会の利権関係者による暗殺説が囁かれた。
・ 2001年6月1日 - ネパール国王ビレンドラら王族の銃殺事件(ネパール王族殺害事件)。
・ 宮廷晩餐会の席上、皇太子ディペンドラにより銃撃され死亡したとされた。だが、実際は王位を継承した王弟ギャネンドラによるクーデターとの見方がある。
● 法律
日本においては、民法第90条(公序良俗法)で公の秩序に違反する殺人などの依頼は無効である。また、刑法202条自殺関与・同意殺人罪で依頼されて殺人を行う嘱託殺人(英語:Contract killing)に対する刑が規定されている。
◇ プロファイル
: 暗殺を企てる人間は、衝動的に無計画な考えで暗殺を行うことはめったにない。綿密な暗殺計画を練り上げ、暗殺への訓練に長い時間と労力をかけている。
: その一方で、行為に至った人間の25%近くは妄想から暗殺を行っている。ターゲットに近寄る前に逮捕された人間では60%に上昇する。実際に成功した計画に対して、妄想的な人間は逮捕されやすく対処が可能であることが示されている。また、攻撃者の3分の2に前科がある。44%に精神疾患があり、39%に薬物乱用の病歴がある(要するにまともそうな人の方が計画する割合が多い)。
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