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人間の証明


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『人間の証明』(にんげんのしょうめい)は、森村誠一の長編推理小説、またそれを原作とした映画、テレビドラマ。1975年に『野性時代』(角川書店)で連載された。第3回角川小説賞受賞作品。単行本・各社文庫本計で770万部以上のベストセラーとなっている。佐藤純彌監督で映画化(1977年公開)。1991年に井出智香恵が漫画化、2004年に岸田敬が漫画化。 森村の代表作「棟居刑事シリーズ」の主人公・棟居弘一良の初登場作品。。

● 成立
『人間の証明』は角川春樹が『野性時代』創刊に合わせて連載を依頼した(実際には創刊号には遅れて連載開始した)。角川は森村に「作家の証明書になるような作品を書いてもらいたい」と依頼したという。森村は西條八十の詩「ぼくの帽子」の一節に着想を得て執筆を始めた。東映洋画配給。興行は都市部を日比谷映画劇場をメインとした東宝洋画系。松山善三の脚色は原作と異なる結末になっている。 映画公開時に用いられた有名な台詞「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」は西條八十の詩がオリジナルであり、劇中でも語られている。ジョー山中が歌う「人間の証明のテーマ」もヒットし、ベストテン入りを果たしている。また映画公開に合わせ、文庫フェアと原作者が全国を回るサイン会も行われ、森村誠一は一躍ベストセラー作家に躍り出た。鈴木常承東映洋画部長は「岡田社長から『角川社長が今度映画をやりたいそうだから、いろいろ相談に乗ってあげてくれ』と角川社長を紹介された。角川社長から『ぜひ、映画をやりましょう』と言われた」と証言している。 角川春樹は1975年11月6日に角川書店社長に就任し、映画は本を拡売するための大きな力になると判断、翌1976年1月、映画製作を目的とした角川春樹事務所を設立した。角川春樹が映画に便乗して本を出せば売れると気付いたのは、角川書店を干されていた1968年、26歳のとき、早川書房から出ていたマイク・ニコルズ監督のアメリカ映画『卒業』の翻訳本が珍しく10万部も売れたのを見たからである。 1976年5月24日に東京プリンスホテルで記者会見を行い、映画製作の進出を正式に発表し、『犬神家の一族』と『いつかぎらぎらする日』(笠原和夫脚本、深作欣二監督)、『オイディプスの刃』(村川透監督と発表されていた)の三本をまず製作予定と告知した。『いつかぎらぎらする日』と『オイディプスの刃』はこの時は製作されなかったが、東映は『いつかぎらぎらする日』製作の過程で角川と接触を続けていた、自分に似て超ワンマンな角川を買っていた。 また岡田は『映画ジャーナル』1977年8月号の松岡功・角川春樹との対談で、「戦後の邦画界は、それぞれ固定ファン層をベースに、出来る限り系統館を育成培養しながら、大量生産大量販売システムで稼ぎ上げて来た。映画がテレビに押されて稼ぎが悪くなってからも東映だけは最後までブロックブッキングのメリットを維持して稼ぎ上げて来たんですが、映画興行のあり方、映画配給のあり方が変わりつつあるといえる。去年突如、角川春樹さんが登場して、集中宣伝方式で根こそぎ動員をやらかした。こういう宣伝方式は、ブロック配給を建前とするわれわれからすると、経費増を招くばかりでタブー視されて来たんですが、それと長年何となく職人根性みたいなものがあって、いいモノさえ作れば客は来るんだという観念から抜け切れないんですね。そこへ、角川さんが億単位の宣伝費をバカスカぶち込むことを敢えて試みて、結果爆発的に当たりを示した。となるとモノがいいだけじゃ、最早ダメで、集中宣伝して全国制覇の大話題にしないと大きくは稼げん。そういう時代になったと認めざるを得ない。そういう意味で宣伝のあり方を変えんとダメだ、と実感し『人間の証明』をウチで是非扱って、時代の波の変わりざまを如実に体験したいと思ったわけです」などと述べている「黒井和男を長男として次男が角川春樹、20世紀FOXの凄腕宣伝マンだった古澤利夫(藤崎貞利)が三男として三兄弟を組んで、映画界をやっつけようと意気込んでいた。映画人がビックリするような要求をしてきて、東映に無理難題を言って来た。僕一人じゃ太刀打ちできない状況だった。東映のヒット映画を捩り、東映の人たちは彼らを"狂犬三兄弟"と煙たがっていました」などと述べている東宝、松竹、東映のどこかと組まなくてはならなかった。しかし松竹は角川を「新参者」などと嫌い、角川も松竹が好きでなかったから、実際は東宝か東映と組むしかなかった。角川としても「特定の映画会社の系列に入っていると思われたくない」という考えがあり、第一作で組んだ東宝の誘いを断り、角川春樹角川春樹事務所社長、渡辺寛角川春樹事務所常務、岡田茂東映社長、鈴木常承東映取締役営業部長兼洋画部長、登石雋一東映取締役企画部長、佐藤純彌監督の6人が出席。『犬神家の一族』に続く角川春樹事務所製作の第二回作品が、東映とジョイントすることが発表された、本一筋だった父親の路線を大幅に踏み外し「書籍、映画、演劇、テレビ、レコードと相乗り商法を行い、脚本は一般から500万円の賞金付きで募集、映画に宣伝費も含め6億円を注ぎ、配収17億円を目指す」などと話した。 1977年3月16日には東映本社8階会議室で、岡田東映社長、鈴木東映取締役洋画営業部長兼洋画部長、松岡功東宝副社長(1977年5月社長就任)、越塚正太郎東宝興行部長が出席し、全国上映館と興行形態について共同会見があった。配給は東映洋画であるが。 1977年3月26日、ホテルニューオータニで、岡田茂東映社長、角川春樹角川映画社長、森村誠一、佐藤純彌他、主要キャストが全員参加し。全国から記者200人が集まった。吉田達プロデューサーは「製作費6億円、あの当時で言えば日本映画界がぶったまげる予算でした。今風に言えば宣伝費を含めて12億円です。これを角川と東映で折半した。僕が岡田社長を説得した」と話している。東映洋画に製作の人間がいなかったため、岡田からプロデューサー主導の映画作りの勉強に、角川春樹番として。撮影の姫田真佐久は、佐藤が日活のスタッフと一緒に仕事ができると聞き、佐藤が今村昌平作品が好きで、今村作品のカメラを手掛けた姫田に頼んだ。この姫田が後年の著書で「役者に演技指導しない」「本番中によそ見をする」「演出のできない監督」などと佐藤を批判した。姫田と照明の熊谷秀夫、録音の紅谷愃一が日活のスタッフ。紅谷は「誰からの要請かはよく覚えていない。誰かの推薦だったと思う」と話している。 お互いのやり方が根本的に異なるギクシャク感で、ニューヨーク長期ロケや、キャストの麻薬事件もあり、トラブルが続出で“ミスター超大作”佐藤純彌でなければ空中分解してもおかしくない、完成できたのは奇跡的なくらい難産だったといわれる、角川春樹が直接長谷川に交渉したが、長谷川が角川に対して無礼な物言いがあって流れたといわれる。 1976年12月初旬、高額の賞金500万円を掲げて、新聞広告等で大々的に脚本を公募した。当時の脚本料の相場は一般映画で100万~120万円、日活ロマンポルノが30万円、邦画の最高額が300万円の時代。200本も集めれば上出来と予想していたがこれを大きく上回った、他社もよく使用していた。撮影、美術、照明の3人が日活勢であることも、東宝配給のホリプロ映画と同様で(こちらは監督も多くは日活出身者である)、日活が受託制作のような形でコミットしたと見るのは正確ではない。 鶴田浩二は東映での撮影では1カット終了するごとにスタジオの外へ出て一服したり、女優をからかったりするリラックスしての撮影だったが、今回はにっかつ撮影所に乗り込んでという魂胆もあり、ライティングの声がかかっても出て行かず、実際は暇がなくニューオータニでの撮影の他、ほとんどがオープニングクレジットで協力としてクレジットされる横浜駅東口のスカイビル時代の横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)で撮影したと吉田は話している。角川春樹は『映画ジャーナル』1977年8月号の岡田茂・松岡功との対談で、「宣伝費は東映サンに3億5,000万~4億円をお任せします。レコードを出すワーナー・パイオニアに2000万円、これはラジオスポットに全部投入します。他にジョー山中のリサイタル費用や全国キャンペーン、それに角川書店側として"森村フェア"のキャンペーンに5億円使いますので、計9億円の宣伝費になります。本は1,000万部突破しても採算が合わんのですよ。今後10年間は森村さんの本が売れ続けるだろうという採算点がひとつ。森村誠一さんと言えば角川だとイメージ付けするのが目的です。宣伝費は経費で落ちますし、今年は10億円余の税金を納めましたし、今は余裕があるので使っちゃおうということです」などと話している。角川春樹は『昭和40年男』のインタビューで「『人間の証明』の宣伝費は4億円」と述べている。映画公開時、公開直後の文献には『人間の証明』の製作費は6億7000万円、映画4億円、書籍7億円、エースの高木巌ディレクターがジョー山中の息子の顔(幼少のジョニー・ヘイワードとして出演する山中ひかり)を見て思いついたもの。洋画興行界には、黒人映画は当たらないというジンクスが当時あり、リスキーなポスターであった。原作小説を読んでから映画を観るか、あるいはその逆かといった意味の「読んでから見るか、見てから読むか」や「母さん、僕のあの帽子、どうしたでしょうね?」「ママ―、ドゥ・ユー・リメンバー」といった大量の予告CMがお茶の間に流れ、これらのフレーズが頭にこびりつくほどで、ドリフターズの番組などで「〇〇さん、僕の××、どうしたでしょうね?」というパロディが演じられるほど話題を呼び、岡田に出向させられた吉田プロデューサーは「われわれ現場で育ったものから見ると、あくまで撮影が主であるという考えがありますが、宣伝が一番大事だという考えは、東映を含めて大手映画会社にないもので驚きました」などと話した。またそれまで監督や出演俳優による舞台挨拶や、地方テレビ局回りなどの全国宣伝キャンペーンは、比較的ゆるやかなスケジュールが組まれていたが、角川がタイトなスケジュールにするよう指示し、以降それが定番化したとされる。

◎ 配給と興行
超大作で長期宣伝の構えであっても、当時劇場や書店等で配布される映画チラシに館名を入れていたため、1977年秋の公開なら1977年2月末には劇場チェーンの目途を付けたいところであった。角川から「都市部は劇場網が充実している東宝で興行をやってもらえないか」と岡田東映社長に申し入れがあり。付帯収入が大きいとはいえ、「他の会社なら決りやしないよ。コヤに話を持ってたって拒否されるに決まってるよ。直営館持ってなかったら決りゃしないね。私と松岡さんが会えば即決だよ。東映と東宝の提携だと思ってくれたらいい。まあこれだけの直営、パッと揃えられる東宝サンに舌を巻きましたよ」などと述べ。角川が製作した映画『犬神家の一族』がTBSで40.2%という視聴率を叩き出した実績から、劇場公開前にフジテレビが放映権を4億円で購入したが、当時、日本映画は劇場公開から3年後にテレビ放送が可能という日本映画製作者連盟(映連)が定めた独自ルールがあった。しかし、角川春樹事務所は映連に未加入だったため、公開から約1年後に本作はテレビ放送された。以後、次作の角川映画の公開日に前作のテレビ放映日を重ねて、集客の相乗効果を狙う仕掛けが行われ、角川は他の映画会社から「封切り前に1年後のテレビ放映を決めるとは何事か」と非難を浴びることになる。
◇作品評
・ 第51回キネマ旬報ベスト・テン第50位、読者選出第8位となった。
・ 朝日新聞が1977年10月12日の夕刊で「巨額の製作費も派手な宣伝もいささかむなしい感じ。松田優作の演技はこっけい。ストーリーは出来過ぎ。見てから読む気になるかどうか。結局は読み捨て文庫の域を越えていない」などと『犬神家の一族』に続いて酷評し『週刊文春』は「日航のツルのマークのアップ、山本寛斎のファッションショーが延々と続くなど、タイアップのために不必要に長い場面が多い。主演の松田優作は、終始不機嫌な表情で場違いなほど横柄な態度で、いんぎんな刑事たちの中で一人浮き上がり、テレビドラマのジーパン刑事そのままで何とも異様。原作者の森村誠一から深作欣二、今野雄二、小川宏、露木茂に田村順子が本職「クラブ順子」ママとして登場と、ゲスト出演と称するシロウトさんたちの登場には客席から失笑が起きた。主演の岡田茉莉子は角川春樹氏が常々『ボクのオナペットだった人』と言い、ごひいきばかり集めたこの映画そのものが角川氏の"旦那芸"であることを証明した。それにしても気になったのは、ジョー山中扮する黒人混血児がなぜ麦わら帽子と西條八十詩集に執着するのか、映画ではよく分からない。やはり原作を『読んでから見ろ』というワケか」などと叩き、小森和子は雑誌の映画評で「日米合作としては違和感のない出来上がり。ただすべてが唐突な筋立て」、脚本家の石堂淑郎は新聞批評で「脚本を重視し、それがすばらしければ映画も良いものになるはずと誤認したのが失敗の原因」などと酷評した他、「冒頭のファッションショーが長過ぎ」、中身がない等。特に大黒東洋士と白井佳夫の批判がキツ過ぎ、この二人は角川関連の試写会をボイコットされた。本作に出演する鶴田浩二は映画誌で「製作に12億かけて宣伝に14億かけるなんて武士の商法じゃない。本来、宣伝費は製作費の1割5分か2割でしょう。これは外道の商法です。日本の映画の歴史はその範囲の中で、貧しい中で一生懸命やって来た。映画会社は大企業じゃない。思い上がっちゃいけない」などと角川商法を痛烈に批判した。当時は25歳でフリーのプロデューサーだった岡田裕介は、「角川春樹さんは今の映画界でお金を集められるということは大変なプロデューサーだと思います。宣伝のテクニックも優れています」などと持ち上げたが、自身の脚本が採用されなかったことが不満タラタラで、「映画はちょっと…というところはある。アメリカの映画は宣伝したやつは例外なしに面白いけど、日本では宣伝した作品に限って面白くないのね(笑)。これが奇妙な差なんだよね。ぼくがテレビ版のプロデューサーを絶対引き受けたかったのは、ぼくの脚本がダメで、何故、松山善三さんのが採用されたのか不満があるからです」などと話した、1978年2月8日に帝国ホテルであった『日本アカデミー賞』の設立発表会見で、それまで映画評論家や新聞・雑誌記者などジャーナリストが選んでいた既存の映画賞をコケにする発言を行い。
・ 偶然に次ぐ偶然によってクライマックスのお涙頂戴になだれこむ展開は、大映が戦後直後に「三倍泣けます」「ハンカチをご用意ください」のキャッチフレーズでヒットさせた三益愛子の「母物」の再来だと批判されたが、角川春樹は石上三登志との対談で、「まさにそれをこそ狙った」「国際スケールの母もの映画を作った」などと話している。

◎ 影響
本作『人間の証明』で良くも悪くも角川映画の評価は定まってしまい。また本作を切っ掛けに角川春樹事務所との提携が深まっていった
・ お種:千石規子
・ 美波:谷口香※
・ 文子:上月左知子※
・ 宮武教授:橋爪功
・ 森戸:辻萬長
・ サラリーマン(事件の目撃者):大和田獏
・ 弁護士事務所長(典子の上司):久松保夫※
・ 金湯館(霧積温泉)女将:川口敦子
・ 女将の舅:藤原釜足
・ 中山静枝(お種の孫娘):西真澄
・ 足立泰子(恭子の秘書):新海百合子
・ 代議士:河村弘二※
・ タクシーの運転手(霧積温泉):車だん吉
・ よしの(お種の幼馴染):牧よし子
・ よしのの孫娘:鶴間エリ
・ 村の農夫:橋本功※
・ テレビ司会者:村上不二夫※
・ 受付の警官:高品格※
・ 外事課刑事:小美野欣士※
・ 幼稚舎事務長:五藤雅博
・ ホテル支配人:入江正徳
・ 運転手(郡家):神山寛※
・ ホテル・エレベーターガール:小牧りさ
・ 路子の母:小笠原まり子※
・ ホステス:原良子※
・ 捜査本部事務員:佐々木梨里※
・ 雑誌編集者:左時枝※
・ タクシーの運転手(証言者):左とん平
・ ラクチョウのおトキ(街の女):奈美悦子※
・ 金沢正男:内田朝雄※
・ 塩川広一:高原駿雄※
・ 棟居の母:絵沢萌子※※
・ 棟居の父:岡田裕介
・ 那須警部:佐藤慶
・ 棟居弘一良:林隆三(少年時代:斉藤幸一)
・ ほか:加藤和夫、早川純一、中島元、岩城和男、柄沢英二、依田英助、林美樹、沢井孝子、伊藤すま子、橘麻紀、桐島好夫、
篠田薫、竹内靖、春田三三夫、山田光一、山浦栄、名川貞郎、高原ユキ、山本緑、白石のり子、北浦昭義、三田明子、
相馬剛三、山田禅二、木村修、久地明、仲塚康介、五野上力、芦葉京子、谷本小代子、大山いづみ、慎れい子、村尾幸三、菊地太、美原亮三、高野隆志、佐川二郎、中野順子、佐竹祥市、甲斐久恵、日笠潤一、小泉茂、山村裕、石堂洋子、今村原兵
○ 視聴率 (1978年版)
第1回21.2%、第2回22.1%、第3回20.4%、第4回21.4%、第5回22.4%、第6回21.9%、第7回20.7%、第8回18.9%、第9回20.7%、第10回18.2%、第11回22.2%、第12回20.5%、最終回24.7%。

◎ 1993年版
金曜ドラマシアターで1993年1月8日に放送された。
○ スタッフ (1993年版)

・ 脚本:鎌田敏夫
・ プロデューサー:関口静夫
・ 演出:星田良子
・ 制作:フジテレビ、共同テレビ
○ キャスト (1993年版)

・ 棟居弘一良:石黒賢
・ 八杉恭子:宮本信子
・ 郡陽平:村井国夫
・ 新見隆:神田正輝
・ 棟居の母:泉ピン子
・ ケン・シェイファー:ピーター・フォーク

◎ 2001年版
タイトルは「人間の証明2001」、「女と愛とミステリー」で放送された。 BSジャパンでは2001年1月7日21:00 - 23:24に、テレビ東京系列では同年1月10日20:54 - 23:18に放映された。
○ スタッフ (2001年版)

・ 監督:井坂聡
・ 脚本:清水有生
・ 音楽:和田薫
・ 撮影:さのてつろう
・ 音響効果:柴崎憲治
・ 技術協力:IMAGICA、神奈川メディアセンター
・ プロデュース:不破哲之、椿宜和、嶋村希保
・ 制作:テレビ東京、BSジャパン、トスカドメイン
○ キャスト (2001年版)

・ 棟居弘一良:渡辺謙
・ 下田美里:高島礼子
・ ジョニー・ヘイワード:TEAH(テア)
・ 郡陽平:平野稔
・ 根間徹:田中邦衛
・ 新見隆:石倉三郎
・ 棟居豊子:渡辺美佐子
・ 八杉恭子:いしだあゆみ
・ 鶴田忍、遠藤憲一、原田健二、中村麻美、池内万作、川村ティナ、石田登星、西凛太朗、渡部雄作、関貴昭、山本与志恵、胡桃沢ひろ子、大浜平太郎、中平良夫、吉満涼太、田中沙斗子、渡部大輔、水島新太郎、田浦リオ ほか

◎ 2004年版
フジテレビ系連続ドラマ(木曜夜10時からの木曜劇場)として2004年7月8日から9月9日まで放映された。全10回。初回は15分拡大の22:00 - 23:09に放送。平均視聴率は12.1%だった。
○ スタッフ (2004年版)

・ 脚本:前川洋一
・ プロデューサー:鈴木吉弘
・ 演出:河毛俊作、久保田哲史、成田岳
・ 音楽:岩代太郎
・ 主題曲:河口恭吾 「A Place in the Sun」(スティーヴィー・ワンダーのカヴァー)
・ 制作:フジテレビドラマ制作センター
○ キャスト (2004年版)

・ 棟居弘一良 - 竹野内豊:34歳。青山署から捜査一課に異動したばかりの刑事。子供の頃に父親を殺されたことから、あらゆる犯罪者を憎む。
・ 本宮桐子 - 夏川結衣:34歳。棟居の児童養護施設時代からの幼なじみ。女性誌の契約記者。政界進出を目指す郡恭子を取材する。
・ 横渡篤 - 大杉漣:55歳。港中央署の刑事で庶民的な人物。棟居とペアを組んで、ジョニー殺害事件の捜査に当たる。
・ ジョニー・ヘイワード - 池内博之:28歳。ミシシッピ州から来た外国人。来日から約1週間後の夜に刺殺体が発見される。
・ 那須英三郎 - 緒形拳(友情出演):58歳。警視庁捜査一課係長。ジョニー殺害事件の指揮官。有能な棟居に期待している。
・ 山路利雄 - 佐藤二朗:42歳。捜査一課主任刑事。棟居に一方的に対抗意識を燃やし、彼の推理をことごとく否定する。
・ 草場健次 - おかやまはじめ:38歳。港中央署の刑事。ジョニー殺しの事件に関する細々としたことを調査する。
・ 富永雅彦 - 山崎樹範:31歳。警視庁捜査一課管理官。出世を第一に考え、河西課長や警視庁上層部の顔色を伺いながら事件の早期解決を図る。
・ 河西善行(かさい) - 津嘉山正種:55歳。警視庁捜査一課課長。その後事件が難航し、上層部の意向に沿って捜査本部を縮小しようとする。
・ 郡翔平 - 高岡蒼佑:23歳。恭子の息子。普段から素行が悪いが親の前では好青年を演じている。冒頭で女性監禁事件を起こす。
・ 朝枝路子 - 松下奈緒:20歳。冒頭で翔平に出会い恋人となる。翔平と行動を共にしたことで彼の犯罪に加担する。
・ 小山田文枝 - 横山めぐみ:35歳。クラブで働く人妻。ある夜路上で翔平の違法行為を目撃し、別荘に監禁される。
・ 小山田武夫 - 國村隼:45歳。文枝の夫。元工場経営者。経営する工場で事故に遭い身体障害者となり、工場を廃業。車イス生活を送る。失踪した文枝の行方を探し始める。
・ 新見隆 - 風間杜夫(特別出演):50歳。文枝の愛人。東洋テクノロジー取締役。気難しい小山田に手を焼きながらも協力して文枝の行方を探す。
・ 郡恭子 - 松坂慶子:51歳。人気エッセイスト。夫・陽平の後を継いで神奈川県知事選に立候補し、精力的に選挙活動を行う。
・ 郡陽平 - 鹿内孝:61歳。神奈川県前知事。貿易会社を経営。現在は病気療養中だが、恭子の選挙活動に助言する。
・ 郡さやか - 堀北真希:16歳。恭子の娘。素直で明るい性格の今どきの女子高生。ある時恭子がついた嘘に不信感を持つ。
・ 佐伯友也 - 田辺誠一:35歳。恭子の秘書兼選挙参謀で、陽平の元秘書。若いが冷静な策士で、恭子の知事選に尽力する。
・ 神奈川県議会議員 - 五代高之、谷本一:以前から郡陽平の県政を側近として支えており、現在は恭子の知事選に協力する。
・ 相馬晴美 - りりィ:55歳。恭子と過去に親しかった女。恭子の知事選立候補を知り、過去をネタにたかり始める。
・ 田口編集長 - 久世星佳:「紅陽出版」の編集長。桐子の直属の上司。恭子への取材方法を巡って、桐子と意見が対立する。
・ ウィルシャー・ヘイワード:ジョニーの父。故人。ベトナム戦争に出兵した頃に、日本の米軍基地にいたことがある。
・ ケン・シュフタン - ボー・スヴェンソン(Bo. Svenson):ジェファーソン市警刑事。ジョニーの調査に訪れた棟居に渋々協力する。
・ 小学生時代の棟居:横須賀出身。1975年のクリスマスの夜、アメリカ兵に父親を殺された後、児童養護施設で育った。
・ 棟居の父親 - 徳井優:正義感の強い性格が仇となり、横須賀でアメリカ兵たちにリンチを受けて亡くなった。
・ 八杉恭子(郡恭子の少女時代) - 佐々木梓:富山県八尾町出身。16歳の頃に上京し、晴美に出会った。
・ 少女時代の晴美 - 木下智恵:大学生。全共闘の学生運動家。当時は行動的で輝かしい時を過ごしていた。
・ 中山タエ - 池田貴美子:霧積の旅館・金湯館の元仲居。1970年代は、夫と横須賀で居酒屋「かもめ」を切り盛りしていた。
・ タエの夫 - 岸博之:「かもめ」の土地を巡って、地上げ屋とグルだった警察に不当に逮捕された。
○ ゲスト

◇ 第1話
・ 麻薬を隠し持つ男 - 田中要次:多量の麻薬と拳銃の入ったカバンを持っていた所を、棟居に逮捕される。
・ 青山警察署署長 - 鶴田忍:冒頭の棟居の上司。手柄を立てた棟居に署長賞を授与し、警視庁捜査一課への栄転を告げる。
◇ 第2話
・ 銀座のクラブのママ - キムラ緑子:文枝の雇い主。文枝の失踪後、店を訪ねてきた小山田に冷たく応対する。
・ 黒服 - 長江英和:上記のクラブで黒服として働く。障害者である小山田に親切に接し、文枝のロッカーの鍵を開けてあげる。
・ ジャズバー「ウィルシャー」のマスター - 小市慢太郎:来日したジョニーが、父親と同じ名の自身の店に訪れる。
◇ 第3話
・ よしおか - 泉谷しげる:ホームレス。ジョニーの所持品を持っていたことから、重要参考人として棟居の事情聴取を受ける。
・ KAZUKO - 平岩紙:ロリータ姿のストリートミュージシャン。ある夜路上ライブをした所、ジョニーが聞きに来る。
◇ 第4話
・ 女の子 - 大橋のぞみ:1975年のクリスマスの夜に、家族に「私モンチッチがほしい」と話しながら棟居の前を通る。
・ 道案内する女性 - 尾野真千子:金湯館の娘。金湯館に行こうとする棟居と横渡と一緒に“ホイホイ坂”を歩いて案内する。
・ 金湯館の経営者である夫 - 春海四方、妻 - 梅沢昌代:霧積で家族4人で細々と旅館経営をしており、棟居が訪れる。
・ 金湯館の先代女将 - 花原照子:元仲居・タエから聞いた、20数年前に旅館に来た黒人の親子連れについて棟居に伝える。
・ 霧積警察署の刑事 - 河原さぶ:棟居に浴槽で事故死したタエの状況を伝えるが、他殺を疑う彼と意見が対立する。
◇ 第5話
・ 横須賀の飲食店店主 - 丸岡奨詞:タエについて調査する棟居と横渡に、彼女をよく知るキャサリンの居場所を教える。
・ おおむろ よしの(キャサリン) - いしだあゆみ:現役娼婦の痩せ細った老婆。棟居と横渡にタエの横須賀時代について話す。
・ 恭子の小学校時代の同級生 - 鷲尾真知子:恭子について話を聞きに来た桐子にアルバムを見せながら小学生時代を話す。
◇ 第6話
・ 晴美の大学時代の元恋人 - 井上高志:晴美の聞き込みに来た棟居と横渡に、大学時代の彼女について話す。
・ なんばら - 半海一晃:陽平の会社の元経理部社員。会社の不正を告発しようとして解雇されたため、桐子に情報をリークする。
・ 日本テティベア協会の職員 - 六角精児:ある日小山田と新見が持ってきたテディベアを調べ、特注品であることを伝える。
◇ 第7話
・ いとう - 升毅:テキサス支社で働くなんばらの同僚。陽平の会社の不正について桐子と会話する。
・ 工場長 - 水森コウ太、よしえ - 松本じゅん(現:松本海希):晴美のパート先の工場長と同僚。横渡に晴美の仕事ぶりなどを伝える。
◇ 第8話
・ ニュース番組のアナウンサー - 山中秀樹(フジテレビアナウンサー)(当時):伊豆の山林から遺体が見つかったことをニュースで報じる。
・ 西伊豆署の刑事 - 徳井優(二役):小山田と新見に文枝の所持品を確認してもった後、横渡と一緒に遺体発見現場に訪れる。
○ サブタイトル (2004年版)

各話放送日サブタイトル視聴率
 第1話  2004年7月8日  遠い橋・ある異邦人の死  
 第2話  2004年7月15日  謹慎  12.6%
 第3話  2004年7月22日  母さんに捧げる詩  11.9%
 第4話  2004年7月29日  霧積温泉の変死者  11.7%
 第5話  2004年8月5日  母の秘密を知る女  11.0%
 第6話  2004年8月12日  輝ける青春の記憶  11.4%
 第7話  2004年8月19日  南部アメリカ編(01)  
 第8話  2004年8月26日  米国編(2)犯人の顔  11.3%
 第9話  2004年9月2日  郡恭子最後の一日  11.5%
 最終話  2004年9月9日  人間たちの明日  13.3%
 平均視聴率 12.0%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)

・初回は15分拡大放送。

◎ 2011年版(韓国ドラマ)
「ロイヤルファミリー」の題名で、文化放送連続ドラマとして2011年3月2日から4月28日まで放送。日本ではTBS「韓流セレクト」枠で2011年10月27日から11月21日まで放送。
○ キャスト(韓国版)

・ ハン・ジフン:チソン
・ キム・インスク:ヨム・ジョンア
・ コン・スノ:キム・ヨンエ
・ チョ・ヒョンジン:チャ・イェリョン
○ サブタイトル(韓国版)

各話放送日サブタイトル(邦題)
 第1話    3月2日    Kと呼ばれた女
 第2話    3月3日    敵中へ
 第3話    3月9日    誠意の勝利
 第4話    3月10日    社長の座
 第5話    3月16日    最後の賭け
 第6話    3月17日    社長就任
 第7話    3月23日    ユンソの苦悩
 第8話    3月24日    つかの間の幸せ
 第9話    3月30日    2つのテディベア
 第10話    3月31日    過去を知る女
 第11話    4月6日    策略
 第12話    4月7日    衝撃の事実
 第13話    4月13日    嫁たちの反乱
 第14話    4月14日    戦いに挑む理由
 第15話    4月20日    第三幕の幕開け
 第16話    4月21日    オムの心
 第17話    4月27日    新たな真実
 第18話    4月28日    永遠の安息


◎ 2017年版
ドラマスペシャルとして、テレビ朝日系列で2017年4月2日21:00 - 23:10 に放送。主演・藤原竜也。原作通り1970年代の設定となる。
○ スタッフ (2017年版)

・ 監督:雨宮望
・ 脚本:浜田秀哉
・ 音楽:吉川清之
・ 企画協力:KADOKAWA
・ 主題歌:EXILE ATSUSHI & Char「人間の証明のテーマ」(映画版主題歌のカバー)
・ VFX:キルアフィルム
・ 技斗:清家三彦
・ 技術協力:ジャパンブロードキャストソリューションズ(JBS)
・ プロダクション協力:東映太秦映画村
・ チーフプロデューサー:佐藤凉一(テレビ朝日)
・ プロデューサー:船津浩一(テレビ朝日)、目黒正之(東映)、石﨑宏哉(東映)
・ 制作:テレビ朝日、東映
○ キャスト (2017年版)

・ 棟居弘一良:藤原竜也
・ 八杉恭子:鈴木京香
・ 横渡伸介:緒形直人
・ 中山種:草笛光子
・ 那須英三:宅麻伸
・ 郡陽平:中原丈雄
・ 郡恭平:堀井新太
・ ジョニー・ヘイワード:ラバンス、ジョシュア・ヌワエメ(幼少期)
・ ウィルシャー・ヘイワード:モーゼス夢
・ 山路刑事:山田純大
・ 草場刑事:松永博史
・ 小山田武夫:加藤虎ノ介
・ 大室よしの:吉本選江
・ 凛泉館先代女将:北川めぐみ

● パロディ・オマージュ

・ 藤子・F・不二雄著『ドラえもん』てんとう虫コミックス第18巻収録「あの日あの時あのダルマ」にて、のび太が過去に紛失した麦わら帽子を「なくし物とりよせ機」で取り寄せた直後、ママに「おかあさん、おかあさん。どこへいったのでしょうねと、大さわぎしたムギワラ帽子。谷へ落としたあの帽子。」と言いながら帽子を見せる場面がある。
・ コンタロウ著『1・2のアッホ』第9巻「拒人第三軍の巻」 の挿話で拒人二軍玉皮練習場に鳥人間の扮装したカントクが現れ、流目監督たちから「あんたがいては二軍が迷惑」「怪人鳥男のくる所ではない」と批判された事に「鳥男で悪かったな。こうみえてもわしはれっきとした人間だ」と言い返すカントクだったが、そばで鳥がパン屑を漁っているのを見て割り込んで「同じ鳥同士じゃないか、怒るなよ」と言いながらパン屑を拾って食べるカントクに流目が「人間じゃなかったんですか」とツッコんだ後、カントクが「疑うなら証拠をみせてやる!それっ」と言って帽子を飛ばした後「おかあさん、ぼくのあの帽子どうしたでしょうね」と言う。流目に「なんですか、それ?」と聞かれて「人間の証明」と答えて「きまったーっ。きまったぜ、ベイビー」と会心のギャグに大喜びするカントクをよそに流目以下二軍の選手たちが白けている様子が描かれている。
・ 手塚治虫著『ブラック・ジャック』第17巻第163話「しめくくり」 の挿話では、大ベストセラーの大河小説「未知の世紀」の作者として名士で有名人である井中大海(おおみ)が膵体がんで倒れて入院し、入院先のブラックジャックの同窓生である病院長が「『未知の大器』はいまや「人間の証明」や「ルーツ」なんかをグンとしのぐ人気」と話している場面がある。
・ 林律雄・大島やすいち著『おやこ刑事』第4巻事件簿No.5「ある殺し屋」 の挿話で、冒頭の殺しの舞台となる映画館で上映されていた作品が『八つ墓の証明』となっており、これは連載当時公開中の大ヒット映画『人間の証明』(松田優作主演、1977年角川映画)と『八つ墓村』(萩原健一主演、1977年松竹)のタイトルを足したパロディである。

「人間の証明」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/
2024年4月25日17時(日本時間)現在での最新版を取得

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