vs! 好き嫌いモクレン

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モクレン

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モクレン（木蓮、木蘭、学名:）は、モクレン科モクレン属に属する落葉低木の1種である。春に葉が展開するのと同時期に紫紅色の花が上向きに咲く。花が紫色であることからシモクレン（紫木蓮）ともよばれ、こちらを標準名としていることも多い。また「モクレン」という語は、モクレン属の植物の総称として使われることもある。以下では種としてのモクレン（シモクレン）について解説する。

● 特徴
落葉広葉樹の低木から小高木。株立ちすることが多く、幹はしばしば基部で分枝し、高さ2 - 4メートル (m) になる（下図1a）。樹皮は灰白色で、平滑で皮目がある（下図1b）。果期は8 - 9月、個々の雌しべは袋果となり、花軸が伸長して長さ 7 - 10 cm ほどの集合果になる。日本には古くに導入され、また欧米には18世紀後半に紹介された。剪定は花後、新葉が出る前に行う。またカラスモクレン（Magnolia liliiflora ‘Nigra‘）は花色が濃い（下図2c）。モクレン（シモクレン）とモクレン属の他の種との間の交雑種がいくつか作出され、園芸に用いられている。特にハクモクレンとの交雑種であるソコベニハクモクレン（サラサモクレンとよばれることが多い）は、欧米で最も人気があるモクレン属の花木である。
・モクレンとキモクレンの交雑種 … （上図2d）
・モクレンとハクモクレンの交雑種 … ソコベニハクモクレン（サラサモクレン）（上図2e, f）
・モクレンとシデコブシの交雑種（上図2g）
・モクレンとの交雑種
・モクレンとの交雑種
・モクレンとの交雑種

◎ 薬用
モクレン（シモクレン）などのつぼみを風乾したものはとよばれ、蓄膿症や鼻詰まりなどの鼻炎や、頭痛、熱、咳などに対する生薬とされることがある。

◎ 季語・花言葉
「木蓮」や「木蘭」、「もくれんげ」、「紫木蓮」は仲春の季語である。モクレン（シモクレン）の花言葉は、「自然への愛」や「恩恵」である。

● 分類
モクレンの学名としては、一般的にが用いられる。しかし、Buc'hoz (1779) が記載した Lassonia quinquepeta もシモクレンであると考えられており、この名に基づく Magnolia quinquepeta を用いるべきとする意見もある。モクレン属を複数の属に細分する場合は、シモクレンは Yulania に分類されることがある（Yulania liliiflora ）。しかし2022年現在、シモクレンはふつうモクレン属に含められ、モクレン属のハクモクレン節（section Yulania）に分類される。